【紅葉登山】羅臼岳、硫黄山縦走~池と紅葉とヒグマ~

2022年9月25~26日の日程で、北海道・知床半島の羅臼岳と硫黄山に1泊2日のテント泊で登ってきました!

羅臼岳とは

羅臼岳は、北海道東部・知床半島の最高峰です。知床半島は世界自然遺産に登録されており、その真っただ中を登山することができます。この山域では、熊の生息密度が世界一となっており、ヒグマとの遭遇例が多いです。熊よけスプレー、熊鈴を装備し、さらに幕営する場合にはフードロッカー内に食べ物をしまうなどの対策が必要になります。

今回のルート詳細

今回のルート詳細を以下に示します。

(初日)地の涯→羅臼平→羅臼岳→羅臼平→三ツ峰キャンプ指定地(CT:6:10)
(最終日)三ツ峰キャンプ指定地→硫黄山→硫黄山登山口(CT:9:00)



旺文社「山と高原地図 利尻・羅臼 知床・斜里・阿寒・礼文 (山と高原地図 1)」に本ルートの詳細が記載されています。地図を持たない登山は危険です。必ず地図を持って入山するようにしましょう。



本ルートの様子を知るうえでは、山と渓谷社「北海道の山」も参考としました。

登山前日

日付は9月24日(土)です。羽田空港から飛行機に乗り、女満別(めまんべつ)空港へと向かいます。
飛行機には客室・貨物室のいずれにもガス缶や熊よけスプレーを持ち込むことができません。よって現地で手配することになります。
(ライターであれば、1人1つ客室に持ち込み可能)


女満別空港に到着しました。事前予約していたレンタカーの受付をします。
ニッポンレンタカーを予約していた場合には、受付カウンターでガス缶を購入できるようです。


女満別空港と登山口の中間にあるモンベル・オホーツク小清水店にやってきました。
ここでガス缶や食料などを入手します。


女満別空港から車を走らせること約2時間。ホテル・地の涯(ちのはて)さんにチェックインします。
この地域では、ヒグマの被害防止のために車中泊が禁止されています。前日夜に現地に着く場合には、地の涯か、木下小屋(山小屋)に宿泊する必要があります。(どちらも要事前予約)


地の涯にて、熊よけスプレーをレンタルします。レンタル料金は1日あたり1,000円です。事前予約はできません。
熊よけスプレーには何種類かあり、効果の弱いものだとヒグマには利きません。
地の涯や木下小屋でレンタル可能な熊よけスプレーは、体格の大きなヒグマにも使えるタイプのものです。
途中にあるモンベルで購入してもよいですが、レンタルした方がコスパが良いです。


登山開始

9/25(日)の朝5時半過ぎに登山を開始します。
登山口から羅臼岳頂上までは、コースタイム片道5時間、標高差1,400mの体力的に厳しい道のりです。


地の涯から歩くこと数分、木下小屋にやってきました。


木下小屋の前で、登山届を記入します。
晴れた休日の百名山ということもあり、多くの登山者で賑わっています。
下山時にも記入する必要があるため、忘れないようにしましょう。


弥三吉水と銀冷水

山道を登っていきます。


オホーツク展望までやってきました。


今回の登山道からは、終始海を見渡すことができます。
山だけでなく海も楽しむことができる、とても楽しい登山です。


標高を上げるにつれて、徐々に紅葉を見かけるようになってきました。


水場の弥三吉水までやってきました。


北海道の水場では、秋になると枯れてしまうところも多いです。
一方、弥三吉水では、秋でも水量が豊富です。ソーヤーなどを使って浄水してから飲むようにしましょう。


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極楽平までやってきました。羅臼岳山頂まであと4キロ!


