山小屋泊に慣れてきた方は、余裕があればテント泊にチャレンジしてみましょう。
山小屋とは違うパーソナルスペース、テントの中で迎える夜、何もかもが新鮮な体験です。
とはいっても、テントの種類はいくつもあり、何を選んだらいいか迷いますよね。
そこで、今回はテントの選び方と各社から発売されているテントの特徴について記事にします。
目次
テントの選び方
キャンプ用or登山用
テントは、大きく「①キャンプ用」と「②登山用」に分かれます。
①は、居住性に優れる代わりに、重量が数kgと重く、とても嵩張ります。
②は、やや居住性に劣る代わりに、1~2kgと軽量で、なおかつコンパクトに収納可能です。
登山用には②を選びましょう。登山では数時間歩いたのちにテント場にたどり着くことがほとんどです。重量が重いと疲弊してしまいテント場にたどり着けなくなります。また、登山中はザックにテントをしまって両手はフリーにしておくべきです。
登山用テントの構造や設置方法については、ヤマハックさんの記事にお任せします。
ダブルウォール vs シングルウォール
テントには、ダブルウォールとシングルウォールとがあります。
シングルウォールは、生地1枚でテントの内と外とを隔てているタイプです。
メリットは、テント重量が軽量になることです。大体1kg前後の重量です。
デメリットは、朝方にテント内部が結露しやすいことです。特にシュラフ(寝袋)を濡らしてしまうと重量が重くなるばかりではなく、保温性が損なわれてしまいます。
ダブルウォールは、生地2枚でテントの内と外とを隔てているタイプです。
メリットは、朝方でもテント内部が結露しにくいことです。
また、2つの生地の間に前室を作れるため、前室に靴を収納しておけます。夜間に雨が降っても靴が濡れずに安心です。
デメリットは、重量が重くなることです。シングルウォールよりも大体500g程度、重量が重くなります。
個人的にはダブルウォールをオススメします。
500mLペットボトル1本分の重さと思えば、大したことはありません。
ポール固定方式
テントは、金属製のポールを使って立体的に組み立てます。
ポールとテント本体との固定方式には、テントの隙間にポールを通して固定する「スリーブ式」と、ポールからテントを吊り下げる「吊り下げ式」とがあります。
「吊り下げ方式」の方が、設営がしやすいです。
「スリーブ式」ではポールの抜き差しに手間がかかり、抜き差しを失敗すると設営途中でポールが分解したりします。
一方、スリーブ式の方がポールとテントの一体性が良いため、強風が吹いてもテントの形状が安定しやすいというメリットがあります。
入口方向
テントは長方形の形をしています。
テントによって、長方形の長辺と短辺のどちらに入口があるか異なります。
長辺に入口がある場合、テントに出入りしやすいです。一方、強風が吹かれた場合にやや風に煽られやすいです。
一方、短辺に入口がある場合、やや出入りに不便です。一方、強風が吹かれた場合にやや風に煽られにくいです。
ただし、どちらを選んでも大きな違いはないでしょう。
自立式or非自立式
テントは、「①非自立式(ペグを地面に刺してテントが立つタイプ)」と「②自立式(ペグを刺さなくてもテントが自立するタイプ)」とに分かれます。
ずばり②の自立式を選びましょう。テント場によっては地面が堅く、ペグが十分に刺さらない場合があります。この場合でも、自立式であればテントを設営可能です。
注:自立式でもペグを必ず刺しましょう。強風に吹かれるとテントが飛ばされる可能性がある為です。
大きさ
テントは、1人用~4人用まであります。
1人で使う場合、2人用テントを選ぶことを強くオススメします。
理由は、1人用だと人ひとりが横になるギリギリのスペースしかなく、荷物を置けなくなるためです。
2人用テントを選んでも、1人用よりも約150g程度重くなるだけで済みます。
同様の理屈で、2人で使う場合3人用を選びましょう。
別売のグラウンドシートが必須
グラウンドシートとは、テントと地面との間に敷く保護シートのことです。
地面に突起物があった場合、テント本体に穴をあけてしまうリスクがあります。
よって、必ずグラウンドシートを購入しましょう。
グラウンドシートの重量は200g程度です。
(補足1)グラウンドシートは、各社「アンダーシート」「フットプリント」など名称が異なります。
(補足2)一部、グラウンドシートが同梱されているテントもあるようです。
次ページは、各社から発売されているテントの比較紹介です。