「登山服を洗っているのに、着るととても匂う…」と悩んでいる人は多いと思います。これは、汗や汚れが服に沁みついてしまい、洗剤で落とせなくなってきたからです。では、服を買い替えるしかないのか?というと、そのようなことはありません。人間の皮脂を分解する酸素系の漂白剤「ワイドハイター」を使うことで、この嫌な臭いをきれいさっぱり除去することができます。
今回の記事では、ワイドハイターの使い方、注意点などを紹介します。
目次
ワイドハイターとは
ワイドハイターの主成分は「過酸化ナトリウム」です。過酸化ナトリウムが匂いの原因物質を分子レベルで酸化・分解することにより、匂いを落とします。
漂白剤というと、色落ちしないか心配ですよね。確かに、塩素系漂白剤では衣類が色落ちします。ですが、今回紹介しているワイドハイターは酸素系漂白剤のため、衣類の色落ちの心配はありません。実際、筆者はこの方法を1つの衣類に対して何回も試していますが、まったく色落ちしていません。
ワイドハイターの使い方
ワイドハイターの使い方は、洗濯開始時に通常洗剤と一緒にワイドハイターを指定量投入し、水が溜まったら洗濯を一時停止して30分間付け起きし、最後に、普通に洗濯を再開するだけです。詳細な手順は以下の通りになります。
(1)「通常洗剤」と「ワイドハイター」を洗濯機の浴槽内に指定量投入し、「すすぎ2回」設定で洗濯機を運転します。
(2)水が満杯になったら洗濯機を一時停止し、約30分間つけおきします。
(3)30分後、洗濯機の運転を再開します。
(4)洗濯機の運転が終了したら、洗濯物を干します。
ワイドハイター使用時の注意点
ワイドハイターを使用する際の注意点を、以下に説明します。
水温
冬場など水温が低い際は、ワイドハイターの粉末が水に溶けず、洗濯後に粉末が残る可能性があります。筆者も、何回か経験があります。
水温が低い場合には、「あらかじめワイドハイターをお湯に溶かしてから、満水状態の洗濯機に投入する」か「最初の洗濯水に暖かい風呂の水を使う」などの対策が有効です。一度ワイドハイターが水に溶けてしまえば、すすぎ水の水温は低くても問題ありません。
動物性繊維には使えない
ウール、羽毛(シュラフやダウン)などの動物性繊維にはワイドハイターを使わないようにしましょう。動物性繊維が分解してしまい、保温性が損なわれてしまいます。
金属製部品
金属製のボタンやファスナーが付いた服にはワイドハイターを使えないことになっています。実際に筆者が試したところ、金属製ボタンからは色が染みだし、服を汚してしまいました。一方、金属製ファスナーについては特に問題はありませんでした。金属製ファスナーが付いた服を、この方法で何回も洗濯をした実績があります。(ただし、自己責任でお願いします)
こんなときにも使える
ワイドハイターは、「赤ワインのシミ」「血液」「一部のカビやカビの匂い」を落とす際にも使えます。ワイドハイター…なんと優秀なやつなのでしょう。ぜひ様々な用途にご活用ください。(ちなみに、コーヒーのシミには効果がありませんでした。)
今回の記事は以上になります。尚、登山服ではなく、体自体の臭いを軽減したい場合には、以下の記事をご覧ください。