2021年10月2~4日の日程で、紅葉最盛期の飯豊連峰を縦走してきました!
目次
飯豊連峰の紹介
飯豊連峰は、福島県、山形県、新潟県の3県にまたがる広大な山塊で、その長さは南北に20kmにも及びます。主要な峰は大日岳、飯豊山、梅花皮岳(かいらぎだけ)、烏帽子岳(えぼしだけ)、御西岳(おにしだけ)、北股岳などです。
毎年10月初旬になると紅葉の最盛期を迎え、赤と黄色に彩られた長い稜線歩きを楽しむことができます。(尚、2021年度の紅葉は例年より1週間ほど早いようです)
飯豊連峰の山中には多くの山小屋が整備されていますが、そのほとんどは避難小屋となっているため食料、寝具を持参しなければならず、その分難易度は高くなっています。
一方で水は豊富なため、飲み水に困ることはほとんどありません。飯豊山の水場情報についてはこちらのサイトが詳しいです。
ルート詳細
今回の記事で紹介するルートを、以下に記します。
【初日】中津川口(大日杉小屋)→地蔵岳→切合小屋(コースタイム7時間)
【二日目】切合小屋→本山小屋→飯豊山→御西岳→烏帽子岳→梅花皮小屋(同8時間)
【最終日】梅花皮小屋→北股岳→門内岳→地神山→丸森尾根→飯豊山荘(同8時間)
尚、旺文社「山と高原地図 飯豊山 えぶり差岳・二王子岳 (山と高原地図 10)」に本ルートの詳細が記載されています。地図を持たない登山は危険です。必ず地図を持って入山するようにしましょう。
登山前夜

日時は登山前日(10月1日)の夕方。東京駅から新幹線に乗り込みます。

新幹線に揺られること2時間。米沢駅に到着しました。

事前予約しておいた米沢駅前のレンタカーを受け取ります。米沢駅周辺のレンタカーショップは、朝8時ごろにならないと営業を開始しません。前日夜に車を借りておくことで、翌朝早くから登山を開始することができます。

せっかく米沢にやってきたので、米沢牛を食すことにします。東京だと数万円はしそうな料理を、わずか数千円で食べることができます。米沢牛はとてもやわらかくおいしいです。最近、あまいものばかり食べている筆者は牛じゃなく豚になりそうです…。
大日杉から登山開始。地蔵岳まで

日時は移り、10月2日の午前7時半です。米沢駅から1時間強ほどの距離を運転し、レンタカーで大日岳登山口へとやってきました。駐車可能な台数は2~30台くらいだと思います。(駐車料金は無料)
ここから、2泊3日で飯豊連峰を縦走し、飯豊山荘へと下山します。事前に小国タクシーさんにお願いし、レンタカーを飯豊山荘へと回送してもらいます。料金は¥26,000也。ちなみに、川入や弥平四郎などの登山口からから飯豊山荘までの距離は長いため、回送をしてもらうことはできません。

登山口の三角屋根の建物の1階にはトイレがあります。

登山スタート!

大日杉というだけあって、杉の巨木が多いです。尚、本家の大日杉は数十年前に伐採されており、さらにその切り株もいまは消失しているとのことです。

数十メートルの急坂があります。しかし、岩のホールドもしっかりしており、鎖もついているため登りやすいです。

長之助清水との分岐に出会いました。左に進むと水を補給することができます。今回は右へ進みます。

よく整備された登山道の中を進んでいきます。

大きな杉です。本家の大日杉は、もっと大きかったのでしょうか。

標高を上げるにつれて、徐々に紅葉が増えてきました。

地蔵岳(標高1,538m)に到着しました!
目洗清水

空を覆っていた雲は徐々に取れてきています。天気は回復する予報です。

目洗清水に到着しました!

まっすぐ進むと正規の登山道。
左に進むと目洗清水の水場です。

目洗清水への道は往復10分弱で、道は荒れています。
たとえば、上のような草付きの急斜面を下ったり

例えば、上のようなホールドのない岩の急斜面を下ったりします。とてもすべりやすく危ないです。登山前に余裕を持って水を用意しておき、目洗清水には立ち寄らないほうが無難です。

白い花が咲いている箇所の先が水場です。

ホースから水が出ています。水量は多くもなく少なくもないです。1リットルの水を汲むのに1分くらいだと思います。味は美味しかったです。
ちなみに、このあたりで枝がはねて目に当たりました。目を洗えということなのでしょうか….。
切合小屋まで

初日の幕営地・切合小屋(きりあわせごや)を目指します。

進行方向の紅葉や

頭上の紅葉。そして

登山道側面の紅葉。紅葉のバーゲンセールです。

御沢分れに到着しました。無雪期には左に進みます。右は、雪渓が残っている時期にのみ通行可能なルートです。今の時期に行くと危ないです。

御沢分れから左に進みました。安全な登山道です。

美しい紅葉です。もはや言葉はいりません。

紅葉を見にいこうよう。
なんでもないです…。

沢を横切ります。

ここの沢では、飲料水を汲むことができます。もちろん汲むための危険も伴いません。目洗清水よりは、こちらの沢で水を汲むことをオススメします。

紅葉に囲まれた登山道です。

トラバース気味に付けられた登山道を進んでいきます。切合小屋はもうすぐです。

広くて気持ちのいい稜線歩きです。

切合小屋を視界に捉えました!
切合小屋にて

切合小屋に到着しました。テント泊は1人1,000円です。飯豊山の山域の山と高原地図にはテント場マークは表示されていませんが、実はテント場があります。
ちなみに、小屋泊は7,000~8,000円のようです。飯豊山の山小屋情報はこちらを参照

切合小屋の裏がテント場となっています。幕営可能数は30張程度だと思います。今回は土曜~日曜昼頃までの天気が悪いということもあり、満杯にはなりませんでした。

切合小屋では、小屋の目の前から水を汲むことができます。飯豊連峰では小屋から往復10分以上歩かないと水を汲めないところも多く、この水場の近さはとてもありがたいです。ただし、切合小屋に限らず、10月中旬~下旬を過ぎて管理人さんが下山してしまうと、小屋近くの水場が取り外されてしまい、水を入手できなくなってしまうところもあります。要注意。

水場使用のルールです。

小屋では飲食料を購入することができます。ちなみにビールとハイボールはすぐに売り切れていました。欲しい方はお早めに…。

切合小屋のトイレは、洋式でとてもきれいです。

こちらは、明日登る飯豊山(本山)方面です。

切合小屋から虹が出ています。明日への期待が高まります。
翌日は、いよいよ飯豊連峰の主峰・飯豊山へと至ります。