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【2019年夏版】RAW現像向け高スペック自作PCの紹介~パーツ選定、組立編~

筆者は、6年前に自作したPCを使って写真編集(RAW現像)を行っています。
このPCは当時のミドルクラスの能力を持っているのですが、RAW現像を行うには能力が低く、RAW現像に最長30秒もかかってしまいます。
写真を100枚現像するとしたら、30×100=50分ですね。

しかも、現像は1回では終わらず、微調整しなから数回繰り返すことが多いです。
写真1枚につき平均で3回RAW現像をするとしたら、30秒×3回×100枚=2.5時間です。
なんだかもう、この時間で次の撮影にいけそうなレベルですよね。

そこで、思い切ってRAW現像向けの高スペックPCを自作することにしました。

PCに必要な部品一覧

PCは複数のパーツから成ります。
PCに必要なパーツと役割を以下の表にまとめました。

部品役割
CPU計算をする役割を果たす。CPUの能力が高いほどRAW現像にかかる時間が短くなる。
メモリデータを一時記録をする役割を果たす。メモリの容量が大きいほど、一度に開けるアプリや写真の数が増える。
データ転送速度が速いほど、作業速度が速くなる。
グラフィックボード(役割1)モニタに映像を写す役割を果たす。グラボの能力が高いほど緻密な映像出力が可能となる。ただし、モニタ側も対応している必要有。
(役割2)RAW現像するときに、計算する役割を果たす。(CPUと同様)

※補足 CPUにグラフィックボードの機能がついている場合は、グラフィックボードが無くてもパソコンを組むことができます。
HDD/SSDデータを永久記録する役割を果たす。HDD/SSDの容量が大きいほど、より多くのデータ(写真)を保存できる。
データ転送速度が速いほど、作業速度が速くなる。
CPUクーラーCPUを冷却する役割を果たす。能力の高いCPUほど発熱量が大きいため、その分冷却能力の高いCPUクーラーを使う必要がある。
CDドライブいわずもがな。
電源ユニット各パーツに電力を供給する役割を果たす。各パーツの能力が高いほど、ワット数の大きな電源ユニットを使う必要がある。
マザーボード各パーツをマザーボード上に接続する。各パーツを接続可能なマザーボードを選んでおけば、とりあえずは問題無し。
PCケース各パーツやマザーボードを収めるための箱。
PCケースは、種類によって「静音性重視」「冷却能力重視」「透明でデザイン性重視」などの特徴がある。

※この表の他に、モニタ、キーボード、マウスなどもありますが今回は割愛します

今回自作PC用のパーツを選定するにあたり、「自作PC 自由自在2019」(英和出版)を参考にしました。

この本には、「具体的にどのようにパーツを選び、組み立てていけばよいか」「現在の各パーツの主流規格は何か」に加え、「用途別にどのようなパーツを選べばよいか」が記載されており、とてもおすすめできます。
筆者はP42の「10bitカラー出力環境を整えたRAW現像マシン」の項を参考にしました。



以下に筆者の購入したパーツを紹介していきます。

今回、PC自作のために購入したパーツたち

CPU

CPUにはintelのCore i9-9900Kを選定しました。
2019年6月現在、一般的な価格で買える中では最高スペックのCPUになります。

Core i9-9900Kは最新の第9世代です。8コア16スレッドを有しており、旧モデルである第8世代よりも計算能力が大幅に向上しています。

RAW現像をする上では同じ第9世代の中でも1つランクの落ちるCore i7-9700Kでもよかったのですが、価格差がわずか¥10,000であったため、上位のi9を選びました。

CPUのパッケージ外観。最上位クラスとあり、豪華な12面体のパッケージにCPUが入っている。
これより下位のモデルでは通常の長方形のパッケージが使われている。

パッケージを開けると、桃太郎…ではなく、CPU本体の登場

マザーボードにCPUを取り付けた図

メモリ

メモリにはG.SkillのF4-2666C19D-32GISを選定しました。
メモリ容量は合計32GBです。これだけの容量があれば、複数画像を同時に開くことができ、RAW現像をする上でストレスが無いでしょう。

現在の主流である「DDR4-2666」規格を採用しており、高速です。

このメモリは16GBを2枚刺しし、合計32GBとなっています。単純に32GBのメモリを1枚刺すよりも、高速化できます。

尚、まったく同じスペックのメモリが10社ほどから発売されていますが、値段が異なります。
メーカーによって初期不良率が異なります。
自作PCにおいてメモリの初期不良にあたってしまうとPCが起動できず、原因がどこにあるのか特定することが非常に困難です。
よって、値段が高くてもある程度信頼できるメーカーのメモリを選ぶべきでしょう。

メモリ外観。2枚一組で販売されている

メモリをマザーボードに取り付けた図

グラフィックボード

グラフィックボードにはELSAのNVIDIA Quadro P2000を選びました。
このグラフィックボードのランクはアッパーミドルクラス(中の上)に位置します。RAW現像に高い能力を発揮します。

また、10bitの約10億6433万色の出力が可能となっており、その分、高精度で滑らかな色表現が可能になります。
高機能カメラで撮影した写真を、より美しく鑑賞することができます。

(注1:一般的なグラフィックボードは8bit 1677万色 )
(注2:モニタ側も10bitに対応している必要有)

せっかく写真を撮るなら、より良い環境で現像・鑑賞したいです…よね?

