「北海道や九州の山に登りたい。しかし山の見頃や天気を見極めているうちに、飛行機の価格が数万円にもなってしまった」と悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
結論としては「①山の見ごろの時期を調べる」→「②休みを確保する」→「③飛行機の早割チケットを取る」→「④登山当日の天気によって、予定を柔軟に変更する」とするのが良いです。飛行機チケットを75%安く取るために、登山日の2.5カ月前までに③までを終了しておきます。
筆者はこの3年間のうちに北海道や九州の山に、飛行機を使って5回登りにいっており、この経験から導き出したのが上記の結論です。今回の記事では、地方の山に登る際に、計画的に格安に飛行機のチケットを取る方法と注意点を紹介します。
目次
山の見ごろの時期を調べる
登山する日を前もって決めておきましょう。
せっかく遠くの山に登りにいくのであれば、何かしらの見頃の時期に登るのが良いでしょう。これについては、Google検索で「○○(山の名前) △△(見たいもの) 何月」というふうに検索をすると良いです。具体的には「大雪山 花 何月」といった具合です。こうすると、大雪山の高山植物が満開になる時期は7月中旬~下旬ごろであることが分かります。標高によっても見頃時期にばらつきがあるので、Google検索で出てきたサイトをさらに調べることで精度が上がります。
このほかにも、ヤマレコで過去の登山記録を調べるという方法もあります。手間暇は掛かりますが、写真や登山ルートなど詳細な記録まで調べることができます。
「特に見頃は気にしない。むしろ人が少ない時期に登りたい」という場合には、天気の悪い時期は避けた方が無難です。例えば6月~7月中旬の九州の梅雨の時期や、11月の北海道の初冬期の時期などです。
休みを確保しておく
次に、仕事の休みを確保しておきましょう。
この休みは、長ければ長いほどよいです。なぜならば、数日程度天気が悪くても、柔軟に予定を変更しやすくなるからです。
飛行機の早割を取っておく
さらに、飛行機の予約を取りましょう。チケットを安く取るためのキーワードは「2.5カ月以上前の予約」「早割チケット」「LCC(格安航空)」の3点です。
金額が約75%オフとなる2.5カ月よりも前に、早割チケットの予約を取ると良いです。これは、最大で片道40,000円だとすると、10,000円まで安くなることを意味します。また、新千歳空港や福岡空港といった主要空港では、LCCが運行しています。最安の場合で、大手二社の半額程度で航空チケットを買う事ができます。
エアトリを使うと、ANAやJALといった大手二社や、peach, JetstarといったLCCまでを比較検索できるためオススメです。
(注意点)早割チケットは変更できない
早割チケットでは、一度予約をしてしまうと日時の変更ができないことがデメリットです。また、キャンセルする場合にも手数料が発生してしまいます。変更・キャンセルしたい場合には、早割チケットの次に安い株主優待チケットを使うと良いでしょう。
登山当日の天気によって、予定を柔軟に変更する
登山予定日が残り数日に近づいてきたら、天気を考慮して、場合によっては柔軟に計画を変更しましょう。天気が良い場合には何の問題もありません。予定通り登山しましょう。問題となるのは天気が悪い場合です。以下の4つのパターンに分けて解説します。
日程の端の日だけ天気が悪い場合
日程の端だけ天気が悪い場合には、その日を避けて登山をしましょう。滞在日に余裕があれば、当初予定していた山行行程をこなすことができます。滞在日に余裕がない場合には、山行日数を短縮することになります。イメージとしては以下の表のとおりになります。
日付 | 8/1 | 8/2 | 8/3 | 8/4 | 8/5 |
天気 | くもり | 雨 | 晴れ | 晴れ | 晴れ |
行動 | 飛行機・往路 | 街で停滞 | 登山開始 &山中一泊目 | 登山 (山中2泊目) | 下山 &飛行機・復路 |
日程の中日だけ天気が悪い場合
日程の中日だけ天気が悪い場合には、日帰り登山に変更するなどして天気の悪い日を避けて登山をするようにしましょう。イメージとしては以下の表のとおりになります。
日付 | 8/1 | 8/2 | 8/3 | 8/4 | 8/5 |
天気 | くもり | 晴れ | 雨 | 晴れ | くもり |
行動 | 飛行機・往路 | 日帰り登山 | 移動日 | 日帰り登山 | 飛行機・復路 |
目的の山域の天気は悪いが、近くの山では天気がマシな場合
目的の山域の天気が全日程で悪い場合には、近くで天気の比較的マシな山域が無いかを調べましょう。
筆者は北海道の大雪山に登ろうとしたところ、全日程の天気が雨で悪かったことがあります。このときは「くもり時々晴れ」の予報だった利尻山に行先を変更したことがあります。
全日程で天気が悪い場合
目的の山域の天気が全日程で悪く、近くにも天気の良い山域が無い場合には、素直に登山を諦めましょう。街中観光に変更するも良し、キャンセル料を払って飛行機をキャンセルするも良しです。天気は自分ではコントロールできないため、悔やんでも仕方がありません。綺麗さっぱりと忘れて、他に有意義なことをしましょう。
レンタカーと宿を予約する
飛行機のチケットを予約したら、その段階であらかじめ宿やレンタカーを予約しておきましょう。
レンタカー
現地での移動手段としては、車を運転できる場合にはレンタカーの方が融通が利きやすくオススメです。キャンセル料が発生する前の日に必要に応じて予約日を変更するのが良いです。運転できない場合には、もちろん公共交通機関でも全く問題はありません。
レンタカーの予約には比較サイトがおすすめです。複数のレンタカー社を一括比較でき、最安料金で予約しやすいためです。
宿
宿の予約にはJTBトラベルがおすすめです。地図で宿の場所を表示できるため、空港・宿・登山口の位置関係を把握しやすいためです。
飛行機搭乗当日の注意点
飛行機搭乗前日の注意点を、以下に記載します。
預け荷物の重量制限
テント泊装備など大型の荷物を持っていく場合には注意が必要です。
というのも、預け荷物(飛行機の貨物室に乗せる荷物のこと)の重量が20kgを超えると数千円の追加料金が発生するからです。32kgを超えると預けられなくなることもあります。20kgを越えないように、預け荷物の一部をあらかじめ手荷物(飛行機の客室に持ち込む荷物のこと)に移しておくと良いでしょう。
また、重量の他に大きさの制限もありますが、登山ザックが大きさの制限に引っ掛かることはあまりないと思います。
ガス缶は持ち込めない。ライターは場合による。
預け荷物、手荷物ともにガス缶を持ち込むことはできません。現地で調達するようにしましょう。例えば旭川空港や新千歳空港内ではプリムス製のガス缶を購入することができます。
ガス缶に火を付けるためのライターについては、手荷物であれば会社によっては持ち込むこともできます。しかし、現地で調達する方が確実です。ライターであれば通常はどこのコンビニでも購入することが可能です。
充電器は手荷物
モバイルバッテリーやカメラのバッテリーを預け荷物に入れることはできません。
X線検査で弾かれて、数分後に呼び出しを受けます。しかもこの呼び出しに気が付かないと到着した先の空港で荷物を受け取ることができません。バッテリー類は必ず手荷物として客室内に持ち込むようにしましょう。
今回の記事は以上になります。