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【厳冬期・雪山登山】唐松岳~爆風とラッセルの末に辿り着いた山頂~

2020年12月29日に、唐松岳に登ってきました!

唐松岳の紹介

唐松岳は、北アルプス北部の後立山連峰に位置する標高2,696mの山岳です。
ロープウェイを使って標高1,830mから登り始めることができるため、終始森林限界よりも上の大絶景を楽しむことができます。
冬季には日本海から季節風の影響を強く受けるため、悪天候となることが多いです。
コース自体はなだらかなため技術的難易度はそこまで高くはありませんが、悪天候時にはルートを見失いやすいです。


ルート紹介

今回の記事では、通年営業の八方池山荘に前日泊し、翌日に唐松岳山頂を目指すルートを紹介します。
コースと標準タイムは以下の通りです。

八方池山荘→丸山→唐松岳頂上→丸山→八方池山荘(往復6時間15分)

本ルートについては、山と渓谷社の「厳選 雪山登山ルート集」や、同「雪山登山」に詳細が記されています。
雪山では雪崩防止のため、通行できるルートが限られています。
必ずルートを下調べしてから通行するようにしましょう。

登山前夜

日時は12月28日、昼過ぎ。
上州武尊に登った翌日に、白馬八方尾根スキー場へとやってきました。


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チケット売り場にて「八方アルペンライン・往復」のリフト券を購入します。
料金は2,980円也。

チケット売り場の左では、紙の登山届を記載することができます。
事前に登山コンパスなどで登山届を提出していれば、ここで新たに登山届を出す必要はありません。


3つのリフト(八方ゴンドラリフト→アルペンクワッドリフト→グラートクワッドリフト)を乗り継ぎ、登山口へと向かいます。


行先の異なる複数のリフトが運行しているため、乗り間違えには注意しましょう。


八方池山荘に到着しました。
本日はここで前日泊です。
八方池山荘は通年営業となっています。(宿泊時には要事前予約)


八方池山荘の夕食です。
コロナ前はバイキングだったとのことですが、さすがに今年はバイキング中止となっています。
味はとてもおいしく、量も多いです。


夜景

時刻は深夜3時。
月はほとんど満月に近い状態となっており、周囲の山を明るく照らしています。
こちらは鹿島槍ヶ岳方面。


鹿島槍ヶ岳のアップ。


こちらは、おそらく白馬鑓ヶ岳です。


後立山・オールスターズ。


序盤のナイトハイク

時刻は4時半。快晴無風の好条件です。
日の出まで2時間以上ありますが、登山を開始します。
予報では天気はやや下り坂のため、天気のいい隙を付いて登頂を目指します。


登り始めてすぐに、月が山の向こう側に隠れてしまいました。


しかし、明るいヘッデンを付けているので特に問題はありません。


唐松岳頂上に向かう登山道はいくつか分岐していますが、積雪期には尾根上を通る方が良いです。



広大な尾根道を進んでいきます。
悪天候時には道を見失いやすいため、要注意です。


徐々に夜が明けてきました。


夜明けを待つ街並みです。


地平線がマジックアワーに染まります。


登山道も明るくなってきました。


夜明けを待つ白馬。


こちらは、左から鹿島槍ヶ岳と五竜岳です。


四阿山の向こう側から、朝日が昇ってきました!
一日の始まりです。


赤く染まる鹿島槍ヶ岳と五竜岳。


白馬三山


遠くには八ヶ岳と、そして200km近く離れた富士山が見えます。
日本海に近い唐松岳では、厳冬期には天気が荒れることが多く、このように快晴になることはとても珍しいです。


丸山まで

明るくなった登山道を進んでいきます。
まずは手前の小ピーク・丸山を目指します。


.