グラフィックボード外観

HDD/SSD

SamsungのSSD 500GB 860EVOと、SeagateのBarraCuda 3.5″ 3TBを選定しました。

前者は容量が500GBと少ない代わりに、データ転送速度が高速となることが特徴のSSDです。
このSSDにOSやアプリをインストールすることで、PCの動作が高速になります。

後者はデータの転送速度が遅い代わりに、3TBの大容量を誇るHDDです。
写真データは大容量となるため、HDDに保存します。

尚、HDDは3年ほどたつと高確率で故障する為、データを紛失するリスクがあります。
近日中に、RAID環境(2つのHDDを同期させる技術)を構築し、データ紛失に備えるつもりです。

CPUクーラー

CPUクーラーにはNoctuaのNH-U12Aを選定しました。
中型の空冷クーラーです。

今回CPUとして選んだCore i9では、能力が高い分発熱量も多くなります。
筆者のPCケースに収まる中では空冷タイプとして最も冷却能力の高いサイズの本製品を選びました。
マザーボードにこのクーラーを着けると、存在感が半端ないです。

尚、CPUクーラーには、より冷却能力の高い簡易水冷式もあります。
簡易水冷式には、「クーラーサイズが大きいため、実際に試してみるまで取り付けられるかわからない」「3年ほどたつと水漏れの可能性がある」などのデメリットがあることから、今回は不採用としました。

CPUクーラー本体と、付属品一式

CPUクーラーを取り付ける前に、CPU表面に電熱グリースを塗ります

CPUクーラーを取り付けた図。存在感が半端ないです。

電源ユニット

ToughpowerのiRGB PLUS 1200W PLATINUMを選定しました。
1200Wの大容量電源ユニットです。

今回の自作PCでは、各パーツの性能が高い分消費電力も大きくなります。
よって、1200Wと大容量の本製品を選びました。

尚、PCの消費電力はMSIのサイトにて計算できます。
表示された消費電力の約2倍の容量の電源ユニットを選んでおけば、間違いはありません。

電源ユニット本体と付属品一式

マザーボード

ASRockのZ390 Phantom Gaming 6を選定しました。
CPUとメモリは規格によって端子の形が異なるため、これらを取付可能なマザーボードを選ぶ必要があります。

同じスペックのマザーボードは値段がピンからキリまであるのですが、中価格帯の本製品を選びました。

将来的にCPUをOC(オーバークロック)すること考えた場合、最安値のマザーボードでは電圧と動作が不安定になりやすいようです。
本マザーボードであれば、Core i9-9900Kを5GHzまでOCした実績が見つかりました。

(補足)OC…CPUの能力を限界以上に引き上げること。無理にOCをするとCPUが高い温度まで発熱し、電源が落ちたり最悪の場合部品が壊れることも。海王拳みたいなものだと思えばよいです。

マザーボード外観

まず初めに、PCケースにマザーボードを取り付けます。ここからすべては始まる。

PCケース

Xenonのdeep silence1を選定しました。
シンプルな静音ケースです。

ロボットのようなかっこいい見た目をしたPCケースが最盛の中、本ケースは冷蔵庫を思わせるシンプルさです。
実際、家を訪ねてきた人に冷蔵庫と間違われました。

本ケースの内部には吸音材が豊富に使われており、静音性に優れます。
必要に応じて空気の通り道を空けることができるため、冷却能力にも優れます。

尚、このケースは前回自作したPCからの流用です。
それくらい、筆者が気に入っているPCケースです。

まとめ

さて、今回の記事「RAW現像向け高スペック自作PCの紹介」はいかがでしたでしょうか。
次回は、今回自作したPCのベンチマークテストの結果と、RAW現像に要する時間の測定結果をお届けします。

筆者は、6年前に自作したPCを使って写真編集(RAW現像)を行っています。このPCは当時のミドルクラスの能力を持っているのですが、RAW現...


尚、PCを自作するのはちょっと大変…
という方には、今回自作したPCと同程度の能力を持った自作PCをネットで購入可能です。
個人的には、TSUKUMOのこのPCが、今回自作したPCにスペックが近くオススメできます。

自身でPCを自作すると、最悪静電気でパーツを壊したり、パーツ同士の相性が悪く起動しないこともあります。
PC自作は外注するのが最も確実です。

今回の記事は以上になります。

おまけ。電源ユニットとマザーボードには多色LEDによる発光機能が付いています!
…が、非透明PCケースのためにPCケース外からでは発光の様子はわかりません。

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