日差しの強くなる高山や、地面からの反射光がある雪山ではサングラスが必須です。「肌だけでなく目から日焼けする」という言葉もあります。最悪、涙が止まらなり目が開けられなくなる雪目という症状にもなります。山中で雪目になった場合、その時点で遭難したことになります。
筆者自身、昔はサングラスを付けないで登山をしていました。サングラスを付けないでも特に問題を感じていなかったからです。しかし、これはドライアイや将来的な白内障の原因となります。将来目の健康を守るためにも、もっと早い段階からサングラスを付けていればよかったと後悔しています。
とはいっても、サングラス選びには以下のような不安があると思います。
・数多くのサングラスが売られていて、選び方がわからない
・値段が高そう
そこで、今回の記事の前半では景色の見え方が変わることなく目を保護できるサングラスの選び方を、後半では、具体的にコスパの高い筆者オススメのサングラスを紹介します。
(サングラス意以外の日焼け対策については、こちらの記事を参照)
目次
サングラスの選び方
サングラスには、色、可視光線透過率、偏光機能の有無、などなど様々な要素があります…。
以下に1つずつ、これらの要素の果たす役割と登山における選び方を紹介していきます。
色
サングラスにはさまざまな色があります。イエロー、グリーン、透明、グレー、スモーク、ブルー、などなど…。どれを選んだらいいか迷いますよね。
ずばり、登山にはスモーク(=グレー)が良いです。グレーはすべての波長の光を均一に減光します。よって、グレーのレンズ越しに見た景色は、肉眼で見たものと同じ色になり、自然な色見の景色を楽しむことができます。
可視光線透過率
低いものだと10%から、高いものだと90%まであります。登山用には、だいたい透過率30%前後のレンズが良いです。この透過率のサングラスは、晴天~曇天までカバーしてくれます。
偏光
偏光レンズが良いです。
偏光レンズは、岩、水、雪などからの反射光を低減し、まぶしさを抑えてくれます。また、足元を視認しやすくなるため安全面でもメリットがあります。
紫外線(UV)カット機能
紫外線カット機能付きが良いです。
価格が1,000円以下のサングラスには、この紫外線カット機能が付いていないことが多く、逆効果です。視界が暗くなるために瞳孔が開き、多くの紫外線を目に取り入れてしまいます。
補足・調光レンズ
紫外線の強さによってレンズの濃さが変わる調光レンズというものがあります。しかし、登山では調光レンズはあまりお勧めしません。理由は、調光レンズの濃さは温度の影響を受け、寒いところではレンズの色が濃くなってしまう為です。山においては、春先や秋の夜間、早朝であれば気温が氷点下まで冷え込むことがあります。1~3月の標高2,000m以上では、気温は常に氷点下です。
SWANSのおすすめサングラスの紹介
OAKLEY社がサングラスメーカーとして有名です。しかしその分OAKLEY社のサングラスは値も張ります。
そこで今回は、コスパに優れるSWANS社のサングラスを3種類ご紹介します。SWANS社のサングラスはラインナップが多く、メーカーのHPにもどのようにサングラスを選んだらいいかが掲載されていませんが、うまく選ぶとコスパが高く、登山向きのサングラスを手に入れることができます。
ライオンシン LION SIN
1種類目はLION SINです。
色は0151 マットガンメタリック×ネイビー/偏光スモークレンズがオススメです。レンズ色はスモーク(=淡いグレー)、可視光線透過率29%、偏光度97%、紫外線カット率99.9%です。
フレームの作りもしっかりとしており、強度も申し分ありません。筆者もこのサングラスを愛用しています。
このサングラスを使うときは、ノーズの幅を調整しましょう。初期位置だとレンズが目に接触してしまい、レンズがすぐに汚れてしまいます。
エアレス・リーフフィット Airlss Leaffit
2種類目はエアレス・リーフフィットです。
色はマットガンメタリック×ダークガンメタリック/偏光スモークレンズがオススメです。レンズ色はスモーク(=淡いグレー)、可視光線透過率27%、偏光度97%、紫外線カット率99.9%です。 着けていることを忘れてしまうような軽量モデルです。ただし、LION SINと比べると廉価版の位置付けとなります。
エアレス・ビーンズ Airless Beans
3種類目はエアレス・ビーンズです。
色はブラック/偏光スモークがオススメです。レンズ色はスモーク(=淡いグレー)、可視光線透過率27%、偏光度97%、紫外線カット率99.9%です。大きめのレンズで、目の端までしっかりとカバーしてくれます。フレームレスのためデザイン性が高いです。ただし、LION SINと比べると廉価版の位置付けとなります。
合わせて購入したいもの
サングラスと合わせて購入すると便利な品々を、以下に紹介します。
ザックに取り付け可能なサングラスケース
ザックにぶら下げて取り付けられるサングラスケースです。
登山では、樹林帯に入ったときなどにサングラスをしまう場合があります。このような場合に、すぐにサングラスをしまうことができるからです。
ウェットシート
ウェットシートです。
登山では、汗がサングラスについて視界が汚くなってしまうことがあります。クロスを使うと、強い力を掛けないと汚れが落ちません。そして強い力を掛けると、表面の偏光コーティングが剥がれてしまいます(もちろん、クロスではなくタオルや紙を使うことは論外です)。筆者の場合には、1年ほどでサングラスをダメにしてしまいました…。そこで、使い捨てのウェットシートがあると安心です。ウェットシートであれば、弱い力で汚れを落とすことができるからです。もちろん使ったウェットシートはポイ捨てせずに、ちゃんと持ち帰りましょう。
以上、SWANSのオススメサングラス3選、如何でしたでしょうか。裸眼で登山を続けていると、いまは影響がなくても将来的に目の健康を害する可能性が大です。なるべく早くサングラスを購入されることをオススメします。
また、サングラスには日焼け防止効果もあります。サングラスだけではなく、その他の日焼け対策も併せて実施すると効果的です。これについては下記記事をご覧ください。