丸山手前でトレースが消えてしまいました。
この箇所の積雪量は多く、アイゼンでは膝上まで沈んでしまい前に進むことができません…。


そこで装備をスノーシューに換装します。
ツボ足だと膝上まで埋まる雪でも、スノーシューでは踝までしか沈まないため、サクサクと登っていくことができます。

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事前情報によると、前々日に丸山まで登った人が居たようですが…
前日の強風でトレースが消えてしまったのでしょう。
ラッセルできてこの上無い喜びです。
とか言っていたら、雪深い箇所ではスノーシューを付けていても腰まで埋もれてしまいました。


急斜面を越えました。


右の丸いピークが丸山です。


進んできた道を振り返る。


ノートレースの雪面に、自分の足跡を刻んでいきます。


丸山山頂に到着しました!


厳冬期の唐松岳山頂へ

いよいよ、唐松岳山頂を目指します。
ヤマレコやヤマップを見ても、今冬シーズンに唐松岳山頂に登頂した記録はありませんでした。
もしかして初登頂なのだろうか…?


ここから先はところどころ急峻な尾根道となっているため、装備を12本アイゼンとピッケルに換装して進んでいきます。


快晴に恵まれ、気持ちのいい登山となっています。


唐松岳山頂は、中央のピークではなく右奥のピークです。


細い尾根を進んでいきます。


冬季休業中の唐松岳頂上山荘に到着しました。


劔岳方面の展望が開けてきました。


唐松岳頂上山荘の手前あたりから西風の影響を受けて、急に風速が強くなりました。おそらく風速20m/secくらいでしょう。
右の雪庇から雪煙が舞っています。


爆風の厳冬期・唐松岳1

爆風の動画です。
風の音がすさまじいです。


いざ、唐松岳山頂へ!


唐松岳山頂が近づいてきました。


山頂にて

唐松岳・山頂(標高2,696m)に登頂しました!
厳冬期には珍しい快晴と、前日までのトレースに助けられて登頂することができました。
よほど好条件が揃わないと、厳冬期の唐松岳に登頂することはかないません。


山頂標識とアルプスの展望です。


こちらは、不帰のキレット方面です。
夏でさえも難ルートのため、積雪期に通行するのは容易ではありません。


北アルプス南部の槍ヶ岳が見えています。


こちらは五竜岳です。
かつて3月に登ったことがあります。

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こちらは毛勝三山。
中央の釜谷山には登山道が通っておらず、主に残雪期に登られます。
一般人はまず登ろうとは考えません。
あぁ、登りてぇ…。


台形の形が特徴的な高妻山です。


左から焼山、火打山、妙高山。


下山

絶景を楽しんだのち、下山していきます。


下山を開始すると、風はますます強くなってきました。
爆風のために登頂をあきらめたグループもあったようです。

瞬間的に強風が吹くと、体が1メートル程度横に瞬間移動します。
人気漫画・JOJOで例えると「階段を登っていたと思っていたら、いつもまにか降りていた」という感じでしょうか…。
場所によっては登山道と雪庇が近い箇所もあるため、要注意です。
思い切って登山道よりも雪庇と逆側を歩くのも手です。


絶景の下山路です。
新潟方面の空は青く、快晴を保っています。

一方、北アルプス方面は、徐々に雲に包まれてきています。
我々は雲に包まれる前のいい時間帯に登頂することができました。


丸山まで戻ってきました。


八方池は雪に覆われています。


写真下の小屋は、夏の時期限定のトイレです。


いくつものケルンを通り


雪原を歩き


八方池山荘が見えてきました!
来た時と同じリフトを乗り継ぎ、登山口へと戻っていきます。


下山後のお楽しみ

アルカリ性のぬるぬるとした泉質が特徴的な、八方の湯で汗を流します。
入浴料金は800円也。


食事処・呑者屋(のんじゃえ)にて昼食を頂きます。
このあたりは15時に営業を終了するところが多い中、呑者屋は17時までランチ営業をしています。


今回の記事は以上になります。
厳冬期の貴重な唐松岳に登ることができ、とても充実した山行となりました。

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