紅葉が深まってきました。
季節は9月下旬ですが、緯度が高く、標高の高い北海道の山では紅葉の最盛期を迎えています。


銀冷水にやってきました。
「日帰りで羅臼岳に登る場合」や「三ツ峰キャンプ指定地」にテントを張る場合には、今の時期は銀冷水が最終水場となります。
ここで必要な分の水を汲んでいくようにしましょう。


弥三吉水と比べるとやや水量は少ないですが、場所を探せば水量は豊富で、2Lの水筒を1分程度で満たすことができます。


銀冷水には、携帯トイレ用ブースがあります。携帯トイレを持参するようにしましょう。


羅臼岳

大沢入口までやってきました。


大沢の登りは岩場となっています。登りやすいです。


斜面に広がる草紅葉。


羅臼平キャンプ指定地にやってきました。5~10張程度のテントを張ることができます。


テント利用者が食料を入れるためのフードロッカーが1基設置されています。
羅臼岳に登る場合、再びこの地点に戻ってくることになるため、荷物やゴミをデポしたくなります。
しかし、フードロッカーの内部にザックやゴミをデポしないようにしましょう。テント利用者がフードロッカーを利用できなくなるためです。(フードロッカーの使い方やマナーはこちらのページを参照)

また、登山道にもザックやゴミをデポしないようにしましょう。熊がザックを漁ってしまい、人間の持ち物に興味を示してしまうためです。


羅臼平キャンプ指定地からは、東側に位置する北方領土・国後島を見ることができます。
右から左まで続く国後島は全長約120km。沖縄本島よりも大きいです。



国後島・泊山(標高535m)のアップです。


国後島・羅臼山(標高888m)(注:羅臼岳ではない)のアップです。
生きているうちに登ってみたいものですね。


羅臼岳の直下までやってきました。
この日は西から風速20m弱の風が吹いており、樹林帯を抜けると全身にもろに風を受けることになります。


羅臼岳山頂を目指します。


山頂直下は岩場になっています。
ポールをしまい、ヘルメットを被るとよいでしょう。


強風に煽られて転ぶと大けがをするような場所です。
慎重に進んでいきます。


標高1,661m・羅臼岳に登頂しました!
ガスで周囲の景色が見えないのが残念ですが….。


三ツ峰キャンプ指定地

羅臼平キャンプ指定地まで一旦、下山します。


正面に見える三ツ峰を経由し、三ツ峰キャンプ指定地を目指します。


道中ではヒグマの新鮮なフンを良く見かけます。
知床は、熊の生息密度が世界一高い箇所です。ヤマレコでもヒグマに遭遇した記録を良く見かけます。
熊スプレーや熊鈴を装備するなど、ヒグマの被害にあわない対策が必要です。

(その他、ヒグマ対策はこちらを参照)


三ツ峰の頂上には登山道は通っておらず、鞍部(山と山の間の道)を進んでいきます。


紅葉の美しい登山道です。


こちらはチングルマの草紅葉ですね。


標高を下げていきます。キャンプ地まではもうすぐです。


三ツ峰キャンプ指定地に到着しました!
本日、西から風速20m弱の強風が吹いています。一方、三ツ峰キャンプ指定地の西側には丘があるため、ここだけ風速5m程度となっており風を避けることができます。テント設営も安心です。

一方、羅臼平キャンプ指定地や二ツ池キャンプ指定地では風をもろに受けてしまい、テント設営には難儀します。


テント場は分散しており、計5~8張できます。


キャンプ時の注意点が掲示されています。


フードロッカーは西側の小高い丘の上にあります。
食料を臭いの出ない袋に密封し、フードロッカー内に保管しましょう。テント内に食料を保管すると、熊をテントに誘引してしまうためです。フードロッカーは1基しかないため、譲り合って使いましょう。


フードロッカーの設置されている場所からは、知床五湖を見渡すことができます。


時刻は17時過ぎ。
オホーツク海に夕日が沈もうとしています。


三ツ峰の水場は、今の時期には枯れています。
わずかに水が出ていますが、これは9/24(土)に降った大雨のためです。
よって、今の時期にこの地点にテントを張る場合には、事前の水場で十分に水を汲んでくる必要があります。


時刻は深夜1時半。
雲が取れて、星がよく見えています。

次ページでは、快晴の元、紅葉の稜線を歩きながら硫黄山まで縦走します。

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