登山のテント泊には独特のマナーと注意点があります。これを怠ると山小屋の人から怒られたり、周囲の人の迷惑になったり、最悪の場合には自身の命を危険にさらしてしまうこともあります。そこで、基本的には以下の点に注意しておけば問題ありません。
・料金を支払ってから幕営する(一般的なルール)
・ゴミを持ち帰る(山にゴミ箱は無い)
・集団の場合には、テントを少なくする(幕営数が限られている)
・なるべく早くテント場に着く(午後は天候悪化や日没の可能性がある)
・夏でも積雪に気を付ける(山では雪解けが遅い)
・ヘッドライトを持参する(夜は暗闇)
今回の記事では、登山におけるテント泊の注意点やマナーを7つ紹介します。
目次
19時までには就寝する
遅くても20時までに、できれば19時までには就寝するようにしましょう。
理由は、周囲の登山者の大半は、翌朝の出発に備えてこの時間までには寝始めるからです。深夜まで宴会をしている人たちは楽しいかもしれませんが、周囲の登山者からすれば眠りを妨げる騒音にしかなりません。麓のキャンプ場と、山のテント場とは事情が異なります。
山のテント場で夜の9時半まで宴会をするのはやめましょう。自分たちは楽しくても、周りの登山者の大部分は未明に起床して出発する人々です。遅くても8時までには消灯すべきです。山は平地のキャンプ場とは違います。(つづく)
— Yu (@mtviewjapan) October 8, 2021
「料金支払い→幕営」の順序を守ろう
テント場についたら、まずは小屋で受付をし料金を払ってから幕営するようにしましょう。
テント場によっては「幕営後に受付をした場合は、倍額を請求する」などの注意書きがされているところもあります。
ゴミを持ち帰ろう
ゴミを必ず持ち帰りましょう。
山にゴミ箱はありませんし、小屋でも回収はしてくれません。もちろん「自然に帰るから」などといってテント場に放置するのは論外です。生態系を壊しますし、実際のところなかなかゴミが分解されず、他の登山者や山小屋の方に迷惑を掛けます。
尚、ゴミの持ち帰りにはジップロックがオススメです。密封できるため臭いが漏れず、丈夫に作ってあるためザックの中で破れる心配もありません。
今年の5月連休の残したもの。
— すぎやま もちやす (@sugibon1) May 21, 2018
未だに雪の中にゴミを埋めていく、残飯を捨てていく人がいるのは残念です。
カラス等の動物を呼ぶきっかけになり、雷鳥などへの悪影響も懸念されています。
持ち帰りが出来ない人は、来ないで!#立山 #雷鳥沢キャンプ場 #放置ゴミ #5月連休 pic.twitter.com/5HYpJa2Wcy
幕営数をなるべく少なくしよう
人数が多いときは、なるべく大型のテントを用意し幕営数が少なくなるように心がけましょう。
テント場では幕営数が限られています。限られたスペースを有効活用するのが他の登山者に対する気遣いです。稀に「10人7張」などのパーティーを見かけますが、好ましくありません。
なるべくはやくテント場に着こう
なるべく早くテント場に辿り着くようにしましょう。
理由は、夏の場合には午後になると積乱雲が発達して雷になることが多いからです。冬の場合には日照時間が短く、日没を迎えてしまうことがあるからです。
おはようございます。
— 穂高岳山荘 (@3190) July 19, 2021
午前7時現在の山荘付近は10℃、快晴です。
写真は昨日の夕方の涸沢岳からのものです。
ここ数日、午後は毎日のように積乱雲や雄大積雲が発達し、どこかで雷鳴も聞こえます。
午後遅くなると雷雨に見舞われることもあるので、早出早着の行程で山を楽しみましょう。 pic.twitter.com/vpDvvxWGuD
積雪に気を付けよう
新潟やアルプスの山々では、7月頃まで登山道やテント場に雪が残る場合があります。
雪が残っていると、専用の登山道具がないと登れない場合があります。不安な場合は山小屋に電話し、夏靴や軽アイゼンでも登れることを確認してからテント場に向かうようにしましょう。

ヘッドライトを持参しよう
ヘッドライトを持っていくようにしましょう。
日没後にトイレに行く場合、周囲は暗闇です。電球はありません。そんなとき、ヘッドライトがないと何も行動することができなくなります。懐中電灯ではなく、頭に着けられるタイプのヘッドライトが良いです。両手を使うことができるからです。
今回の記事は以上になります。