PLフィルターを使うと、紅葉や風景本来の色を撮影することができます。
今回の記事では、PLフィルターを使った紅葉風景写真の作例と、オススメのPLフィルターを紹介します。
目次
PLフィルターとは
PLフィルターとは、Polarized Light(偏光)の頭文字を取った名前です。
被写体の反射光を除去し、被写体本来の色が見えるように(=撮影できるように)なります。
例えば、反射物の写ったガラスや水面であればその奥が見えるようになります。
あと、これは意外と知られていないのですが、PLフィルターは風景撮影にも使えます。太陽光が反射して白っぽくなった青空であれば深い青が見えるようになります。また、同様に白っぽくなった紅葉であれば、本来の赤色が見えるようになるからです。
PLフィルターの使い方
PLフィルターの使い方を以下に解説します。
- まず、レンズの先端にPLフィルターを付けます。
- 次に、ファインダーを覗きながらPLフィルターを回転させ、最も反射光が少なくなる角度に調整します。
- 最後にシャッターを押して撮影します。
作例紹介
今回は、PLフィルターを使い紅葉や風景を撮影した作例を紹介します。
全ての写真はjpeg撮って出しの状態で、RAW現像していません。
左がPL効果弱、右が強です。
(左側の弱は、PLフィルター無しと考えて差し支えありません)
以下は紅葉と緑の稜線を撮影した作例です。
左のPLフィルター無しでは、太陽光が反射し緑や紅葉が白っぽくなっている一方で、右のPLフィルター有りでは、緑や紅葉本来の色が見えています。
以下は草紅葉の作例です。
一枚目の作例と同様に、草紅葉本来の色が見えています。
以下の左の作例では太陽光の条件が悪く、手前の笹が極度に白くなってしまっています。
このようなときでも、PLフィルターを使うことで右側の作例のように反射を綺麗に取り除くことができます。
おすすめPLフィルターの紹介
Kenko社のZX C-PLをオススメします。
理由は、他のPLフィルターだと2段分暗くなるものも多い中で、ZX C-PLでは1段分※しか暗くならないからです。
・絞り…1.4分の1倍
・シャッタースピード…2倍
・ISO感度…2倍
・例えば、PLフィルター無しで「絞りF5.6」「ISO400」「シャッタースピード1/500秒」設定で適正露出を得られる場合には、PLフィルターを付けると「絞りF4.0」「ISO800」「シャッタースピード1/250秒」のいずれかに変更しなければならない、ということになります。
ただし、ZX C-PLは実売価格が10,000円台半ばであり、そこそこ高いです。そもそも風景撮影では暗くなりにくいので、2段分暗くなってもそれほど影響はありません。
よって、コストを重視するのであればHAKUBA社の「XC-PRO エクストリーム サーキュラーPLフィルター」もおすすめです。
尚、1,000円台前半の安いPLフィルターもありますが、乱反射や色被りが起こりやすいため、なるべく5,000円以上のPLフィルターを買う方が無難です。
レンズによってフィルター径は異なります。対応する径のPLフィルターを購入しましょう。
PLフィルターと合わせて準備したい道具の紹介
以下に、PLフィルターと合わせて準備したい道具を紹介します。
登山では、レンズキャップに紐を付けることをオススメします。
崖下にレンズキャップが落下してしまうと回収できなくなります。
ブロワーを用意すると良いです。
登山ではレンズや保護フィルターに埃や汗が付着しやすいのですが、ブロワーで拭き飛ばせば傷つくことはありません。
ブロワーで拭き飛ばせない汚れについては、レンズクロスで落としましょう。
ティッシュで汚れを落とすと、高確率で傷がつきます。
今回の記事は以上になります。