1x.comでpublishedされる3か条

審査制のフォトストックサイト・1x.comでは、投稿された写真のうち5%程度しかpublished(公開)されません。そして、publishedされた写真は1x.comやその関連サイトで販売されます。1x.comに写真がpublishedされるのはそれだけ価値があり、そして難しいことです。実際にpublishedされた他者の写真を眺めていると、自分が美術館にいるのではないかと錯覚するほどです。

1x.comは、写真でお金を稼ぎたい人や、写真の腕試しをしたい人におすすめできるフォトストックサイトです。

しかし1x.comでは、ぱっと見美しい写真であったとしても、それがそのままpublished(公開)されることはあまりありません。筆者の場合にも、最初のころは50枚連続でNot selected(棄却)されていました。

ところが、以下の3つを実行したところ、8枚中3枚の写真がpublishedされるようになりました。

1x.comにpublishedされる3か条
・第三者視点で見て、家に飾りたいと思える写真にレタッチする
・主題がわかるタイトルを付ける
・写真の説明文をちゃんと書く

今回の記事では、筆者がこれまでにpublishedされた3枚の風景写真を用いて、publishedされるためのレタッチ(photoshop)の概要、タイトル、説明文の書き方を紹介します。

(筆者の1.comアカウントはこちら!)

(1x.comでpublishedされた写真の解説記事はこちら!)

Dawn in a snowy country(雪国の夜明け)

以下は、12月下旬の唐松岳から、夜明けの街を撮影しレタッチしたものです。

レタッチ

レタッチの概要を以下に説明します。

上記写真の元写真は以下になります。


レタッチの基本方針は、以下の5つになります。

①中央付近をトリミングし、主題をはっきりさせる
 & 輪郭をボカすことで、暖かみを出す
②街明かりの彩度を高くし、暖かみを出す
③雲のコントラストを上げ、立体感を出す
④夕焼けをオレンジ色にし、暖かみを出す



レタッチ前後の写真を再掲します。
左がレタッチ前、右が後です。狙い通りにレタッチできたことがわかるかと思います。
このカメラの画素数は約2,000万画素しかないため、普通にトリミングすると1,000万画素以下になってしまいます。そこで、adobeスーパー解像度を適用することで画素数を補っています。

今回の記事では、レタッチの詳細については触れません。重要なのは、jpeg撮って出しの写真には限界があるということです。カメラは見た目をそれなりに忠実に再現しようとします。明るい場所は明るく、暗い場所は暗く、色はそのままに…と言った感じです。1x.comのバイヤーが求めているのは忠実な写真ではなく、美しく壁に飾りたいと思える写真です。そして、それを実現するためにはレタッチが必要不可欠な場合が多いです。(余談ですが、人間が風景を目視する場合、脳内でトリミングや自動補正をしていると言われています)

尚、レタッチの詳細については、後日記事にしたいと思います。

風景写真のレタッチ~雲海と街明かりを幻想的に見せる~
photoshopを使うと、写真を大幅に、そして思いのままにレタッチできます。今回は、雲海と街明かりを幻想的に見せるレタッチを紹介します。...

タイトル

タイトルは「Dawn in a snowy country」としました。邦訳は「雪国の夜明け」です。
このタイトルによって、雪国が主題であり、夜明けがそれを引き立てている、ということを表現することができます。
これが「厳冬のマジックアワー」とか「光る雲海」というタイトルになると、主題が変わることになります。

説明文

説明文は以下のようにしました。

(原文)
The area rarely clears in December, with or without one day a week.
I described the arrival of a bright red morning in a cold blue snowy country.
I expressed the warmth of human activities by increasing the saturation of the city lights and blurring the contours.
The snow in the foreground has a picture frame effect.


上記文章は、Google翻訳にお世話になりながら記載したものです。もしかしたら文法的におかしな箇所もあるかもしれません。邦訳は以下のようになります。


(邦訳)
12月にこの地域が晴れることは稀で、週に1日あるかないかです。
青く冷たい雪国に、赤く明るい朝が訪れる様子を表現しました。
街明かりの彩度を上げ、輪郭をボカすことで人の営みの暖かさを表現しました。
手前の雪はフレーム効果を出しています。


解説します。
まず、1文目では「この写真がどれくらい珍しいのか」について述べています。
2文目では、写真の構成について述べています。青は寒色、赤は暖色であり対比の関係になっています。
3文目はレタッチについて述べています。行ったレタッチすべてを述べる必要はありません。
4行目はフレーム効果という構図について述べています。

