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被写体別、オススメF値(絞り値)の紹介【絞り優先モード】

筆者が登山で撮影をする際には、カメラ設定を絞り(F値)優先モードにして撮影することが多いです。

絞り優先モードで撮影をすることで被写体深度(=ピントの合っている奥行範囲)を任意にコントロールすることができます。これによって、特定のものを目立たせたいならF値を小さく、逆に全体を見せたいならF値を大きくすれといった事が可能になります。

(オートモードで撮影をすると、周囲の明るさに応じて自動でF値が決定されてしまいます)

今回の記事では、被写体別にオススメのF値(絞り)設定を紹介します。
F値や絞りって何? という場合には、以下記事をご覧ください。

前回の焦点距離に関する記事はこちらを参照 山岳撮影において特に大事となってくるカメラの設定値は、焦点距離、F値(絞り)、シャッター速...

絞り優先モードの設定方法

一般的なカメラでは、ダイヤルをA(Apertureの頭文字)にすることで絞り優先モードになります。
この状態で、ダイヤルを回すことでF値(絞り)を調整します。

OLYMPUSのOM-D E-M5 MarkⅡの場合には、左側のダイヤルをAにする。
そして、右下のダイヤルを回すことでF値を調整する。


FUJIFILMの場合には、(一部機種やレンズを除いて)レンズ自体に絞りダイヤルが付いている。


作例紹介

以下に、被写体ごとのオススメF値を、作例とともに紹介します。
尚、本解釈は筆者の経験に基づくものであり、人によっては微妙に解釈が異なる場合もあることを申し上げておきます。

【F2.8以下】主題を引き立て、背景をボカしたいとき

1つの被写体を主張したい場合には、背景をボカして主題にのみピントを合わせることが有効です。
背景をボカす場合には、F値を2.8以下にします。
(F値を大きくしてしまうと全体にピントが合ってしまい、雑然とした写真になってしまいます)

以下の写真は、F2.0で人を撮影したものです。
人のみにピントが合い、背景がボケています。
これによって人が引き立てられています。

F2, SS1/56, ISO6400, 35mm(換算53mm)


以下の写真は、F1.4でランタンを撮影したものです。
ランタンのみにピントが合い、背景がボケています。

F1.4, SS1/90, ISO400, 16mm(換算24mm)


【F8~13】風景撮影

一般的に、風景撮影時にはパンフォーカス(奥行全体に渡ってピントが合った状態)にすると綺麗に撮影できます。
パンフォーカスにするために最適なF値は、8~13です。

感覚的になってしまいますが、普通はF8に設定しておけば問題ありません。
一方、被写体に奥行がある(=撮影したい2つ以上の被写体が奥行方向に離れた位置にある)場合にはF11~13を選択します。

以下は、F8.0で撮影した厳冬期の北アルプスです。
手前の丸い球体の建物(東大宇宙線コロナ観測所)から奥の北アルプスに至るまで、全体にピントが合っています。

F8, SS1/420, ISO160, 56mm(換算83mm)


【F16~20】花の撮影

花を撮影する際には、F値を16~20にします。
これによって極端なパンフォーカスとなり、手前の花びらから奥の花弁に至るまで全体にピントが合い、キッチリとした写真になります。
F値が小さいと、花の一部にしかピントが合わずに、イマイチな写真となってしまいます。

以下にF16で撮影した良例を2例上げます。
いずれも花弁から花びら全体にピントが合っています。

F16, SS1/500, ISO800, 135mm(換算203mm)


F20, SS1/90, ISO320, 24mm(換算36mm)


以下はF8.0で撮影した悪例です。
花の一部にしかピントが合っておらず、イマイチな写真となってしまいました。

F8, SS1/900, ISO400, 135mm(換算203mm)


注意点としては、日陰などの暗いところではF値を上げすぎるとシャッタースピードが遅くなってブレたり、ISO感度が上がりすぎてノイズが乗ってしまうことです。
この場合にはF値を下げることをある程度許容せざるを得ません。

同じ理由で、風が強くて花が揺れている場合にも注意が必要です。
この場合には、花の被写体ブレを防ぐために、シャッタースピードを1/250~1/500秒程度まで早くする必要があります。

ちなみに、「絞り過ぎる(=F値を上げすぎる)と回折現象で画質が悪化する」という意見があります。
これについては確かにその通りなのですが、それよりもピントを合わせることを優先すべきだと個人的には思います。
理由は、回折現象による画質の悪化はよく見ないと分からないのに対して、ピントが合っていないのは一目見ただけで分かってしまうからです。

注意点(被写体深度はセンサーサイズによっても変わる)

被写体深度はF値だけではなく、センサーサイズによっても変わります。
F値が同じでも、センサーサイズが大きいほど被写体深度が浅く(=ボケやすく)なります。

今回の記事で紹介した写真は、すべてAPS-Cセンサーで撮影したものになります。
よって、APS-Cよりも大きなフルサイズセンサーでは上記記事のF値よりも1段※F値が大きくなりますし、逆にAPS-Cよりも小さなマイクロフォーサーズセンサーでは、F値が0.5~1段小さくなります。

※段数とは

F値が1.4、2.0、2.8…と大きくなるごとに、1段大きくなると表現します。

1.4→2.0→2.8→4.0→5.6→8.0→11.0→16.0→20.0


上記の規則性は、F値が1.4倍(ルート2倍)になっていることです。
F値が1段大きくなると、被写体深度は2倍浅くなり、明るさは2分の1になります。
(F値が2倍大きくなると、段数は2段大きくなることになります)
1.4と2.0を覚えておいて、それぞれの数字を2倍するように計算すれば、暗記しやすいでしょう。




今回の記事は以上になります。

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