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2日目。紅葉と二ツ池

時刻は未明3時過ぎ。
テントを撤収し、まだ暗いうちから登山を開始します。
この山域では、登山道上でヒグマに出会ってしまった場合、1時間以上も前に進めなくなってしまうことがあります。
よって、早めの行動が必要になってきます。

標高を上げると、周囲の展望が開けてきました。
オホーツク海の夜景が綺麗です。

夜が明けようとしています。

サシルイ岳にやってきました。夜は明けましたが、ガスのせいで朝日を見ることはかないません。
つづいてオッカバケ岳を目指します。

深い藪の中に付けられた登山道を進んでいきます。羅臼岳から硫黄山方面に入る人はそこまで多くないため、登山道の整備が十分でない箇所も多いです。

正面のオッカバケ岳を目指します。

オッカバケ岳にやってきました。
お化けみたいな名前ですね。お化けよりもヒグマの方が怖いですが…。

オッカバケ岳を数分下ると、紅葉ごしに二ツ池(左:天の池、右:地の池)と硫黄山を見ることができます。知る人ぞ知る紅葉の名スポットです。
尚、今の時期には天の池は枯れて1つ池になっていることが多いようです。
今回は、二日前に降った大雨のおかげで天の池が復活してくれました。

二ツ池に向かって標高を下げていきます。

チングルマの紅葉。

二ツ池の1つ、地の池に到着しました。

二ツ池の水は飲用可能です(ただし要浄水)
登山道上にある水場としては、二ツ池が最終水場です。
必要な水をここで汲んでいくようにしましょう。
知円別岳までの快適な稜線歩き

両脇を深いハイマツに囲まれた登山道を進んでいきます。

遠ざかっていく二ツ池。感動をありがとう。

正面のくぼ地は硫黄平です。
かつては硫黄平を通る登山道もありましたが、現在は廃道となっています。
いまでも風速が強い日には、稜線を避けて硫黄平を通るパーティーもいるようです。

草紅葉です。
それにしても、二日目は平日ということもあり、ほとんど他の登山者に会いません。反対方向から登ってきた登山者1人に会ったのみです。

硫黄山に近づくにつれて、登山道の不明瞭な箇所が目立つようになってきました。

ハイマツ帯を抜けました。
天気は快晴・微風です。最高の稜線歩きですね。

硫黄平の紅葉は進んでいます。

南岳にやってきました。

正面に見える硫黄山の周囲は白くなっています。
火山性の地面で出来ているのでしょう。

どの角度から見ても、硫黄平は美しいです。

広い草原を抜け

緩やかな勾配を登り

チングルマの紅葉の中を横切り

草紅葉の中を登ると

知円別岳にやってきました。
ザレた登山道を通り、硫黄山へ
.

知円別岳からは、ザレた登山道を進んでいきます。
転倒・滑落が怖いためヘルメットを付けて、慎重に進んでいきます。

ザレた登山道をトラバースする箇所もあり、緊張します。

浮石の多い登山道を進みます。転ばないように注意。

再びのトラバース。

ハイマツ帯を抜けていきます。

ハイマツを抜けたら、再びのザレた登山道。

岩の隙間を通っていきます。

蝶々を発見。

危険個所を抜けました。紅葉を見ながら小休止します。

紅葉の登山道を登っていきます。

眼下に見える池の周囲は第一火口キャンプ指定地です。
この池の水は浄水して飲むことができます。ただし登山道が遠回りしているため、往復1時間掛かります。

深いハイマツの道を通り

正面に見えるのは第一前鋭峰で、登ることはできません。

正面に聳え立つのは硫黄山(標高1,562m)です。

新鮮なヒグマのフンです。
いまのところヒグマには会っていませんが、いつ出会ってもおかしくない状況です。

知床の海を観光船が走っています。

時刻は11時半。硫黄山直下にやってきました。
硫黄山へは往復20分の道のりです。
残念ながら時間が無いことと、体力を消耗していることから硫黄山山頂をパスすることにします。
恐怖の下山路

硫黄山登山口へ向けて、標高を下げていきます。

海を見ながらの快適な下山路です。

ずっと稜線上を進んでいきたくなりますが、それは間違ったルートです。

この看板を見かけたら、左の沢に入っていきます。

沢を下っていきます。

巨石が多く、歩きにくくなってきました。

この下山路は枯れた沢を下る、とても難しいルートです。
ルートが難しすぎてカメラをザック内にしまったため、ほとんど写真はありません。
このルートの難しさを以下に列挙します。
- 沢を下ると標高差十メートルの滝に出て、それ以上下れなくなる
- 上記の滝を迂回するため高巻きするのだが、足幅が狭く足2本分しかない。足を滑らせると十メートル下の滝に滑落する。
- GPSや地図では高巻き道を見つけることは不可能。現地を見て判断するしかない。
- 高巻き道が分かりにくく、間違ったルートでも下れてしまうが、道が足1本分しかなくしかも横に傾斜している。足を滑らせると十メートル下の滝に滑落する。
ヘルメットを付けることを推奨します。

コースタイム1時間20分の沢ルートを、ほぼ倍の時間をかけて下りました。
ピンクテープが出てきたらこれ以上下ってはなりません。左方向に高巻きしていきます。

新噴火口までやってきました。(写真を撮り忘れたのですが「新噴火口」という標識が立っています)
話は変わるのですが、今の時期、硫黄山登山口から地の涯までのバスは運航していません。
そこで、ウトロ観光ハイヤーさんのタクシーを事前予約しておきます。
新噴火口に着いた時点でウトロ観光ハイヤーさんに電話をし、迎えに来てもらう時刻を調整することになります。
この地点では携帯電話の電波が通じます。

下山を続けます。
安心したのも束の間、地面が粘土質になっておりとても滑りやすいです。
二日前に降った雨の影響かもしれません。
引き続きヘルメットを着用しておくことをおすすめします。

硫黄山は、かつて硫黄の一大産地でした。
地面から湯気が出ていたり、黄色くなったりしています。

歩道が見えてきました!

ゴール!お疲れ様でした。

歩道を10分ほど歩き、タクシーの迎車地点へと向かいます。
しかしカモシカが道を塞いでいて通れません。

カモシカが道路わきに移動した瞬間に、タクシーへと移動します。

タクシーに乗車しました。料金は約¥7,000です。
冷たい水まで用意して頂いて、とてもありがたいです。乾いたノドに染み渡ります。
今回は、残念ながら(?)最後までヒグマに出会うことはありませんでした。
紅葉と絶景に恵まれ、最後には怖い思いもしましたが、最高の登山となりました。今回の記事は以上となります。