目次
絶景の夜景と朝日

時刻は19時。
この日は満月(正確には満月の1日前)です。
星が見えない代わりに、周囲の山がとても明るく見えます。


雲海と赤石岳避難小屋。
雲海と満月が重なるのは滅多にあることではありません。
とてもよい気象環境に恵まれました。


雲海と富士山。

時刻は移り変わり、翌朝4時過ぎ。
甲府夜景と富士山です。
あと1時間ほどで朝日を迎えます。

月の高度がだいぶ下がってきました。

マジックアワー富士山。
なんだか芸人の名前みたい…。

朝日を待つ赤石岳避難小屋。

月が地平線へと沈みます。

そして…太陽が出てきました!
二日目の始まりです。

朝日を浴びる登山者たち。

朝日に染まる山並み。

赤石岳の影が雲海に映ります。
雲海が出ているときでないと、このような景色は見られないでしょう。

小屋で仲良くなった方々で管理人の榎田さんを囲み集合写真を撮りました。
100名山達成者、南アルプスバリエーションルートの常連者、始発バスに乗れなかったのに赤石岳避難小屋に1日で到着した人、赤石岳避難小屋の宿泊者は変態ばかりです。
二日目。大聖寺平と荒川小屋

まずは大聖寺平を目指します。

絶景の稜線歩きの始まりです。

赤石岳が遠ざかってきました。
ぜひともまた来たい山です。

雲海上の稜線ハイクです。
写真は雲海から顔をのぞかせる中央アルプス。


大聖寺平を目指し下っていきます。


大聖寺平に到着しました。
ここから小渋川というクラシックルートに下降することもできますが、ブログ主は荒川小屋を目指します。
(小渋川ルートは腰までつかる水量の多い危険なルートです。一般登山者は通過できません。ブログ主も然り。)


荒川小屋へはトラバース道を進んでいきます。
ちなみに、NHKの番組「グレートトラバース3」では田中陽希はトラバース道ではなく登山道のない稜線ルートを進みました。
まだ5月でトラバース道に残雪が付いていたためです。
(稜線ルートは脆い岩が多く危ないため、通らないようにしましょう)

一旦樹林帯の中へと入ります。

荒川小屋を視界に捉えました!

荒川小屋にて飲料水を補給します。
水量豊富です。
(水場は、テント場の奥にあります)
荒川三山(悪沢岳)

荒川三山を目指し、標高を上げていきます。

荒川三山へは標高差400mの登り返しとなります。
アップダウンの多さに加えてとても空気が薄く厳しい環境です。
水を飲むだけで大きく呼吸が乱れます。
ドMの聖地に決定です。あぁ気持ちいい…。

見よ!この垂直の登りを…。

荒川小屋と荒川三山(前岳)との間にある水場です。
山と高原地図では枯れていることが多いとのことでしたが、今回は水量多く水が出ていました。
ただし荒川小屋で水を汲む方が確実です。

赤石岳と荒川小屋がだいぶ遠ざかってきました。


鹿の食害を防ぐために金属の柵が設置されています。
ゲートをくぐりお花畑内部へと入ります。

ですが、時期的にほとんど高山植物は咲いていません。
そこにあるのは急登のみです。
ドMなブログ主にとっては、急登が何よりのご褒美です。

少しだけ花も咲いていました。
ミネウスユキソウです。

遠くに荒川三山の終点・悪沢岳が見えます。
あんなに遠くまでいくのか…。

道はトラバース気味に続いています。


荒川三山の前岳と中岳の分岐点に到着しました。

まずは1座目・前岳へと進みます。


荒川三山の1座目・前岳(標高3,068m)です!

前岳のすぐ脇は大崩落地となっています。

続いて、荒川三山の二座目・中岳を目指します。


荒川三山の二座目・荒川中岳(標高3,083m)に到着しました!

写真は荒川中岳避難小屋です。
荒川中岳避難小屋は稜線上に建つ見晴らしのよい小屋です。
ただし赤石岳避難小屋同様、水が無いため泊まるためには相応の準備が必要です。

続いて、荒川三山の三座目・悪沢岳を目指します。
一旦標高を100m下げていきます。

荒川中岳がだいぶ遠ざかってきました。

目の前のピークは悪沢岳!…ではありません。
ニセピークです。

この花がたくさん咲いています。
高山植物図鑑とにらめっこしたが名前がわからず…。

悪沢岳へは標高差で200mを登り返していきます。

終始、富士山を横目に見ながらの絶景ハイクとなります。

振り返る登り。
だいぶ登ってきたなぁ…。

悪沢岳(標高3,141m)に到着しました!

悪沢岳頂上は広大な岩場となっています。
丸山と千枚岳

次は丸山と千枚岳を目指します。
ここから先は下り一辺倒となります。
登りがなくて無念…。

登山道がガレているため、すべらないように要注意です。

ガレた岩山と富士山。
美女と野獣みたい…。

名もなき岩山の左側を巻いていきます。

その名の通りなだらかな山容が特徴的な、丸山が近づいてきました。


丸山山頂に到着しました!
丸山は標高3,032mを誇る高峰ですが、近くに悪沢岳や荒川中岳があるため3,000m峰には数えられないかわいそうな山です。
超美女に囲まれると普通の美女が埋もれてしまう感じですかね…。

さらに千枚岳を目指します。

目の前に岩山が千枚岳です。
写真を撮りすぎて、今回の撮影枚数も千枚を超えそうです。

千枚岳直下では梯子を登ります。

千枚岳山頂(標高2,880m)に到着しました!

千枚岳標識と悪沢岳。
千枚小屋

さらに千枚小屋へと下っていきます。

樹林帯に突入しました。
南アルプス南部は森林限界が約2,700mとなっており、高いです。


時刻は13時。
千枚小屋に到着しました!
千枚小屋にはテント場もありますが、今回は小屋泊です。

千枚小屋・本館の内部です。
本館は建造年の新しい小屋です。
受付が遅れると古い別館に案内されます。

千枚小屋では蛇口から飲料水を頂くことができます。

生ビール(800円)を飲みながら談笑中の図。

ガスが掛かってきました。
一般的に、山では午後になると天気が悪くなることが多いです。
今晩は夕日や夜景を見られないかもしれません。
重い三脚と交換レンズが歩荷用品と化す瞬間です。


千枚小屋の夕食です。
普段はテント泊をすることが多いため、とても恵まれた食事です。

時刻は17時過ぎ。
奇跡的にガスが取れて富士山が現れました!

日没を待つ富士山。

200名山・笊ヶ岳です。
右の耳が笊ヶ岳、左の耳が小笊でしょうか。
登山道が通じているのは笊ヶ岳のみです。

笊ヶ岳の左にあるピーク。
山座同定できず。

時刻は6時20分。
富士山の横から満月が登ってきました!

雲海に月あかりが反射し、とても美しいです。
次ページでは、満月のもとナイトハイクをし、美しい森を抜けて椹島ロッジへと帰還していきます。