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2日目。上越国境稜線に突入。檜倉山へ

時刻は5時半。朝日が昇ってきました。2日目の始まりです。

谷川岳もモルゲンロートに染まります。

テントを撤収し、7時半に行動開始です。

巻機山へと続く上越国境稜線が見えます。この稜線は一般登山道ではなく、バリエーションルートに分類されます。無雪期には背丈以上の藪に覆われるため歩くことは困難ですが、今の時期は藪が雪で覆われるため、比較的歩きやすくなります。ただしエスケープルートや小屋は皆無で、落下の危険性のあるクラックが多数存在するという意味では厳しいことに変わりはありません。

雪中に埋もれている木の棒は、ジャンクションピークを示す標識です。ここを直進すると馬蹄形、右に曲がると上越国境稜線です。

上越国境稜線に突入しました。ところどころ出ている藪が、バリエーションルートであることを物語っています。

ところどころクラックが入っているため、落下しないよう要注意です。

まずは越後烏帽子、大烏帽子山といったピークを越えつつ、檜倉山(ひくらやま)を目指します。
アップダウンが多いため、地味に体力を削られます。

本日の山頂付近の気温は、4月下旬としては高く10℃以上あります。よって雪が腐ってしまいアイゼンでは腰まで踏み抜く箇所があります。ワカンを付けることで踏み抜きはほとんどなくなります。
ただし、ルート上には一部トラバースや細い稜線もあるため、制動力の低いワカンで滑落しないように注意する必要があります。もちろんワカンとアイゼンを両方付ければ問題はありませんが、足元が重くなってしまうために体力を削られてしまいます。よってワカンのみを付けて、一部箇所では注意しながら歩くのが正解のように思います。

北上するにつれて周囲の景色が変わってきます。
写真左の岩山は、上州のマッターホルンの異名を持つ鋭鋒・大源太山です。

時刻は9時です。大烏帽子山に到着しました。三角点が目印です。

大烏帽子山から標高差100mを下り、さらに150mを登り返すと、檜倉山に辿り着きます。

本日だけでも4パーティーほどが入山しているため、それなりにトレースは付いています。

時刻は10時半です。広大な山頂が特徴的な檜倉山(標高1,744m)に到着しました!

誰かが幕営した後があります。檜倉山は平らなため幕営適地です。ただし登山口~檜倉山間のコースタイムは長いため、初日にここまでくることは相当な健脚を必要とします。
筆者が5年前に登ったときには、初日にこの地点までくることができたのですが…。今回は届きませんでした。体力の衰えを痛感します。

これまで歩いてきた稜線を振り返ります。左は大烏帽子山、右はジャンクションピークです。
柄沢山

ここからは筆者にとって未知の稜線を歩き柄沢山を目指します。檜倉山から柄沢山へは、標高差を200m下り、その後400m登り返すというきつい道のりです。

ルート上にはところどころ藪が出ています。もう少し季節が進むと藪漕ぎが必要になってくるでしょう。

西側には火打山と、外輪山が特徴的な妙高山が見えます。これらの山々は60km離れた位置にありますが、天気が晴れているため見渡すことができます。

東側には平ヶ岳が見えます。見える景色が次々と変わっていくのがこのルートの醍醐味です。

目指す柄沢山はまだまだ遠いです。

巨大雪庇の横を通り抜けていきます。雪庇に近づきすぎないように注意。

正面左は偽ピークです。柄沢山は右奥のピークです。

偽ピークを通過しました。柄沢山はもうすぐです。

時刻は14時です。柄沢山(標高1,900m)に到着しました!
米子沢ノ頭

続いて、米子沢ノ頭(こねこさわのかしら)を目指します。
柄沢山~米子沢ノ頭間では、しばらくはなだらかで広大な雪原が続きます。

ところどころ藪が出ています。この藪は膝下までの高さしかないため、進行の妨げにはなりません。

美しい雪原をどこまでも進んでいきます。

正面が米子沢ノ頭です。

米子沢ノ頭の手前の尾根は、2日目の最難箇所です。なぜならば細い尾根上の雪は腐っており、左は崖、右には巨大なクラックが口を開けているからです。場所によってはどちらに落ちてもアウトです。ワカン+ピッケルで通過していきます。

いやらしい細い尾根を越えると、背丈を超える藪漕ぎとなります。ピッケルを刺しながら藪を漕いでいきます。

時刻は15時45分。米子沢ノ頭(標高1,796m)に到着しました。
幕営地

米子沢ノ頭を越えると、ところどころに幕営できそうな平らな箇所があります。

本日の幕営地です。

汗で湿った靴下を乾かします。

靴も乾かします。

太陽が沈もうとしています。長かった2日目が終わりを告げようとしています。

周囲の山がオレンジ色に染まります。

靴と靴下もオレンジ色に染まっていきます。

明日登る予定の最終ピーク・巻機山です。

米子沢ノ頭と、天の川です。
次ページでは、いよいよ最終ピークである巻機山へと至ります。