【初心者向け】関東圏の山8選

3月を過ぎると雪も徐々に溶けきて、いよいよ春山シーズンの始まりです。
今回の記事では、関東から日帰りで行ける、初心者にオススメしたい山を8つご紹介します。
いずれも筆者自身が山に興味を持ち始めた頃に登った山になります。

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選定基準

以下の基準で山を選定しました。

~本記事で紹介する山の選定基準~

①公共交通機関が登山口まで通っている
②コースタイムが5時間以内(※一部7時間も有り)
③関東圏から日帰りで行って帰ってこれる
④登山道がよく整備されている
⑤ある程度人気の山で、登山道に他の登山客がいる
⑥「360度の絶景」や「変わった登山道」などの見所がある



上記選定理由を以下に記載します。

~上記選定理由~

①登山後に車を運転すると、疲れていて危ない為
②初心者でも無理のないコースタイムだと考えた為
③泊まりは抵抗があると考えた為
④登山中の危険を極力減らす為
⑤登山中にケガをした場合、周りに助けを仰ぐことができる為

オススメの山紹介

以下にオススメの山と理由を紹介します。

棒ノ折山

オススメの山1つ目は、埼玉県と東京都の間に位置する棒ノ折山です。

棒ノ折に登頂するコースは複数ありますが、この中でも白谷沢コースがオススメです。
白谷沢コースでは一部登山道に沢の水が浸入しており、沢を遡行するように登っていくことができます。
沢といっても足首以下の水量なので、防水性の登山靴を履いていけば靴の中に水が浸水することはありません。
お手軽に沢登り気分を楽しむことができます。一部箇所では手を使って登っていく箇所もあり、アスレチック気分を楽しめます。

尚、下山には別のルートを使った方がよいでしょう。
理由は、濡れた足場では登りよりも下りの方が遥かに足を滑らせやすいからです。

下山後にはさわらびの湯に立ち寄って汗を流すとよいでしょう。

  • 所在地…埼玉県飯能市と東京都奥多摩町の間
  • 標高…969m
  • オススメコース…さわらびの湯→白谷沢コース→棒ノ折山頂→尾根コース→さわらびの湯
  • 登山口までのアクセス方法…飯能駅→(バス)→河俣・名栗湖入口バス停
  • コースタイム…4時間10分
白谷沢コースでは登山道の上に水が流れている

ロープを使って登っていく箇所もある


塔ノ岳

オススメの山2つ目は、神奈川県にある塔ノ岳(丹沢)です。

丹沢は複数の山が連なった山塊となっていますが、その中でも特にオススメしたいのが塔ノ岳です。
塔ノ岳山頂では、標高1,000m台の山にしては珍しく360度の視界が開けており、絶景を楽しむことができます。
空気が澄んでいれば富士山を見ることもできます。

  • 所在地…神奈川県
  • 標高…1,490m
  • オススメコース…大倉→大倉尾根→塔ノ岳山頂→大倉尾根→大倉
  • 登山口までのアクセス方法…渋沢駅北口→(バス)→大倉バス停
  • コースタイム…6時間
塔ノ岳山頂は360度の大展望
腰を掛けて休める段差が多数設置されている


塔ノ岳山頂からは富士山を眺めることができる


那須岳

オススメの山3つ目は、栃木県にある那須岳です。

那須岳は複数の山岳から構成された連山です。連山の中で最も登山口から近く登りやすいのが茶臼岳になります。

那須岳にはロープウェイが通っており、山頂駅からわずか片道40分で茶臼岳山頂に着くことができます。
那須岳頂上は360度の大絶景となっており、近くにある日光白根山、男体山、女峰山、燧ケ岳などの名峰を見渡すことができます。

