12~2月の厳冬期には天気が悪いことが多く、2月に乗鞍岳にいった際にも、徐々に天気が悪くなってきていました。
その際はこれを逆手に取り、雲がいい感じに掛かっている山々を撮影しました。
そのときはいい写真だと思ったのですが、時間が経って見返してみると、イマイチに感じます。何がいけないかを考えてみると、まず、明るい空の面積が大きすぎます。そして、雲がいまいちハッキリとしません。
そこで今回の記事では、Adobe社のlightroomを使って雲に存在感を出すRAW現像方法を紹介します。
目次
現像のイメージ
山の上に掛かっている雲や、手前に広がっている雲海を強調したいです。そこで現像の方向性としては、雲と雲海以外の場所をトリミングし、さらに雲と雲海のコントラストを上げていきます。
最初に答えを出してしまうと、以下写真の右側が現像後の写真になります。
(左は現像前です)
現像フロー
以下にlightroomの現像フローを説明します。
トリミング
今回の主役は「山々」「山上部の雲」「山手前の雲海」です。
最初の写真では、空が大きすぎます。
よって、トリミングで空の部分を除去します。
トリミングするためには、lightroom画面右上の「切り抜き」ボタンをクリックし、トリミングモードにします。
写真をドラッグし、必要な部分だけ選択(トリミング)します。
3分割法を意識してトリミングするとよいでしょう。
再度、「切り抜き」ボタンをクリックし、トリミングモードを終了します。
以下の右側にトリミング後の写真を示します。(左はトリミング前です)
余計な部分である空が消え、「山々」「雲」「雲海」が引き立ちました。
明瞭度
雲や雲海がふんわりとしており、存在感が弱いです。
そこで、雲や雲海に存在感を出すため、明瞭度をプラスにします。
明瞭度をプラスにすることで、被写体のエッジ部分のコントラストが高まり、存在感が出てきます。
今回は明瞭度をプラス53まで上げます。
以下の右側に明瞭度を上げた写真を示します。(左は1つ前の写真です)
雲や雲海のエッジ部分が強調され、立体的になりました。
コントラスト
明瞭度だけでも十分ですが、もう少し加工を施し雲や雲海の存在感を出していきます。写真のコントラストを全体的に上げ、白い部分をより白く、黒い部分をより黒くします。
今回はコントラストをプラス48まで上げます。
以下の右側にコントラストを上げた写真を示します。(左は1つ前の写真です)
雲や雲海の存在感がより高まりました。
彩度
この写真は、色が無くても雲や雲海のコントラストだけで見栄える写真になりそうです。
そこで、自然な彩度をマイナス38まで下げて色を薄くしていきます。
以下の右側に彩度をマイナス38まで下げた写真を示します。(左は1つ前の写真です)
彩度が低くなることで、相対的に雲海や雲の存在感が増しました。
これで今回のRAW現像は完成です。
lightroomを使用可能な契約プランは複数あります。
この中でも、月額980円で利用可能なフォトプランをオススメします。
lightroomの他に、photoshopも使用可能となるとてもコスパの良いプランです。ちなみに、lightroomだけを購入した場合でも、月額は980円となり変わりません。
今回の記事は以上になります。