夜に山に泊まると、星空を見るのが1つの楽しみです。
撮影機材を持っている場合には、そこに撮影という楽しみが加わるでしょう。
しかし、星空撮影は自然を相手にしているため、必ずしも星が見えるとは限りません。
月が暗く街明かりなどの光害のない場合でも、空にガスが掛かっていて星空が見えないことがあります。
「天気予報では晴れなのにな…」
「もう少しでガスが完全に消えそうなのにな…」
という場合には、少し待てば満点の星空が現れる可能性があります。
ですが、翌朝の行動も考えると、一晩中起きっぱなしというわけにはいきませんよね。
そこで今回は、カメラのタイムラプス機能を使って、ガスが取れた瞬間の星空を自動で撮影する方法をお伝えします。
・星空撮影をする人
・星空撮影方法を知っている人
・星空を撮影したいけれど、夜更かしはできないという人
尚、星空撮影方法については以下記事にまとめてありますので、併せてご覧いただければ幸いです。
目次
前準備(必須)
まず、なるべく残量の多いバッテリーをカメラにセットします。
後述するタイムラプス機能を使い自動で撮影を繰り返すため、バッテリーを消耗するためです。
次に、三脚でカメラをセットして、試し撮りをしてシャッタースピード、絞り、ISO感度、ピント、ホワイトバランス、構図を決定しましょう。
前準備(できれば)
運が悪いと、レンズが結露して星空が写らない場合があります。
そこで、レンズヒーターを巻いておくと確実でしょう。
筆者の場合は、レンズヒーター無しでも撮影できましたが、これは運による要素が大きいです。
タイムラプス機能
前準備が終わったら、今度はタイムラプス機能を設定します。
タイムラプス機能とは、簡単に言うと、「決まったカメラの設定で数分起きに自動で撮影をしてくれる」機能です。
メーカーによってタイムラプス機能の名称や設定方法は異なりますが、一眼レフやミラーレスカメラでタイムラプス機能が付いていないということはまずありません。
筆者が使っている富士フイルムの場合には、「インターバルタイマー」という名称になっています。
「メニュー→撮影設定→インターバルタイマー撮影」から設定することができます。
タイムラプス(この場合はインターバルタイマー)を選択してOKボタンを押すと、撮影間隔と撮影回数の設定画面に移ります。
撮影間隔は5分程度でよいでしょう。
撮影回数は、SDカードが許す限り撮影可能です。
あまり長すぎると太陽が出てきて撮影が無駄になってしまいますし、短すぎるとガスの写真しか撮れない可能性が高くなってきます。
上記画面でOKボタンを押すと、撮影開始時間の設定画面に移ります。
ここではすぐに撮影を開始したいので、0時間0分を設定しましょう。
効果確認
筆者が実際にこの方法を試してみました。
以下の写真は、タイムラプスを使って撮影した1枚目の写真です。
時刻は午前2時7分です。
空にガスがかかり、星空が中途半端にしか見えていません。
以下の写真は、タイムラプスを使って自動撮影した1時間後の写真です。
時刻は午前3時7分です。
空にかかっていたガスが取れ、星空が綺麗に写っています。
また、他のテントの方々が出発準備をしているため、前景として明るいテントがよく映えています。(これが狙いだったというのもあります)
注意点
盗難には気を付けよう
くれぐれも盗難には気を付けましょう。
「山にはいい人しかいない」という言葉をよく聞きますが、極まれに悪い人もいます。
実際に筆者の知り合いでも厳冬期にテントの前にデポしておいたポールを盗まれて泣く泣くピッケルで下山したり、山小屋泊で靴を盗まれて後には変わりにオンボロの靴が残っていた、というケースもあります。
タイムラプスが終了するころを見計らってカメラを回収しにくるべきです。
テント泊の場合には、カメラをなるべくテントの近くに置いておくことも対策になります。
突然の雨には気を付けよう
撮影中に雨が降ってくることがあります。
くれぐれも悪天予報の日にこの方法を試すのはやめましょう。
晴天予報でも不安な場合には、以下の防水ケースをオススメします。
完全には防水はできないので、あくまでも自己責任でお願いいたします。
今回の記事は以上になります。
尚、星空写真をRAW現像すると、見違える出来になります。
lightroomで星空写真をRAW現像する方法については、以下記事をご覧ください。