筆者が所有する富士フイルムの交換レンズ3本を、公式メンテナンスサービス「Xメンテナンスプロ」に出してみました。
「本当にちゃんとチェックしてくれるの?」
「料金はどれくらいなの?」
「納期はどれくらい?」
と心配される方は多いと思います。しかし、筆者が気が付かなかった不具合もちゃんと拾ってくれて、他社と比べるとリーズナブルな料金で、しかも1週間程度で修理をしてくれました。大満足です。
本記事では、Xメンテナンスプロで直してもらった不具合、実料金、チェック項目を紹介します。
目次
Xメンテナンスと、Xメンテナンスプロの違い
富士フイルムのカメラサポートには「Xメンテナンス」と「Xメンテナンスプロ」の2種類があります。Xメンテナンスでチェックしてくれる項目は、表面や端子の清掃や、簡単な動作点検、ファームウェアアップデートのみです。その分点検料金も2,000円と安くなっています。
一方、Xメンテナンスプロでは、これらに加えて手振れ補正、解像力、光学性能などをチェックしてくれます。その分、点検料金は3,000円と高くなっています。しかし、他社と比べるとこれでも十分安い料金です。
Xメンテナンス | Xメンテナンスプロ | |
---|---|---|
料金 | ¥2,000 | ¥3,000 |
点検項目 | ・センサー清掃 ・表面や端子の清掃 ・簡易点検動作 ・ファームウェアのアップデート | 左記に加え ・手振れ補正チェック ・解像力、光学性能チェック |
今回Xメンテナンスプロに出したレンズの紹介
今回は、以下の3本のレンズをXメンテナンスプロに出すことにしました。
- XF16mmF1.4 R WR(3年前に購入)
- XF10-24mmF4 R OIS(1年半前に購入)
- XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WR(2年前に購入)
いずれも、ここ1~3年間の間、筆者が毎月登山に持ちだしているレンズです。登山では気を付けていてもカメラやレンズをぶつけることがあり、気が付かないうちに解像度が低下しているかもしれないと考えました。特にXF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WRについては、筆者がカメラとレンズを腹部に付けたまま冬季五竜岳で標高差120mを滑落したことがあるため、今回特に気にしているレンズです。
Xメンテナンスプロの依頼フロー
実際にXメンテナンスやXメンテナンスプロを利用するためには、以下のフローを踏みます。
公式サポートへの相談
まずは富士フイルムサポートセンターにメールフォームで相談をします。
カメラやレンズに明確に不具合が出ている場合には、その旨を伝えましょう。今回、筆者のレンズでは明確に不具合が出ているわけではないのですが「アウトドア環境で使うことが多いため、光学性能をチェックしてほしい」と相談しました。
そうすると、後日サポートセンターから返信が来ます。「この操作を試してみて、不具合が解消されるか検討してください」と言われる場合もあれば、「Xメンテナンスプロをオススメします」と言われる場合もあります。今回は後者でした。
配送
次にサポートセンターの指示に従い、レンズやカメラを配送します。
配送や自分で梱包して送付しても良いですが、My FUJIFILM(無料)に入会しレンズを登録すると、レンズやカメラ本体を裸で出しても梱包して配送してくれるサービスを利用することができます。往復の送料は約2~3,000円です。
あるいはFUJIFILM Imaging Plazaにカメラやレンズを持ち込むことも可能です。この場合、保証期限が過ぎていても配送料が掛からないというメリットがあります。現在はコロナのため完全予約制となっていることに要注意です。
結果と料金
レンズを郵送してから約4日後。サポートセンターからレンズ状態の診断結果と修理見積もりの連絡が来ました。尚、この時点ではXメンテナンスプロは実施されていないため、送料以外のお金は発生していません。以下に、レンズごとに結果を記載します。
XF16mmF1.4 R WR(3年前に購入)
まずはXF16mmF1.4の結果からです。以下は富士フイルムサポートセンターからのメール内容です。
お見積金額:14,300円(消費税含む)
XF16mmF1.4には「光軸ズレ」が発生しているとのことです。確かに、絞り解放で星空を撮ったときに、画面左側のピンが甘いような気がしていました。原因がわかり、ほっとしました。はっきりとぶつけた記憶はないのですが、雪山で転んだときに裸でぶつけたりもしているので、これがいけなかったのかもしれません。
XF10-24mmF4 R OIS(1年半前に購入)
次に、XF10-24mmの結果です。以下は富士フイルムサポートセンターからのメール内容です。
お見積金額:24,200円(消費税含む)
こちらも要修理との結果でした。XF10-24mmで撮影した画像に変なところは感じていなかったため、これは正直意外な結果です。念のためにXメンテナンスプロに出しておいてよかったです。料金は先ほどまでより高く、24,200円です。サポートセンターの方の話を伺ったところ、部品の位置調整だけではなく交換が必要とのことだったので、おそらくこれが高額となっている理由でしょう。
XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WR(2年前に購入)
最後に、XF18-135mmの結果です。このレンズは筆者とともに標高差120mを滑落しているため、おそらく何かしらの不具合が出ていることでしょう。以下はサポートセンターからの結果です。
なんと、意外なことに不具合は無いとのことです。確かに撮影していて不具合を感じなかったので、その通りなのでしょう。とはいっても、電話で追加確認をしたところ「Xメンテナンスプロを実施すると新たな不具合が見つかる可能性もある」とのことでしたので、念のために実施することにしました。
(後日談)Xメンテナンスプロの結果、やはり問題は見つかりませんでした。
その後
修理を依頼してからさらに1週間後、レンズが手元に届きました。
感想
今回得られた知見や感想を以下にまとめます。
毎年1回はXメンテナンスプロに出したい
レンズに不具合がなくても、念のために毎年1回はXメンテナンスプロに出そう!と思いました。富士フイルムサポートセンターはとても丁寧にレンズをチェックしてくれて、所有者が気付いていないレンズの不具合にも気付いてくれるということがわかりました。仮にこの不具合に気が付かずに撮影を続けた場合、不具合写真を量産してしまうことになります。
延長保証サービスはオススメ
レンズ購入時に有料の延長保証サービスに入会しておいてよかったです。(今回入会していたのは、SOMPOワランティでした)
延長保証サービスでは、購入価格の10%ほどを支払う必要があります。10万円のレンズなら、1万円の費用です。今回は延長保証サービスに入っていたおかげで、本来レンズ1本につき1万円以上掛かる修理代金は、一切発生しませんでした。今回入っていた延長保証サービスは、購入から5年後まで保証してくれるものです。1度延長保証サービスを利用しても、よほど修理代金が高額にならない限りは、今後も使うことができます。
関連記事・備品
レンズを防水・クッションケースに入れて携行することで、故障や傷がつく可能性を下げることができます。
カメラ本体も、ケースに入れて携行するのがおすすめです。
上記ケースの運用方法についての詳細は、以下記事をご覧ください。
今回の記事は以上になります。