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【フットギアどれを付ける?】アイゼン、ワカン、チェーンスパイクの選定基準

12月になると、徐々に雪山登山の始まりとなります。
雪山では滑らないように、または雪に埋まらないように様々なフットギアを装備する必要があります。軽アイゼン、チェーンスパイク、ワカン、スノーシュー、(10本爪以上の)アイゼンなどです。

どのフットギアを付けたらいいのか悩む場合も多いと思います。
そこで今回の記事では、登山道や雪質に合わせて、どのフットギアを装備すればいいのかを解説します。

道具の選定方法

基本的には、以下のフローチャートに従って付けるべきフットギアを選べばよいです。

以下に、各フットギアの選定基準や特徴を解説していきます。

軽アイゼン or チェーンスパイク

軽アイゼンとチェーンスパイクは、使う場面が同じです。よって、片方だけを雪山に持ち込めばよいことになります。

軽アイゼンやチェーンスパイクは、滑落の危険が無く、斜度が緩やかで、尚且つ雪面が締まっているときに使います。

上記の条件に当てはまる登山道は、八ヶ岳の美濃戸口から行者小屋へ至る登山道などです。このルートではずっと平坦な道が続きます。そして人気のルートであるため、降雪直後の一番乗りの場合などを除いて、基本的にトレースが付いています。よって、チェーンスパイクや軽アイゼンが適しているルートです。

また、このルートの序盤では降雪量の少ない時にアスファルトが一部露出していることがあります。このようなときに10本爪以上のアイゼンを履いてしまうと爪を引っ掛けてしまうため、この観点から見てもやはりチェーンスパイクや軽アイゼンが適していると言えます。

1月、八ヶ岳の行者小屋へと至る登山道にて。
斜度も緩やかで、トレースが豊富についていて雪が締まっているため、チェーンスパイクや軽アイゼンで進むのが良い。


ワカン or スノーシュー

ワカンやスノーシューは、滑落の危険が無く、斜面が緩やかで、雪質が柔らかい場面で使います。

このような場面では雪面に体が沈み込みやすくなるため、ワカンやスノーシューを使って浮力を稼ぎます。

上記の場面が当てはまる一例としては、降雪直後の平標山や巻機山の森林限界以下などです。これらの山は日本海側に位置するため豪雪地帯となり、雪の多いところではスノーシューを付けていたとしても腰上ラッセルを強いられます。

ワカンとスノーシューは、どちらか片方だけ持っていけばよいです。それぞれの特徴としては、スノーシューの方がワカンよりも浮力が高い反面、重量は重くなります。(ワカンの重量はペアで約1kg、スノーシューは同2kg)

ラッセルがメインの登山であればスノーシューを、アイゼンがメインの登山であればワカンを持っていくのが良いでしょう。

1月、平標山の家(平標山)に至る登山道にて。
この時期にこのルートを通る登山者は少なく、猛ラッセルとなった。
ワカンか、できればスノーシューがあるとベスト。


ワカン+アイゼン or 爪の付いているスノーシュー

滑落の危険が無く、斜度が急で、雪質が柔らかい場面では、ワカンとアイゼンを組み合わせて使ったり、爪の付いている登坂力の高いスノーシューを使います。

このような場面では、浮力を得るとともに、斜面に爪を引っ掛けて登っていく必要があるからです。

一例としては、降雪直後の日光白根山(栃木県側)などです。
このルートは斜度が40度を超え、しかも群馬県側と比べて人気が低いため、降雪直後にはラッセルをすることになるからです。

ちなみに、ワカンには先端部が曲がっているタイプと、まっすぐなタイプの2種類があります。まっすぐなタイプのワカンでないと、アイゼンと組み合わせることはできません。

2月、栃木県側から日光白根山へと至る登山道にて。
前日に降雪があったため、ただでさえ人の少ないこのルートは雪で埋まってしまった。
上部では斜度が40度を超えるような急な箇所もあるため、爪の付いたタイプの登坂力の高いスノーシューを使って登っていった。


10~12本爪アイゼン

10~12本アイゼンは、滑落の危険がある場所や、斜度が急で雪質が固い場面で使います。

基本的に森林限界より上では(一部の場合を除いて)滑落の危険があると思った方が良いです。特に滑落の危険が高い代表例としては、森林限界より上の細い尾根などです。
このような場所では、たとえ雪が柔らかかったとしても10~12本アイゼン(とピッケル)を使って登下降していきます。

例えば谷川連峰の平標新道は上記の条件に当てはまります。このルートでは登山者が少ないので雪が踏み固められておらず柔らかい事が多いですが、10~12本アイゼンを使ってラッセル気味に下っていきます。

3月末の平標新道にて。
このルートでは登山者が少ないので雪が踏み固められていない。
しかしルートは切り立った尾根になっているため、ワカンやスノーシューでは滑落の危険がある。
よって、ある程度は沈んでしまうのを覚悟の上で、12本アイゼンで下って行った。


斜度が急で雪質が固い場面の代表例は、五竜岳手前の白岳などです。白岳に至る登山道は40度を超える急斜面で、尚且つ南側を向いておりアイスバーンになりやすいため、10~12本爪アイゼン(とピッケル)が必須になります。

3月上旬の白岳(五竜岳の手前)に至る斜面にて。
アイスバーンの急斜面だったため、12本アイゼン(とピッケル)を装備して登っていった。


おすすめギアの紹介

チェーンスパイクやスノーシューの選び方は難しいため、以下におすすめ製品を紹介します。

チェーンスパイク

チェーンスパイクとしては、mont-bellがオススメです。

スパイクが足全面を覆っているため(チェーンスパイクや軽アイゼンの中では)制動力が高いです。耐久性も高く、2年使っていても壊れる気配はありません。

スノーシュー

スノーシューとして最も性能がいい(とされている)のは、MSRのライトニングアッセントです。浮力と登坂力に優れます。登坂力、浮力、着脱のしやすさ、どれをとってもトップクラスの性能を有しています。ライトニングアッセントを選んでおけば、まず間違いはありません。

MSR・ライトニングアッセントのサイズと選び方



ダークホースとしては、TSLのアップダウンもおすすめです。大きな爪が付いているため登坂力に優れ、さらに踵の部分が抜ける構造になっているため下りでも体が前のめりにならずに済みます。(筆者もアップダウンを愛用しています)

降雪直後の雪山や、人気のない雪山ではラッセルを強いられます。もちろんワカンを履けばある程度ラッセルは楽にはなりますが、スノーシューの方がは...



今回の記事は以上になります。

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