雪山用ハードシェルジャケットの選び方と、おすすめ品の紹介

森林限界よりも上部や、ピッケルを使うようなレベルの高い雪山にいくようになったら、ハードシェルジャケットの購入を検討するのがよいでしょう。ハードシェルは耐風性に優れていて、また、表面の摩擦係数が高いため滑落したときに滑りにくくなるからです。しかしハードシェルには様々な種類があり、どのように選んだらよいかは難しいです。

基本的には「3層構造」「フードが大きい」「保温材無し」「ゴアテックス製」「スノースカート付」のモデルを選んでおけば間違いありません。

今回の記事では、ハードシェルジャケットの選び方と、おすすめのハードシェルを紹介します。

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ハードシェルの選び方

ハードシェルジャケットの選び方を以下に紹介します。

3層構造

3層構造のハードシェルを選びましょう。

ハードシェルは防水透湿層の他に、多数のフイルムが重ね合わさったラミネート構造になっており、フイルムの枚数が3層、2層、2.5層の3種類があります。3層構造では、防水透湿層の外側だけではなく内側にも滑り性の良いフイルムがラミネートされています。このため、ハードシェルと着衣とが引っかかることがないので、着心地が良いことが特徴となっています。

フードが大きくヘルメットを被れる

フードが大きくヘルメットを被れるハードシェルを選びましょう。

雪山において、滑落の危険がある箇所で行動する際には必ずヘルメットを着用します。フードが小さいハードシェルの場合、ヘルメットの上からフードを被ることができず、フードを被ってからヘルメットを被ることになり、着心地が悪くなります。

大部分のハードシェルのフードは大きく作ってありますが、安売りされているハードシェルだと稀にフードの小さいものも存在します。これは有名なメーカーなら必ずフードが大きいという単純な問題ではなく、例えば筆者はMillet(ミレー)製のフードの小さなハードシェルジャケットを見かけたこともあります。

ヘルメットの上からハードシェルを被った図。フードが大きく作ってあるため、問題なくフードを被ることができる。


保温材無し

保温材の無いハードシェルが良いです。

稀に保温材の付いているハードシェルがありますが、これだと保温性が高くなりすぎてしまい、行動中に熱くて汗をかいてしまいます。雪山で汗をかきすぎると凍ってしまい危険です。メリノウール等のインナーウェアとフリースがあれば、行動中の(手を除く)上半身の防寒対策としては十分です。

ゴアテックス

素材がゴアテックスのハードシェルを選びましょう。

ゴアテックスは防水透湿性素材です。寒い雪山といえども、動いているとそれなりに発汗します。そして、発汗した汗が逃げないとウェアの中で凍ってしまいます。そこで、透湿性が大事になってきます。

他社のその他の防水透湿性素材がダメというわけではありませんが、ゴアテックスに比べると透湿性は劣ります。

スノースカート

取り外し可能なスノースカートが付いているハードシェルを選びましょう。

スノースカートは、主にラッセル(雪をかき分けて進むこと)のときに、ジャケットの中に雪が入ってくるのを防ぐ役割を担います。スノースカートが無いと雪は簡単にジャケット内に侵入してきます。

間近で降雪が無く、ラッセルがないと分かっている場合には、スノースカートを外すことでウェアを計量化することが可能です。

ハードシェルジャケットの腰付近に備え付けられたスノースカート。ジップロック構造となっており着脱が可能。


おすすめハードシェルの紹介

上記の特徴をすべて兼ね備えたハードシェルは10万円近くする高価なものが多いです。逆に5万円未満のものはいずれかの特徴が省略されたチープな作りになっているものが多いです。そこで、実売金額5万円程度で、上記の特徴をすべて兼ね備えたハードシェルを以下に2つ紹介します。

the north face「マウンテンジャケット」

the north faceのマウンテンジャケットです。

the north faceのような有名メーカーでは、ハードシェルジャケットの価格が8万円以上することも珍しくありません。一方、マウンテンジャケットの価格はわずか5万円台であり、比較的手ごろな価格となっています。もちろん機能にも妥協はありません。筆者もマウンテンジャケットの数世代前のモデルのハードシェルを厳冬期の北アルプスで愛用しています。amazonの「prime try before you buy」システムを使うことで、試着してサイズが合わなかった場合でも無料で変更することが可能です。

mont-bell「ストリームパーカ」

mont-bellのストリームパーカです。

他社のハードシェルでは値段が5万円を超えるものがほとんどですが、ストリームパーカの実売価格はわずか3万円台前半と、破格の安さになっています。安いからといってもちろん機能に妥協はありません。mont-bellのジャケットの中で最も高機能なモデルがストリームパーカで、標高3,000mの雪山でも使えるとホームページに記載がされています。

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補足:パンツについて

ハードシェルパンツについては、必ずしも必須ではありません。筆者の場合は防水透湿素材のレインパンツを代用しています。



今回の記事は以上になります。

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