山登りにおいて、一眼レフやミラーレスカメラを使うと美しい景色を写真に残すことができます。
一方で、一眼レフやミラーレスカメラはサイズが大きく重量も重いため、首からカメラをぶら下げているとカメラを岩や木にぶつけて傷をつけたり、壊してしまう可能性があります。
最悪の場合、カメラを引っ掛けて自分自身が怪我をしてしまうこともあります。
そこで、今回の記事では筆者オススメのカメラ携行方法を2つご紹介します。
タイプ1.肩下げ方式
1つ目は、ザックのショルダー部分にカメラを提げる方式です。
ザックのショルダーにカメラを付けるための道具を各社が発売しています。
筆者は下記リンクのpeak design社のプロキャプチャーを使用しています。
最新モデルはCP-3となります。
使い方
筆者が所有している1世代前のCP-2を用いて、使い方を図解します。
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プロキャプチャーは、左のザック取付パーツと、右のカメラ取付パーツの2つから成ります。
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2つのパーツは、組み合わせることができます。
左下の赤いボタンを押しながら引き抜くと、2つのパーツを分離することができます。

カメラ取付パーツをカメラ底面のネジ部に、
ザック取付パーツをザックのショルダー部に、取り付けます。
最後に、2つのパーツを組み合わせることで、カメラがザックのショルダー部に装着されます。

ザック取付パーツの赤いボタンを押しながら、カメラ取付パーツを引き抜くことで、カメラをザックから取り外すことができます。
メリット・デメリット
メリットは、なんといっても使いたいときにカメラをすぐに取り出せることです。シャッターチャンスを逃す確率が格段に減ります。
デメリットは、
- カメラが裸となるため傷付けやすいこと
- 雨が降るとカメラが濡れてしまうこと
- 全長が変化するタイプのズームレンズで、なおかつロック機構が付いていないものの場合、レンズが重力で伸びてしまうこと
- クライムダウン(逆さ向きで崖を下ること)をするとカメラを崖に擦ってしまうこと
などです。
タイプ2.腰下げ方式
そこで、HAKUBA社から販売されているカメラバッグ、トップローダーズームを使うと、肩掛けタイプのデメリットをある程度解消することができます。
使い方
写真を交えて、使い方を説明します。

トップローダーズーム(カメラバッグ本体)と、チェストハーネスを購入します。

トップローダーズームと、チェストハーネス同士を組み合わせます。
トップローダー一式の出来上がりです。

トップローダー一式を体に取り付けます。
これで出来上がり。
このまま登山用ザックを背負うことができます。

トップローダー一式にカメラを収納した図。

補足1.
トップローダーズームには小物入れが付いており、予備バッテリー、汚れ拭きなどをしまうことができます。

補足2.
トップローダーズームにはレインカバーが付属しています。レインカバーはトップローダーズーム底面に収納されています。
注意点(サイズ)
トップローダーズームにはサイズが3種類あります。
カメラのサイズによって購入するものを変えましょう。
カメラに一番大きいレンズを装着した状態で、トップローダーズームに入ればよいかと思います。
以下表をご参照ください。
サイズ表記 | 幅 | 高さ | 奥行 |
45 | 140mm | 160mm | 100mm |
50 | 160mm | 225mm | 120mm |
55 | 160mm | 290mm | 120mm |
※各寸法はバッグの内面寸法
注意点(ズームとプロ)
トップローダーズームには、形の良く似たトップローダープロがあります。
これはトップローダーズームの堅牢判で、耐衝撃性が優れている代わりに、重量が約600g重くなります。
登山においては軽い方が足取りが軽くなり、怪我のリスクが減るため、個人的にはトップローダーズームをおすすめします。
必要に応じてトップローダープロをお買い求めください。
メリット・デメリット
トップローダーズームのメリットは、
- 使いたいときにすぐに取り出せる
- カメラが傷つかない
- ある程度の雨であれば、レインカバーで防ぐことができる
などでしょうか。
一方、デメリットとしては、以下が挙げられます。
- 見た目が恰好悪い
- クライムダウン(逆さ向きで崖を下ること)をするときに足元が見づらい
- 冬山でピッケルを使うときに、カメラバッグが邪魔をして利き手の反対側でピッケルを持ちにくい。
ただし、デメリット2つ目のクライムダウンについては、極端に足元が見づらくなるということはありません。それでも命に係わるような箇所をクライムダウンするようなときは、カメラバッグを登山用ザッグにしまってしまいましょう。
デメリット3点目のピッケルについては、ピッケルと体とをつなぐスリングを通常よりも長くすることで、解消することができます。
さて、今回の登山にオススメしたいカメラの携行方法2選、如何でしたでしょうか。
読者の撮影登山が快適なものになれば幸いです。