那須岳は現在も火山活動を行っている活火山です。
登山道の横から煙が湧き出していたり、一部地面が熱くなっていたりと、大地の鼓動を感じることができます。

茶臼岳山頂だけでは物足りないという方は、その先にある朝日岳まで足を延ばしてみましょう。
ただし、茶臼岳と朝日岳の間では風の通り道となっている箇所があるため、強風時に通行すると体を飛ばされてしまいます。

  • 所在地…栃木県那須郡
  • 標高…1,915m
  • オススメコース…ロープウェイ山頂駅→茶臼岳山頂→ロープウェイ山頂駅
  • 登山口までのアクセス方法…黒磯駅(or那須塩原駅)→(バス)→那須ロープウェイバス停
  • コースタイム…1時間10分
ロープウェイ山頂駅から茶臼岳山頂を目指す


茶臼岳は、火山らしい荒涼とした色が特徴的


登山道の脇からは噴煙が上がっている


男体山

オススメの山4つ目は、栃木県にある男体山です。

男体山の登山道上部からは、麓にある中禅寺湖を見渡すことができます。
ひたすら上に登り続けること4時間弱、山頂に到着すると山頂に突き刺さった巨大な剣が登山者を出迎えてくれます。
剣と記念撮影をすると良いでしょう。

尚、那須岳は二荒山神社が管理する神聖な山です。
開山日の指定時間にしか入山することはできません。

  • 所在地…栃木県日光市
  • 標高…2,484m
  • オススメコース…二荒山神社前→男体山山頂→二荒山神社前
  • 登山口までのアクセス方法…日光駅→(バス)→二荒山神社前バス停
  • コースタイム…6時間20分
男体山の登山道上部からは中禅寺湖を眺められる


男体山山頂には巨大な剣が刺さっている
元々は1877年に奉納された歴史のある剣だったが、2012年に腐食のため根本から折れてしまい、現在のステンレス製のものに交換された歴史がある


伊豆が岳

オススメの山5つ目は、埼玉県にある伊豆が岳です。

伊豆が岳には足の神様が祭られており、人の背丈よりも大きい草鞋が安置されています。今後の登山における足の健康を祈りましょう。

登山道には、女坂という岩場コースがあります。
鎖と四肢を使ってよじ登っていく大迫力のコースです。
ただし、女坂はやや難易度が高いため、不安のある方は男坂ルートを通るようにしましょう。(女坂と男坂は先で合流します)

長い登山道の最終部には浅見茶屋というお茶屋さんがあります。
お菓子やお茶で疲れた体を癒すと良いでしょう。

  • 所在地…埼玉県飯能市
  • 標高…850m
  • オススメコース…正丸駅→女坂→五輪山→高畑山→根ノ権現→浅見茶屋→吾野駅
  • 登山口までのアクセス方法…(往路)正丸駅 (復路)吾野駅
  • コースタイム…6時間
正面が伊豆が岳名物の女坂
不安がある場合には右手から男坂を通り迂回可能


伊豆が岳に設置されている「足の神様」


浅見茶屋内部はおしゃれな雰囲気


浅見茶屋で登山後の栄養を摂取


浅見茶屋で登山後の栄養を摂取(その2)


金峰山

オススメの山6つ目は、山梨県にある金峰山です。

金峰山山頂は360度の大展望となっており、富士山や南アルプス北部の山を一望できます。
山頂には、隆起によって出来た高さ15mの五丈岩があります。
五丈岩に登っている人もたまに見かけますが、難易度が恐ろしく高い上に五丈岩自体が御神体なので、記念写真を撮るくらいに留めておいた方がよいでしょう。

登山口となる大弛峠は標高2,360mであり、山頂との標高差は239mしかありません。
この分楽に登ることができるでしょう。
尚、金峰山へと至るバスは要事前予約のため注意が必要です。

  • 所在地…山梨県甲府市と長野県南佐久郡の間
  • 標高…2,599m
  • オススメコース…大垂水峠→金峰山山頂→大垂水峠
  • 登山口までのアクセス方法…塩山駅→(バス)→大垂水峠
  • コースタイム…4時間30分
金峰山登山道にて。
山頂にはシンボル「五丈岩」が見える


