「家に帰って撮影した写真を見返したら、実は写真がピンボケしていた」という方は多いと思います。筆者もたまにあります。
しかも、ピンボケしている写真に限って、構図の完璧なベストショットだったりすることも多いですよね。しかし、ピンボケしていても諦めるのは早いです。世の中には、ピンボケ写真を補正する専門のソフトも存在します。今回の記事では、FRANZIS社から発売されているピンボケ補正の専用ソフト・SHARPEN PROJECTS 3 professional(以下、SHARPEN PROJECTS)を使って、ピンボケ写真を補正する実例を紹介します。
尚、今回の実例においては、すべてJPEG画像を使用しています。
目次
実例1・ピンボケした風景写真
以下は、針ノ木岳の頂上から撮影した立山と黒部湖です。
当時撮影に使ったX-H1のAFが苦手とするシーンだったようで、ピントが微妙に合っていません。被写体の輪郭が甘いです。(筆者の経験上、X-T3のAFは優秀ですが、X-H1のAFは特に広角側においてたまにピントを外すことがあります)
上記写真を、SHARPEN PROJECTSで補正します。
補正するためには、SHARPEN PROJECTSから写真ファイルを取り込み、ウインドウ右側の「Set automatically」を押すだけです。
(細かい設定を調整することも可能ですが、基本的には調整する必要はありません)
以下にピンボケ補正後の写真を示します。
左が補正前、右が補正後です。
見事に輪郭がシャープになり、ピンボケが補正されました。
ただし、微妙に写真の色は変化してしまっています。
上記の写真の一部分を拡大し、ピンボケ補正効果を分かりやすくしたものを以下に示します。
左が補正前、右が補正後です。
特に写真下部の緑の部分において、輪郭がシャープになりピンボケが補正されていることがわかるかと思います。
実例2・ピンボケしたオコジョ
以下は、厳冬期に撮影した白いオコジョです。
オコジョは体格が小さいうえにすばしっこく動くため、AFを合わせるのは難しいです。
たまたま木の陰からこちらを覗いてくれた場面を撮影できたのですが、家に帰って見返してみるとオコジョではなく周囲の木々にピントが合ってしまっています。
上記写真をSHARPEN PROJECTSでピンボケ補正したものを以下に示します。
左が補正前、右が補正後です。
オコジョのピンボケが見事に補正されました。
上記の写真のオコジョの部分を拡大し、ピンボケ補正効果を分かりやすくしたものを以下に示します。
左が補正前、右が補正後です。
オコジョの輪郭がくっきりとし、ピンボケが補正されているのがわかるかと思います。
ちなみに、adobeのphotoshopにも同様にピンボケ補正機能が付いていますが、こちらはパラメーターを追い込む必要があり手間が掛かることと、ソフト使用に年間約10,000円が発生するというデメリットがあります。
SHARPEN PROJECTSであればワンクリックでピンボケ補正できる上に、ソフトの値段も99ドルの買い切り価格となっています。無料で機能を試すこともできるので、気になった場合には気軽に試してみるのも良いでしょう。
今回の記事は以上になります。