登山靴に付属しているインソールはとても薄く、クッション性が悪いです。
そのため、長時間山中を歩いていると足裏が痛くなってきて、しかも歩くスピードが激減します。どんどん後ろから他の登山者に追い抜かされるようになります。さらにこの状態では注意力が散漫になることによって、遭難するリスクも高まります。

そこで、クッション性の良い別売のインソールに交換することをオススメします。各社から様々なインソールが発売されていますが、この中でも筆者はコロンビア社から発売されているインソール・モントレイル・エンデュロソールをオススメします。
理由は「クッション性が抜群」なことと「足の形に合わせてソールの形が変形する」からです。(インソールによってはクッション性がいまいちなものも多いです)
今回の記事では、モントレイル・エンデュロソールをオススメする理由や、使用上の注意点、選び方を紹介します。
目次
おすすめする理由
モントレイル・エンデュロソールをおすすめする理由を、以下に解説します。
クッション性抜群
モントレイル・エンデュロソールのオススメポイント1つめは、クッション性が抜群なことです。
付属のインソールと、モントレイル・エンデュロソールを横から撮影した写真を以下に示します(上がインデュロソール、下が付属品)。エンデュロソールは、付属のインソールよりも厚くなっていることがわかると思います。黄色の部分はクッション性の素材でできており、衝撃を和らげてくれます。

上がモントレイル エンデュロソール。下が標準ソール。
モントレイルの黄色い部分はクッションになっている。
また、エンデュロソールの踵部分にも、以下のように厚みのある青いクッションが入っています。踵は衝撃を受けやすい部分なので、この部分のクッション性はとても重要です。
尚、他メーカーのインソールでは、土踏まずの形の矯正などに主眼が置かれているものも多く、ここまでのクッション性は備わっていないことも多いです。

踵があたる部分には厚みのある青色のクッションが入っている。
クッションの形が足の形に合わせて永久変形する
モントレイル・エンデュロソールのオススメポイント2つ目は、クッションの形が個人の足の形に合わせて変形することです。これによって、クッション性が個人に合わせて最適化されるようになります。
クッションを変形させるためには「ソールをオーブンなどで加熱し、熱くなったソールを靴の中に入れ、その上から足を入れて体重を掛ける」必要があるのですが、実際にはこの方法はとても難しいです。筆者はソールを加熱しすぎて縮ませてしまい、1つダメにしてしまいました。そこで、加熱せずとも数回山に履いていくだけで、ソールは自然に足の形に永久変形します。個人的には後者の方法をオススメします。

筆者の足の形は、「親指の付け根」や「親指」が下側に出っ張った形をしている。ソールのこれらの部分がちゃんと変形していることがわかる。
使用上の注意点
モントレイル エンデュロソールを使用する上での注意点を以下に記載します。
爪を切る
登山前に必ず足の爪を切るようにしましょう。
モントレイル・エンデュロソールは厚みがあるため、足の爪と登山靴とが接触し、爪を痛めることがあります。(筆者は2回経験済み。学習能力無しですね…)
尚、爪を切ってもそれでも爪と靴が当たってしまう!という場合には、登山靴の紐を強く締めすぎていることが考えられます。少し紐を緩めてみましょう。
登山用ソックスを履く
登山用の厚手のソックスを履くようにしましょう。
厚手ソックスと、モントレイル・エンデュロソールが組み合わさることで、絶大なクッション効果を発揮します。登山用の靴下としてはFITSのヘビーエクスペディションブーツをおすすめします。クッション性、保温性、透湿性に優れた靴下です。
選び方
モントレイル エンデュロソールには2種類あります。
標準的な足の形の方には黒色の「エンデュロソール」が、偏平足の人には黄色の「エンデュロソールLP」が合いやすいです。
エンデュロソールの効果
筆者が標準ソールを使った場合、コースタイム6時間を超えてくると足裏が痛くなってきて、スピードが3分の1程度まで落ちていました。コースタイムのそこそこ長い甲斐駒ヶ岳や、谷川主脈の終盤は地獄でした。
ところがモントレイル・エンデュロソールを使ったところ、テント泊装備を背負って片道8時間かかる大天井岳に登っても、まったく足裏が痛くなることはありませんでした。エンデュロソール、恐るべしです。
尚、足の裏の痛みを軽減するためには、トレッキングポールを使って負荷を手に分散すると言う方法も有効です。

今回の記事は以上になります。