G.W.の長期休暇を利用し、2017年4月29~30日の日程で、残雪期の立山に雪山テント泊にいってきました!
目次
立山と、今回の登山ルートの紹介
立山は、雄山(標高3,003m)、大汝山(同3,015m)、富士ノ折立(同2,999m)の3座から成る北アルプスの山脈です。
黒部アルペンルートのロープウェイを使い、標高2,420mの室堂から登山を開始することができます。
冬季はロープウェイが閉鎖されます。4月中旬ごろからロープウェイが運航し始めるため、登山が可能となります。
ただし、4、5月の立山は未だ積雪量が多く、雪山装備と技術がなければ登ることができません。
今回はロープウェイを使った一泊二日の雄山、大汝山、富士ノ折立縦走の記録を紹介します。
本ルートの詳細
登山開始~初日の夜
扇沢駅にて往復¥9,050のチケットを購入し、バス等を乗り継いで室堂へ向かいます。
室堂は観光地のため、一般観光客で混み合います。
バスが混むため、可能ならば始発の少し前から並び始めた方がよいです。
こんな感じのトロッコ電車にも乗ることができます。
室堂駅に到着しました。一般観光客でごった返しています。
ここからビーコンを装着し、30分かけて初日の幕営地である雷鳥沢を目指します。
なお、4,5、11月の立山はビーコンを付けていないと入山することができません。(ソースはこちら)
入山時に係員からビーコンの所持をチェックされます。
ビーコンは購入すると高いため、あらかじめレンタルしておくのがよいでしょう。以下のサイトからレンタルできます。
やまどうぐレンタル屋 ビーコンレンタル
室堂駅では、かわいいぬいぐるみたちが出迎えてくれます。
気付いたら見覚えのないぬいぐるみが2体ほど増えていました。
さりげなく自分のぬいぐるみを追加する同行者。
今回はこの6人での登山となります。
初日の幕営地である雷鳥沢を目指します。
右手に雷鳥沢ヒュッテが見えてきました。
さらにその右側がキャンプ指定地となっています。
雷鳥沢キャンプ場に到着しました!天気は下り坂です。
さっそく雪を掘り下げ、テントを設営します。
テントの周りが雪の壁で覆われるため、悪天候でも風からテントを守ることができます。
夜は中央テント内のカップルがいちゃついており、なかなか眠れません。
テントとテントの間にも雪の壁を作ろうかと本気で悩みました。
なお、雷鳥沢ヒュッテが営業しており宿泊することも可能です。
夜は天気が回復し、白いベールを被った立山連峰と星空をとてもきれいに見渡せます。
いちゃつくカップルを受け入れられないブログ主の汚れた心が洗い流されます。
2日目。雄山、大汝山、富士ノ折立に登る
二日目は未明に起床します。
水も氷る冷たさです。
雪崩を警戒し、まだ雪の締まっている未明から出発します。
登る途中で片足分のアイゼンをなくした同行者がいたため、メンバーが減って4人となりました。
アイゼンのバンドはちゃんとしめましょう。危険地帯でアイゼンを無くすと、リアルに生死に関わります。
(今回は安全地帯だったため、事なきを得ました)
まずは一ノ越山荘を目指します。
一ノ越山荘に到着しました。この地点で朝を迎えます。
いちゃつくカップルにも、自分のようなひとり者にも、平等に朝はやってきます。
ここから1つ目のピークである雄山を目指します。
雄山までの登山道は急斜面に加えて、岩とアイスのミックス帯になっています。
滑落の危険があるため、12本アイゼン+ピッケル+ヘルメットで登っていきます。
絶景を横目に…見る余裕もなく、足元を見ながら慎重に登っていきます。
背後には、雪に埋もれる数々の山荘を見渡せます。
雄山頂上(標高2,992m)に到着しました!雄山山頂は祠になっています。
この時点で、メンバーの女性が高山病となり、付き添いの彼氏とともに来た道を引き返します。
登山者(と、いちゃつくカップル)を気軽に寄せ付けない、それが4月の3,000m峰です。
最後に残ったえとぅー氏も引き返したいと言っていたのですが、ブログ主が強引に引き留めました。
大汝山へと続く稜線を見つめるえとぅー氏の後ろ姿です。
覚悟を決めたのでしょうか。後ろ姿が「この先に進みたい!」と語っています。
とても頼もしいです。
大汝山(標高3,015m)、富士ノ折立(同2,999m)を目指し稜線ハイクしていきます。
標高3,000m絶景の稜線ハイクの始まりです。
大汝山に到着しました。
とても地味な山頂標識で、あやうくスルーしかけました。
これでも日本に21座しか存在しない3,000m峰の1つです。
さらに富士ノ折立を目指して稜線ハイクしていきます。
しかし強風のため、富士ノ折立山頂には登らず、脇をトラバースしました。
稜線後半は台風クラスの風が吹き荒れており、地吹雪で数メートル先までしか視界が効きませんでした。
無理はしません。岩陰で風から身を守りながら休憩後、下山することにします。
真砂岳と雷鳥沢への分岐地点で、別の登山者と遭遇しました。
登山者「どこまでいかれますか?」
ブログ主「雷鳥沢に下ります」
登山者「え?こんなにいい天気なのに、もったいないですね」
この強風でどこがいい天気なのかがわかりません。
この時期・時刻に立山に登る人は変態ばかりです。
谷筋を下山していきます。雪崩を警戒してすばやく下山していきます。
テントを撤収後、名物の雪の大谷を見物していきます。
バスに乗り込み、下界へと戻ります。
楽しかった山行も終わりを告げます。
立山名物(?)のハサイダーです。
最高の景色をありがとう、立山。
今回の記事は以上になります。