LG製モニタ・27UL850-WをSpyderX Proでハードウェア・キャリブレーションする方法

モニタの色は、正確ではありません。特にモニター使用時間が長くなるほど、正確な色から外れてきます。

RAW現像をしていい写真ができた!と思って、それをSNSにアップしても、実は正確な色から外れていて色飽和していたり、あるいは薄い色になっていた、ということは実際に有る話です。

そこで、定期的(1か月に1度ほど)にハードウェア・キャリブレーションをしてディスプレイの色を正確なものに合わせる必要があります。ところが、どのモニタでもハードウェア・キャリブレーションを行えるわけではありません。ハードウェア・キャリブレーションを行うには、対応したモニタと専用のキャリブレーターが必要になります。

今回の記事では、ハードウェアキャリブレーションに対応したLG電子製のモニタ「27UL850-W」を、datacolor製の「SpyderX Pro」でキャリブレーションする方法を紹介します。

LG電子の「27UL850-W」については以下記事で詳しく解説しています。

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SpyderX Proの紹介

SpyderXは、Spyder5(2015年発売)の後継機種として2019年3月に発売されたキャリブレーターです。SpyderXでは、キャリブレーションに要する時間が従来の5分から2分以下へと、大幅に短縮されています。キャリブレーションは毎月行う必要があるため、この時間短縮はそれなりにメリットがあるのではないかと思います。

SpyderXには、Express, Pro, Eliteの3種類があり、後者ほど値段と機能が高くなります。写真編集用途にはProをオススメします。Expressだと機能が制限されており、Eliteだと動画やプロジェクタ向きになります。

SpyderXには、国内正規品と平行輸入品とがあります。平行輸入品の方がやや値段が安いですが、国内正規品を購入するようにしましょう。理由は、国内正規品でないと(ソフトウェア)キャリブレーションに必要なソフトの起動ができなかったり、故障時のメーカーサポートを受けられないためです。


尚、SpyderXに付属しているソフトで行うことのできるのはソフトウェア・キャリブレーションと言って、ハードウェアキャリブレーションとは異なることに注意が必要です。

【SpyderX Pro】ソフトウェア・キャリブレーションの手順紹介
モニタの色は、正確ではありません。特にモニター使用時間が長くなるほど、正確な色から外れてきます。 RAW現像をしていい写真ができた!...

事前準備

ハードウェアキャリブレーションを行なうための事前準備の手順を、以下に解説します。

(1)キャリブレーション開始(手順7)の30分以上前に、モニターの電源を付けておきます。

(2)LGのサイトから、LG Calibration Studio(旧名称:True Color Pro)の最新Ver.をダウンロード・インストールしておきます。検索窓にモニタの型番「27UL850-W」を打ち込むことでダウンロード画面に辿り着くことができます。
(補足1:CD付属の旧Ver.では、SpyderXを認識せずにキャリブレーションを行なうことができませんでした)
(補足2:SpyderXに付属しているソフトでは、ソフトウェアキャリブレーションしか行うことはできません)

(3)モニターとPCをUSBケーブルでつなぎます。
(ケーブルは、片側がUSB, 片側がType-Cになっているタイプを使用。モニタ購入時に付属品として付いてきます)

(4)モニターのUSB端子にSpyderXを接続します

手順(3)と(4)で接続したケーブルの図示

(5)部屋の電気を消し、カーテンを閉め、部屋を暗くしておきます。

キャリブレーション手順

続いて、ハードウェアキャリブレーションの本番手順を以下に解説します。尚、この手順は旧名称のTrue Color Proの手順になっていますが、LG Calibration Studioでも大まかな手順には違いがないと思われます。

(6)LG Calibration Studioを起動します。
設定を以下のようにします。

  • 左上 モード選択「標準」
  • 中央下 デバイスの選択「SpyderX」
  • 中央下 モニターの選択「LG HDR 4K」

設定したら、画面下の「キャリブレーション」をクリックします。

尚、デバイスの選択ができない場合には「LG Calibration Studioが最新Ver.ではない」「手順(3)と(4)のコード接続がうまくいっていない」「モニタなどのドライバが最新ではない」などの可能性があります。


(7)キャリブレーション画面が現れます。




(8)SpyderXを開き、モニタ中央に配置します。
画面右に「適切にスクリーンに取り付けられていません」と表示されますが、ちゃんと(=キャリブレーターを画面中央に、隙間なく)付けられていれば、無視して「次へ」をクリックします。




(9)SpyderXが適切に取り付けられていれば「キャリブレーターがスクリーンに適切に配置されています」というメッセージが数秒間だけ表示されます。
自動で次の手順に遷移していきます。




(10)その後、5分ほどかけてキャリブレーションが自動で進行していきます。
画面の色と明るさが変わるので、イルミネーションだと思って見つめるも良し。
キャリブレーションを邪魔しないように、別作業をしているも良しです。

キャリブレーションが終わったら、「終了」をクリックするとキャリブレーションが終了します。



(11)キャリブレーションが終わると、自動でモニタ設定が「キャリブレーション設定1」になっています。

感想

キャリブレーション前後を比較すると、明らかに色が違います。キャリブレーション前はやや青みが強い色となっていますが、後ではニュートラルな色に変化しています。キャリブレーション前の状態で写真現像をしていたら、絶対に本来の色には合わせられなかったでしょう。



今回の記事は以上になります。

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