ハイレゾショットの向き不向き状況5選

OM-1(OMデジタルソリューションズ製)のハイレゾショットは手持ちだったとしても4秒程度で合成が終了するようになったため、常用しやすくなりました。しかし「そもそもハイレゾショットはどういうときに使えるのか」といった疑問があるかと思います。結論から言うと「動体のない景色の解像度を高めたいとき」「滝や川を流してとりたいとき」「暗部を持ち上げたいとき」にはハイレゾショットが大活躍します。逆に「動いている被写体」や「露出オーバーを補正したい場合」にはハイレゾショットは不向きです。以下に詳しく説明します。

向いている状況

景色(ただし動体の無い場合)

人や揺れる草木などの動体が存在しない被写体において、解像度を高めたい場合にはハイレゾショットが有効です。

以下は残雪期に撮影した越後三山です。1枚目は通常撮影した2000万画素の写真で、2枚目は手持ちハイレゾショットで撮影した5,000万画素の写真です。この状態では違いはほとんどわからないかと思います。

越後三山(通常撮影, 2000万画素)


越後三山(手持ちハイレゾショット, 5,000万画素)

さきほどの写真において、中央の越後駒ケ岳を拡大したものを以下に示します。手持ちハイレゾショットの方が画質が良い(画素数が高い)ことが分かるかと思います。

越後駒ケ岳の拡大(通常撮影, 2000万画素)

越後駒ケ岳の拡大(手持ちハイレゾショット, 5,000万画素)

実は、撮影した写真を4Kモニタで眺めるだけであれば2,000万画素どころか800万画素があれば十分です。5,000万画素が役立つのは、大きくトリミングしたり、大きく引き伸ばした写真をプリントしたり、あるいはデジタルデータを販売する際です。

滝や川

滝や川を流して撮影したいときにハイレゾショットは有効です。

以下は、川を手持ちハイレゾショットで撮影した作例です。秒数は1/80秒ですが、まるで1秒で撮影したかのように写真下部の川が流れて写っています。



OMデジタルソリューションズのカメラには、似たような機能としてライブNDという減光機能が搭載されています。ライブND機能をONにした上で1秒程度で撮影することでも上記の写真は撮影可能です。しかし、いくらOMDSの優秀な手振れ補正機能を持ってしても、焦点距離によっては1秒だと手振れしてしまうことも多いです。よって、手持ちで川や滝を流して撮影したい場合にはハイレゾショットの方が使いやすいです。

暗部を持ち上げたい場合

明暗差の激しい被写体や、高ISO感度で撮影した写真において、暗部を持ち上げたい場合にはハイレゾショットが有効です。

以下は桜の木の下に止まる車を撮影した作例です。1枚目は通常撮影した2,000万画素の写真で、2枚目は手持ちハイレゾショットで撮影した5,000万画素の写真です。空や桜が明るい一方で、車の左(助手席側)側面が暗くなっています。いわゆる明暗差の激しい写真となっています。

桜と車(通常撮影, 2000万画素)


桜と車(手持ちハイレゾショット, 5000万画素)



上記写真のRAWデータを使い暗部を持ち上げて、車の左後輪を拡大したものを以下に示します。いずれもノイズリダクションは掛けていません。手持ちハイレゾショットの方が明らかにノイズが少ないことが分かると思います。尚、今回は桜と車の作例ですが、同様に逆光の場面などでもハイレゾショットは活きてきます。

左後輪拡大(通常撮影, 2000万画素)

左後輪拡大(手持ちハイレゾショット, 5000万画素)

不向きな状況

以下に、ハイレゾショットが不向きな状況を示します。

白飛びを防ぎたいとき

明暗差の激しい被写体において、白飛びを防ぎたい場合にはハイレゾショットは不向きです。

以下は霧氷と雪山です。1枚目は通常撮影した2000万画素の写真で、2枚目は手持ちハイレゾショットで撮影した5,000万画素の写真です。手前の霧氷は最適露出となっているのに対して、奧の雪山の一部は露出オーバー気味になっています。

霧氷と雪山(通常撮影, 2000万画素)


霧氷と雪山(手持ちハイレゾショット, 5000万画素)


上記写真のRAWデータを使い明部の明るさを下げて、雪山を拡大したものを以下に示します。通常ショットとハイレゾショットとで白飛びの仕方に差が無い事がわかると思います。このような場合には、露出アンダー設定でハイレゾショットで撮影しておいて、後加工で暗部を持ち上げると良いです。

雪山の拡大(通常撮影, 2000万画素)


雪山の拡大(手持ちハイレゾショット, 5000万画素)


動いている被写体

動いている被写体には、ハイレゾショットは不向きです。

以下は、風の吹いている日に桜を撮影した作例です。シャッタースピードは1/400秒ですが、桜がブレてしまっているのが分かります。無風状態であればハイレゾショットを使っても問題はありません。同様に、人物、動物、星、風で揺れる花にもハイレゾショットは不向きです。


動いている被写体の解像度を上げたい場合には、通常モードで撮影しておいてTopaz Gigapisel AIなどの解像度を上げるソフトを使うのが良いです。

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同様に動いて尚且つ明暗差の激しい被写体の暗部をノイズ無く持ち上げたい場合には、通常モードで撮影しておいてDxO PureRAWなどのノイズ低減ソフトを使うと良いです。

写真のノイズ低減ソフト比較(DxO, DeNoise, lightroom)
カメラ・レンズの性能や設定によっては、星景写真を撮ると高感度ノイズが出やすいです。そこで高感度ノイズを低減するための写真編集ソフトが各社か...

同時に購入したいもの

速度が300MB/s程度の高速SDカードがあると良いです。

OM-1で高速SDカードを使って手持ちハイレゾショットを撮影した場合、合成処理4秒、SDカードへの書き込み時間1秒、合計5秒で撮影が終わります。

通常の100MB/s程度の速度のSDカードを使った場合、書き込みだけで4秒程度の時間が掛かり、撮影には合計で8秒程度の時間が掛かってしまいます。




今回の記事は以上になります。

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