【残雪期・雪山登山】焼岳~大迫力の噴煙の脇を抜けて~

2017/3/5に、残雪期の焼岳に日帰り雪山登山にいってきました!

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焼岳の紹介

焼岳は、北アルプスに位置する標高2,455mの活火山です。登山道からは、大迫力の噴煙を間近に眺めることができます。
1915年には大爆発を起こしています。
(この大爆発の際には上高地 梓川がせき止められ、かの有名な大正池が形成されました。)

焼岳南峰(標高2,455m)と北峰(同2,444m)の2峰から成り、南峰が最高峰となります。
無雪期には、南峰は地質が脆く危険なため登頂禁止となっており、北峰にのみ登頂することが可能です。
(一方、積雪期には南峰の岩が雪で覆われるため登頂可能となります。中の湯から登る場合は、雪崩のリスクの高い北峰よりも、南峰に登頂する方が一般的です。)

まとめると以下の通りとなります。

南峰 北峰


登頂不可。
岩がもろく崩れやすいため
登頂可能。
主な登山口は「中の湯」「中尾高原口」「上高地」の3つ


登頂可能。 岩が雪で覆われる為。
中の湯登山口から登りやすい 。
登頂可能。
中尾高原口登山口から登りやすい 。


今回のブログでは、中の湯登山口からあえて北峰へ登るコースを紹介します。
なんでだろう、普通の人と同じことができない…。

本ルートの詳細

今回のルートの詳細を以下に記載します。

中の湯温泉→広場→焼岳北峰(ピストン)

本ルートについては、山と渓谷社の「厳選 雪山登山ルート集」やに詳細が記されています。
雪山では雪崩防止のため、通行できるルートが限られています。
必ずルートを下調べしてから通行するようにしましょう。

登山開始~噴煙口まで

登山前日に某施設に入り、宴会・仮眠をしました。
このときにTJARの選手たち数人と遭遇しました。
翌日に焼岳に登る話をしていると、「焼岳へ登るには途中まで南峰を目指し、そこから北峰を目指してトラバースするといいよ」という助言をいただきます。
これが恐怖の始まりでした。

翌日。車で中の湯温泉旅館の駐車場に移動し、未明の4時半に登山開始します。
尚、この駐車場を利用するためには、事前に旅館に電話して許可をもらう必要があります。駐車料金は¥500です。
序盤から急登のため、12本アイゼン+ダブルストックで進んでいきます。
暗闇の中をハイクしていくのは怖さもある一方で、冒険的なわくわく感をそそられます。


時刻は6時すぎ。
森林限界をもうすぐ超える地点です。


森林限界を超えました。
装備を「12本アイゼン+ピッケル+ヘルメット」に換装します。


焼岳がその姿を現しました。とても迫力があります。
写真中央のボウル状の谷には近づかないようにしましょう。雪崩の巣窟です。また、どか雪の直後や気温の高い日にはここで引き返しましょう。やはり雪崩が起きるリスクが高いためです。
まずは写真左側の焼岳南峰方向へと登っていきます。

徐々に焼岳が近づいてきます。

途中で進路を進行方向右手(北峰側)に変更し、トラバースしていきます。


トラバース後半。噴煙が近づいてきました。
トラバースの斜度がきつい上に、湿った雪がアイゼンにまとわりついて制動が効きません。
素直に南峰を目指しておけばよかったと後悔。

後日ヤマレコを見ると、このトレースを使ってくださった方が数名いらっしゃいました。
「とても歩きにくかった」「北峰に来るんじゃなかった」など数々のお褒めの言葉をいただきました。

噴煙口のすぐそばまで来ました。

岩の隙間から、北アルプス北部の山々が見えてきました。


噴煙の真下を通過するメンバーたち。
勢いよく噴煙が噴出しており、とても迫力があります。

噴煙の動画です。

噴煙口を超え北峰・頂上へ!

北峰の南東方向にある小ピークを目指します。


部分的に雪が融けて岩が露出しています。
アイゼンを岩に引っ掛けないよう、慎重に登っていきます。


北峰の南東方向にある小ピーク に到着しました!


小ピークからの展望です。 個人的にはおなか一杯です。


「この小ピークを我々の北峰にしよう」というブログ主の助言にも耳を貸さず、
メンバーは北峰に向かい稜線上を進んでいきます。


噴煙口・part2


もうすぐ北峰です。
ここも部分的に雪が解けており、穴に落ちたりアイゼンを岩に引っ掛けないよう、注意が必要です。登りにくい道です。

焼岳・北峰の頂上に到着しました!


雲も晴れてきて、最高の展望です。


名もなき岩稜上にわけもなく登る同行者。
北峰に登るだけでは満足できないようです。
彼女の心の中に恐怖心の三文字はありません。

写真は焼岳・南峰です。
北峰から直接、南峰へといくことはできません)

頂上からの景色・part2.


名残惜しいですが、下山していきます。
難路でとても下りにくいです。
この後、「山頂で集合写真を撮り忘れた!」とのことで再び登り返すことになります。至福の喜びです。

下山後はさわんど温泉 湯の里公園の足湯に浸かっていきました。
料金は無料です。
恐怖の山行を終え、皆さん最高の笑顔です。

今回の結論「残雪期 新中の湯ルートは、素直に南峰に登るべし。」



今回の記事は以上になります。

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