XF16mmF1.4 R WRで撮る星景写真とカメラ設定の紹介

富士フイルムからは30種類以上の交換レンズが発売されています。それぞれのレンズが得意とする被写体は異なります。では、星空や星景を撮影するためにはどのレンズがいいのか?というと「フジノンXF16mmF1.4 R WR」(以下、XF16mmF1.4)が最適な選択肢の1つとなります。

理由は2つです。

1つ目の理由は、このレンズの解放F値は1.4となっており、富士フイルム製レンズの中では最も小さい(暗いところに強い)からです。

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2つ目の理由は、35mm判換算で24mmの広角レンズだからです。広角になるほどシャッタースピードを長くしても星が流れず、点で写るようになります。

富士フイルム製のカメラは高感度耐性が高い(暗いところでノイズが出にくい)ため、XF16mmF1.4と組み合わせると、星空撮影では鬼に金棒の組み合わせとなります。

今回の記事では、XF16mmF1.4R WRの特徴、星空撮影の作例、カメラ設定を紹介します。

XF16mmF1.4 R WRの特徴

このレンズの解放F値は1.4となっており、圧倒的な明るさを誇ります。星空撮影をはじめとした暗所撮影において、このレンズは強力なパワーを発揮します。一方、解放で撮影した場合には画像周辺部において星がくさび形に変形する、サジタルコマフレア(コマ収差)が発生しやすいというデメリットがあります。

以下に、XF16mmF1.4 R WRを用いて絞り設定をF1.4で撮影した画像において、周辺部にサジタルコマフレアが出現している例を示します。

カメラ設定F1.4で撮影した画像の全体図
上記画像の右上拡大図。星がクサビ形に変形している。通称サジタルコマフレア(コマ収差)

F値を解放から2段絞って2.8にするとサジタルコマフレアはほとんど発生しなくなりますが、その一方でISO感度を上げることによる高感度ノイズや、シャッタースピードを長くすることによる星の流れが発生してしまいます。

そこで、筆者はバランスを撮って最近はF2.0で撮影をすることが多いです。(以前はF1.4を多用していました)

作例とカメラ設定値の紹介

筆者がXF16mmF1.4で撮影した星景写真の作例と、その際のカメラ設定値の紹介をします。尚、すべての写真において、左側はjpeg撮って出し、右側はlightroomやphotoshopで編集した写真になります。(どのメーカーのカメラでも、星空や星景を綺麗に見せるためにはraw現像やレタッチが必要不可欠なことが多いです)

厳冬期・北岳

厳冬期の北岳を撮影した作例を以下に示します。

左のjpeg撮って出しでは北岳が黒く潰れてしまったので、右のように編集で明るくしました。富士フイルムのカメラは高感度耐性に優れているため、編集で暗部を明るくしてもノイズが出にくいです。

左では北岳が青くなっていますが、これは撮影時にホワイトバランスを電球モードにしてしまったためです。蛍光灯やオートモードではこのように青くはなりません。カメラが悪いわけではありません。今回は編集で青みを除去しています。


撮影時のカメラ設定は以下の通りです。

カメラ設定値
・フィルムシミュレーション…Velvia
・F…1.4
・ss…15
・ISO…1000
・body…X-T3

残雪期の鹿島槍ヶ岳

残雪期の鹿島槍ヶ岳を撮影した作例を以下に示します。

解説は1枚目の北岳と同様です。

左のjpeg撮って出しでは鹿島槍ヶ岳が黒く潰れてしまったので、右のように編集で明るくしました。富士フイルムのカメラは高感度耐性に優れているため、編集で暗部を明るくしてもノイズが出にくいです。

左では鹿島槍ヶ岳が青くなっていますが、これは撮影時にホワイトバランスを電球モードにしてしまったためです。蛍光灯やオートモードではこのように青くはなりません。カメラが悪いわけではありません。今回は編集で青みを除去しています。


撮影時のカメラ設定は以下の通りです。

カメラ設定値
・フィルムシミュレーション…Velvia
・F…1.4
・ss…20
・ISO…800
・body…X-T3

北アルプスと天の川

北アルプスと天の川を撮影した作例を以下に示します。

左のjpeg撮って出しでも、天の川はそれなりに明るく写っています。天の川のような暗い星は、単純にISO感度を高くしたり、センサーサイズを大きくしたり、シャッタースピードを長くするだけではあまり写りません。レンズのF値が小さいほど写りやすくなります。これは、F値が大きいと、そもそも弱い光はセンサーに入射しないからです。よって、XF16mmF1.4のようなF値の小さいレンズは天の川撮影に向いていると言うことができます。

右の編集後では、天の川をよりくっきりと写すことができました。


撮影時のカメラ設定は以下の通りです。

カメラ設定値
・フィルムシミュレーション…Velvia
・F…1.4
・ss…15
・ISO…1000
・body…X-T1

厳冬期の乗鞍高原

厳冬期の乗鞍高原を撮影した作例を以下に示します。

左のjpeg撮って出しの方が、右の編集後よりも雰囲気が淡く好みかもしれません。このように、富士フイルムのカメラはもともとの色味が美しいので、条件によってはjpeg撮って出しでも(個人的に)満足のいく写真を撮ることができます。


撮影時のカメラ設定は以下の通りです。

カメラ設定値
・フィルムシミュレーション…Velvia
・F…1.4
・ss…20
・ISO…1250
・body…X-T3

妙高山と天の川

妙高山と天の川を撮影した作例を以下に示します。

左のjpeg撮って出しでは妙高山が黒く潰れてしまっています。1枚目の北岳や2枚目の鹿島槍ヶ岳よりも黒いです。そこで、編集を行い右のように明るくしました。さすがに元が暗すぎるので限度がありますが、それでもここまでノイズを少なく明るくできる高感度耐性の高さには驚きです。

天の川については、左のjpeg撮って出しでもそれなりに写っていますが、右のように編集することでよりくっきりと写すことができました。


撮影時のカメラ設定は以下の通りです。

カメラ設定値
・フィルムシミュレーション…Velvia
・F…1.4
・ss…20
・ISO…800
・body…X-T3

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