2019年2月2~3日の日程で、日光白根山に雪山テント泊で登ってきました!
目次
冬の日光白根山紹介
日光白根山は、群馬県と栃木県にまたがる標高2,578mの山です。
関東地方の最高峰でもあります。
この時期は、群馬県の丸沼高原と、栃木県の日光湯元から登ることができます。
前者はロープウェーで標高2,000mまでアクセスでき、そこから往復5時間で山頂を往復できるため、メジャーな登山口となっています。晴天の日であれば登山者も多く、ブログ主が以前この時期に登った際は、30人以上の登山者が入山していました。
一方で、後者はリフトを使っても標高1700mまでしかアクセスできない上、急坂や登り返しがあるため体力的にきつく、比較的登山者が少なくなります。
ルートの詳細
(初日)日光湯元スキー場→前白根山
(二日目)前白根山→白根山頂上→前白根山→日光湯元スキー場
本ルートについては、山と渓谷社の「厳選 雪山登山ルート集」に詳細が記されています。
雪山では雪崩防止のため、通行できるルートが限られています。
必ずルートを下調べしてから通行するようにしましょう。
登山開始まで
当日朝、車で日光湯元スキー場を目指します。
天気は一面の快晴!
…ですが、日光方面のみ雲に覆われています。
雲に向かって進んでいくとか、ドMもいいところです。
日光湯元スキー場に到着しました。この日は栃木県に強風注意報が出ており、おまけにわずかですが雪も降っています。
同行者のえとぅー氏と「悪天候でテンション上がらないよね」なんて話をしつつ車内でダラダラしながら天候が回復するのを待ちます。
結局天候は回復せず、リフト運航開始から1時間遅れて、10時に出発しました。
この時期はスキー場のリフトが運航しており、登りでは途中までリフトで連れていってもらうことが可能です。
1回券を2枚、計¥400分購入します。
リフトは複数あります。乗るべきリフトを間違えないように注意する必要があります。
1本目は、一番左のリフトに乗ります。
1本目のリフトを降りたら、すぐ目の前のリフトに乗ります。
2本目のリフトを降りると、登山口にたどり着きます。
ここから尾根筋に沿って登山開始です。
なお、間違えても沢沿いを歩かないようにしましょう。
途中で堤防に差し掛かって登れなくなるし、運が悪いと雪崩に巻き込まれます。
登山開始
風速25m/sの悪天候に加えてマイナールートのため、トレースは一切ついておらず序盤はスノーシューを付けてのラッセルとなりました。
その後は、「踏みしめられた踏み後」と「もふもふ雪」が交互に出てきました。急登でスノーシューでは登れなかったため、12本アイゼンとダブルストックで標高を上げていきます。
ときおり「ゴーー」っという強い風が吹くたびに、同行者と「なんでこんなところに来たんだろう」と会話を交わします。樹林帯のため風が直接当たらないのが救いです。
前白根山は樹林帯がなく、モロに風を受けました。慌てて稜線から20mほど下ったところで幕営します。
(注:冬場は雪の上であれば自由に幕営できますが、夏季はこの地点には幕営できません。植生を痛めてしまうからです。)
初日の夜。花火と星空
時刻は夜7時。湯元湖の花火大会が上から見られました。
実をいうとこれが狙いでやってきました。
深夜は強風でしたが雲はなく、日光白根山と満点の星空のコラボが見られました。
同行者の写真を以下に拝借します。
え、ブログ主の写真は?
ブログ主は風が強かったのでずっとテント内にこもっていました。
二日目。快晴の稜線歩き
翌朝も快晴で、マジックアワー女峰山、ダイヤモンド男体山、モルゲンロート日光白根山が見られました。
装備を整えて出発します。
写真で、左の稜線を歩いていき、五色沼避難小屋を経由して山頂を目指していきます。
序盤はスノーシューを付けていましたが、露出した岩にスノーシューが引っかかって歩きにくい!
スノーシューをデポし、12本アイゼンに履き替えました。
稜線上では、左手に中禅寺湖と男体山、正面に日光白根山が見え、本当に展望がいいです。
五色沼避難小屋の手前から、積雪量が多くなってきました。
ここから、日光白根山直下の樹林帯を抜けるまでがひざ下ラッセルでした。
スノーシューを途中でデポしてきたことが悔やまれます。
そして山頂へ。
ラッセル地獄の樹林帯を抜け、雪斜面が現れました。
装備を12本アイゼン、ピッケル、ヘルメットの雪山3点セットに換装し、進んでいきます。
角度が50度はあるであろう登りに加え、部分的に腰ラッセルとなりとても辛い登りでした。
一方で、岩が露出している部分もあり、アイゼンを引っ掛けて転ばないように慎重に登っていきます。
斜面を抜けると、日光白根の山頂が見えてきました。
そして山頂に立ちました。
辛いラッセルと強風を乗り越えての山頂は、並ならぬ達成感がありました。
そして、山頂には我々のパーティーのみで、とても静かでした。これだから雪山はやめられないです。
山頂では様々な雪山が我らを出迎えてくれました。
楽しい時間は終わりです。
午後からは悪天候予報のため、下山を開始します。
今回の記事は以上になります。