2021年7月17-18日の日程で、五色ヶ原に1泊2日のテント泊登山にいってきました!
目次
五色ヶ原とは
五色ヶ原(標高2500m)は、立山の近くに位置する標高2,500mの台地です。高山植物、残雪、池塘の美しい雲上の楽園です。
今回の記事では、立山アルペンルートを使い、1泊2日でテント泊をした記録を紹介します。
ルート詳細
今回のルートの詳細を、以下に記します。
(初日)室堂→浄土山→獅子岳→ザラ峠→五色ヶ原キャンプ場(CT:5時間)
(2日目)五色ヶ原キャンプ場→五色ヶ原山荘→ザラ峠→獅子岳→一ノ越山荘→室堂(CT:6時間)
尚、旺文社「山と高原地図 剱・立山 (山と高原地図 37)」に本ルートの詳細が記載されています。地図を持たない登山は危険です。必ず地図を持って入山するようにしましょう。
立山アルペンルート
扇沢の無料駐車場にて前日車中泊しました。
翌朝6時の時点で無料駐車場は満車になっていました。
無料駐車場が埋まると、一日あたり1000~2000円の有料駐車場に停めることになります。
始発に乗りたいので、始発の1時間前から並び始めます。
並びたくない場合には、前日の12時までにネット上から前売り券(予約WEBきっぷ)を買っておくとよいでしょう。
扇沢~室堂の往復乗車券(¥9,470)を購入します。
本日の始発は7:30です。(始発時刻は日によって違います。日別の時刻表はこちらを参照)
乗り継ぎ地点の黒部ダムにて。
天気は快晴です。
バスやロープウェイを4回乗り継ぎ、9時頃に室堂に着きました。
登山届を事前に出していない場合には、入山安全相談窓口にて登山届を書きましょう。
また、今の時期は残雪のため一部危険個所があります。ルート上に危険個所が無いかヒアリングをしておくとよいでしょう。
(ただし、私は今回五色ヶ原山荘の人に危険情報を電話で事前に聞いており、山荘の人の情報の方が正確でした。念のために記載しておきます)
建物を出ます。
天気は一面の快晴です!
立山玉殿の湧水にて、飲料水を補給していきます。
浄土山
石で舗装された歩道の上を進んでいきます。
浄土山へと登っていきます。
チングルマの季節ですね。
登山道はほとんど夏道ですが、一部雪が付いている箇所もあります。
慎重に登れば軽アイゼンを付けるほどではありません。
だいぶ上まで登ってきました。
シナノキンバイですね。
浄土山へと続く稜線上に出ました。
浄土山にやってきました。
浄土山よりも後の龍王岳の方が大きく、あまり存在感がありません…。
龍王岳方面へ進みます。
龍王岳の麓にある富山大学立山研究所にやってきました。
写真の左奥が龍王岳です。5年前の山と高原地図だと登山道は付いていませんが、現在は登山道が付いており登れるようです。
帰りに登ることにします。
獅子岳
ここから五色ヶ原へと縦走を開始します。
写真中央やや右に見える赤い屋根が五色ヶ原山荘です。
すぐに到着しそうな距離にも見えますが、この地点からコースタイムで4時間近くも掛かります。アップダウンが多いからでしょう。
龍王岳~ザラ峠間には何か所か雪渓があります。
今回、1カ所目はツボ足(ノーアイゼン)で通行可能です。
雪渓を通過しました。
2か所目の雪渓では軽アイゼンを付けて、ストックのゴムキャップを取って通行した方がよいです。
ただし雪面にはステップが切ってあるため、よほど慣れた方であればノーアイゼンでも通行できます。
雪渓を通過しました。筆者はアイゼンを付けずに通過したのですが、少し緊張する場面もありました。
緊張を癒すかのように、雷鳥さんが出てきてくれました。
目の上が赤いので、オスですね。
葉っぱを食べる雷鳥さん。
か、かわいい…。
青空に映える雷鳥さん。
けっこう痩せていますね。食事はとれているのだろうか。
筆者のお腹についた脂肪を分けてあげたいです。
雷鳥トラップを抜け出し、3か所目の雪渓を通過します。
注意点は2カ所目の雪渓と同じです。
雪渓を通過しました。
登山道の両脇にコバイケイソウが満開に咲いています。
今年はコバイケイソウの当たり年です。
コバイケイソウと針ノ木岳。
進んできた道を振り返ります。
写真中央の雪渓の上を歩いてきたわけですね。
ちなみに写真中央の山は鬼岳と言って、登山道が付いておらず登れない山になっています。
本日の最終ピーク・獅子岳(標高2,714m)に到着しました!
獅子岳近辺からは、黒部湖越しに針ノ木岳を見ることができます。
ザラ峠
ザラ峠へと向かいます。
お花畑と針ノ木岳。
ザラ峠へは、ガレ場の急斜面を下っていきます。
しかも登山道がジグザグについているので、落石を発生させると下の登山者に石が当たってしまいます。落石をさせないように細心の注意を払って通行するようにしましょう。
梯子が掛かっている箇所もあります。
だいぶ下ってきました。
歴史とロマンの峠・ザラ峠に下ってきました。
ザラ峠から立山へは、1970年頃までは通行できたようです。
しかし立山温泉の廃業やアルペンルートの開通にともない廃道となったようです。
五色ヶ原
五色ヶ原を目指します。
トウヤクリンドウです。
時刻は午後2時過ぎ。
山がガスに飲まれてきます。夏山では、これくらいの時刻になるとガスが沸いてくることが多いです。
コバイケイソウと薬師岳です。
木道を進みます。
この辺はチングルマのお花畑ですね。
分岐にきました。
右に進むと五色ヶ原山荘、左に進むと五色ヶ原キャンプ場です。
キャンプ場の受付(一人一泊あたり1,000円)が必要です。
コロナ禍のため、受付はどのタイミングでも良いとのことです。
また、コロナで予約必須となっているキャンプ場も多いですが、今回は予約無しで大丈夫でした。
シナノキンバイの群生。
針ノ木岳とお花畑。
キャンプ場に向かってトラバースしていきます。
木道上には雪が付いていて歩きにくいですが、土の出ている地面を歩かないようにしましょう。
五色ヶ原キャンプ場に到着しました!
約50張幕営可能な、広大なキャンプ場です。
沢水を汲むことができるので、水に困ることはありません。
ただし、煮沸や浄水が必須です。
この時期、雪渓から流れてた溶融水によって、キャンプ場の地面は水浸しになっています。
濡れていない場所は、キャンプ場南側に4張程度しかありません。余裕があれば、早めについてこの場所を押さえておくとよいでしょう。
画面右奥の建物はトイレです。
今回はトイレットペーパーがありましたが、年によっては無いようです。持参した方が無難です。
次ページは満点の星空です。