五丈岩の直下にて


大菩薩嶺

オススメの山7つ目は、山梨県にある大菩薩嶺です。

大菩薩嶺はなだらかな草原の美しい山で、ハイキング気分を味わえる山です。
(ただし天気が悪ければ山は人に牙を剥きますし、ちゃんとした登山の恰好で登らなければならない山ではあります)

頂上の手前にある雷岩やその周辺の登山道からは、大迫力の富士山を眺めることができます。
尚、頂上は樹林に囲まれているため展望はありません。

  • 所在地…山梨県甲州市
  • 標高…2,056m
  • オススメコース…上新川峠→大菩薩嶺山頂→賽ノ河原→上新川峠
  • 登山口までのアクセス方法…甲斐大和駅→(バス)→上新川峠
  • コースタイム…3時間25分
大菩薩嶺 東側の美しい草原
ハイキング気分を楽しむことができる


雷岩と富士山のコラボ


谷川岳

オススメの山8つ目は、群馬県にある谷川岳です。

谷川岳は累積死者数が世界一多い魔の山として有名ですが、これは非一般ルートである一ノ倉尾根の話。
登山道はいたって普通のルートです。
ロープウェイ山頂駅から2時間ほど登ると、大迫力の一ノ倉の断崖や360度の大展望を楽しむことができます。
谷川岳にはトマノ耳とオキノ耳という2つのピークがあります。片道10分の距離なので両方登っておくのが良いでしょう。

尚、今回紹介する山の中で、谷川岳は最も雪解けの遅い山になります。
例年、6月中旬ごろにならないと登山道の雪が融けません。

余談ですが、谷川岳最寄の土合駅は上り電車のホームが地下深くにホームがあるモグラ駅として有名です。
地上と上り電車ホームとの標高差は81m、階段462段です。

  • 所在地…群馬、新潟県境
  • 標高…1,977m
  • オススメコース…天神平→トマノ耳→オキノ耳→トマノ耳→天神平
  • 登山口までのアクセス方法…土合駅から徒歩20分
  • コースタイム…4時間
谷川岳山頂から西側を望む。
西側には山深い谷川主脈が伸びている。


土合駅・下りホームへと続く462段の階段


毎年7月上旬頃には、谷川岳の開山祭が行われる
ちなみに開山前でもロープウェイは動いており、登山自体は可能である。ただし雪が無ければの話だが…


注意点

登山は楽しいばかりではありません。
時には遭難し命を失うこともあります。
以下に登山の注意点を述べます。

  • 高山地図を持っていきましょう。地図のない登山は遭難の元です。
  • 日没や終バスギリギリで行動するのではなく、時間に余裕を持って行動しましょう。
  • 登山靴を履いていきましょう。スニーカーだと滑ったり靴が脱げて無くす恐れがあります。
  • 突然の雨に備えて登山用レインウェアを持っていきましょう。
  • 登山道に残雪が残っていることもあるため、登山道の状況をヤマレコなどで事前に確認しておきましょう。(今回の記事の中では、谷川岳は要注意)
  • 汗をかいても冷えにくいポリエステルやナイロン製の服を着ていきましょう
  • 始発で移動するようにしましょう。遅くなるほど日没や天気急変の恐れが高くなります。
  • 両手が塞がらないように、手提げカバンではなくザックを持っていきましょう。
  • 水を多めに持っていきましょう。熱中症になるとふらつき転倒・怪我の元となります。
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写真を振り返っていると、当時の楽しかった思い出が蘇ってきました。
今回紹介した山は、どこもオススメできる山ばかりです。
安全に登山を楽しみましょう。トレッキングポールがあると、体力を補えたり、不安定な箇所でバランスを保てるため安全度が増します。
今回の記事は以上になります。

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