Mt. Tokachi in sea of clouds(雲海の中の十勝岳)

以下は、初冬期の十勝岳を撮影し、レタッチしたものです。

レタッチ

レタッチの概要を以下に説明します。

上記写真の元写真は以下になります。


レタッチの基本方針は、以下の4つになります。

①空をトリミングすることで主題である十勝岳を大きく写す
 & やや露出を暗くすることで、雪山の厳しさを表現する
②影を暗くすることでコントラストを強くし、雪山の厳しさを表現する
③地面や雪をきめ細かな描写にすることで、雪山の厳しさを表現する


レタッチ前後の写真を再掲します。
左がレタッチ前、右が後です。レタッチ後の方が、雪山の厳しさを表現できているかと思います。


ちなみにこの写真は1回not selectedされています。この際には審査期間が5日程度と長かったため、審査段階の後半で落ちた可能性が高いです。そこで「レタッチしなおせばPublishedされるのでは?」と思い、再トライしたところ、無事にPublishedされました。このように、1x.comでは再トライによってpublishedされることがよくあるようです。

タイトル

タイトルは「Mt. Tokachi in sea of clouds」としました。邦訳は「雲海の中の十勝岳」です。
そのままのタイトルです。

説明文

説明文は以下のようにしました。

(原文)
It is Mt. Tokachi (Hokkaido) in early winter.
I aimed for the moment when the gas cleared and Mt. Tokachi appeared.
In order to express the severity of this snow mountain, which is also a volcano, the following two processes are added.
The first is to make the dark areas even darker.
The second is to use a high-pass filter to fine-tune the ground and snow.


(邦訳)
初冬期の十勝岳(北海道)です。
ガスが晴れて十勝岳が姿を現す一瞬を狙って撮影しました。
火山でもあるこの雪山の厳しさを表現するため、以下の2つのプロセスを適用しています。
1つ目は、暗い場所をより暗くすることです。
2つ目は、ハイパス処理を施すことにより地面と雪をきめ細やかにすることです。


解説します。
2文目では「この写真がどれくらい珍しいのか」について述べています。
3行目以降は、雪山の厳しさを表現するレタッチについて述べています。行ったレタッチすべてを述べる必要はありません。

Blue eye on Mt. Ontake(御嶽山の青い瞳)

以下は、5月下旬の御嶽山・三ノ池の雪解けを撮影し、レタッチしたものです。

レタッチ

レタッチの概要を以下に説明します。

上記写真の元写真は以下になります。


レタッチの基本方針は、以下の5つになります。

①池の彩度を少しだけ高くし、存在感を高める
②雲の影のコントラストを上げ、神秘的な雰囲気を出す
③脇役である右手前の雪と手前の岩場を露出を下げ、目立たなくする
④空の彩度を下げ、相対的に池の存在感を高める
⑤池以外の彩度を下げ、相対的に池の存在感を高める


レタッチ前後の写真を再掲します。
左がレタッチ前、右が後です。池が目立ち、さらに神秘的な雰囲気を出すことができました。

タイトル

タイトルは「Blue eye on Mt. Ontake」としました。邦訳は「御嶽山の青い瞳」です。

説明文

説明文は以下のようにしました。

(原文)
It is 3th pond on Mt. Ontake in Japan in late May.
During this time, the snow in this pond melts and blue eye appear.
This period is only one week.
The shadow of the clouds enhances the illusion of 3th pond.
The rocky area in the foreground and the mountains in the back are frames.
The frame effect guides the line of sight to the pond.
By slightly reducing the saturation and brightness of the parts other than the pond, the pond is relatively conspicuous.


(邦訳)
5月下旬の御嶽山・三ノ池です。
この時期には池の雪が融け、青い瞳が現れます。
この期間はわずか1週間程度しかありません。
雲の影が三ノ池を幻想的に見せています。
手前の岩はフレーム効果を出しています。
このフレーム効果により、視線が池へと誘導されます。
池以外の場所の彩度をわずかに下げることにより、相対的に池の存在感を高めています。


解説します。
2~3文目では「この写真がどれくらい珍しいのか」について述べています。
4行目についても、この写真の珍しさについて言及しています。雲の影が池に差し掛かった瞬間を撮影しているからです。
5~6行目は構図のことを話しています。
7行目はレタッチについて一部言及しています。(実施したレタッチすべてについて言及する必要はありません)

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今回の記事は以上になります。

(1x.comでpublishedされた写真の解説記事一覧はこちら!)
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