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山岳・風景撮影の構図~三分割法編~

三分割法とは

漠然と写真を撮ると、ついつい被写体を写真の中央に配置しがちです。
しかし、この配置ではあまりいい写真になることはありません。

そこで、構図を意識して写真を撮る必要があります。
構図にはさまざまなものがありますが、最も代表的で使いやすいのが「三分割法」です。
三分割法では、写真を4つの線で9つのエリアに分割します。
直線の交点上に被写体を配置するようにします。
さらに、直線上に境界を配置するように撮影します。

三分割法を写真に取り入れるだけで、見違えるような写真を撮ることができます。三分割法は、写真上達への近道です。

尚、本記事はミラーレスカメラや一眼レフカメラユーザー向けに書いていますが、スマートフォンやコンデジで撮影をする際にも使える内容となっています。
写真の良さは、カメラの性能よりも撮影者の腕(構図を決める能力)に頼る部分が大きいです。

実例紹介

以下に、筆者が撮影した写真を交えながら、三分割法を紹介していきます。

基礎編~メインの被写体が1つの場合~

下の写真は、マジックアワーの時間帯の甲府夜景を撮影したものです。
三分割して解析してみましょう。

三分割前

上記写真を三分割したものを以下に示します。
この写真では、被写体の甲府夜景が左下の交点付近に位置しています。 下の横棒は地平線に位置しています。

三分割後
被写体=左下交点、甲府夜景
下の横棒=地平線

下の写真は、北岳を撮影するカメラマンを撮影したものです。
三分割して解析してみましょう。

三分割前

上記写真を三分割したものを以下に示します。
この写真では、被写体のカメラマンが左上の交点上に位置しています。左縦棒は、カメラマンと空との境界に位置しています。

この写真におけるポイントは、カメラマンの目線の先に空間があることです。
これによって、写真に広がりを持たせることができます。
仮に、カメラマンが左を向いていたとしましょう。この場合、窮屈な写真になってしまいます。

三分割後
被写体=左上交点、カメラマン
左縦棒=カメラマンと空との境界

下の写真は、朝日に照らされる富士山を撮影した写真です。
この写真を三分割して解析してみましょう。

三分割前

上記写真を三分割したものを以下に示します。
この写真では、被写体の富士山が左下の交点上に位置しています。
また、下の横棒は空と雲海との境界に位置しています。

空と地平線との境界は、微妙に三分割線上から外れていますが、問題ありません。三分割は大体の目安と考えればよいです。

三分割後
被写体=左下交点、富士山
下横棒=空と雲海との境界

下の写真は、雲海から登る朝日を撮影したものです。
この写真を三分割して解析してみましょう。

三分割前

上記写真を三分割したものを以下に示します。
この写真では、主題の太陽が右下の交点付近に位置しています。
また、下の横棒は雲海と空との境界に位置しています。

三分割後
被写体=右下交点、太陽
下横棒=空と雲海との境界

下の写真は、冬毛の雷鳥を撮影したものです。
この写真を三分割して解析してみましょう。

三分割前

上記写真を三分割したものを以下に示します。
この写真では、被写体の雷鳥が右下の交点上に位置しています。
また、下の横棒は雪と空との境界上に位置しています。

この写真におけるポイントは、雷鳥の視線の先の空間が空いていることです。
前述のカメラマンの写真と同様です。

曇っているときには、普通に撮影するだけではいい写真を撮れることは少ないです。しかし、構図を意識することでそれなりの写真を撮ることができます。

三分割後
被写体=右下交点、雷鳥
下横棒=雪と空との境界

下の写真は、稜線を進む登山者を撮影したものです。
この写真を三分割して解析してみましょう。

三分割前

上記写真を三分割したものを以下に示します。
この写真では、被写体の登山者が左下の交点上に位置しています。
また、下の横棒は雲海と空との境界上に位置しています。

反省点としては、登山者に右を向いてもらうべきでした。
前述のカメラマンや雷鳥と同じ理屈です。

三分割後
被写体=左下交点、登山者
下横棒=雲海と空との境界

応用編~被写体が2つの場合~

1つの写真の中に、被写体を2つ取り入れてみましょう。
被写体は、主題と副題がそれぞれ1つずつです。
主題と副題を、それぞれ対角上の交点に位置するように撮影すると良いです。

下の写真は、天狗岳を撮影した作例です。
この写真を三分割して解析してみましょう。

三分割前

上記写真を三分割したものを以下に示します。
この写真では、右上の交点上に位置する天狗岳山頂が主題、左下の交点に位置する稜線が副題となっています。
また、上の横棒は空と山との境界付近に位置しています。

この写真におけるポイントは、換算焦点距離15mmの超広角レンズを用いて撮影したことです。これにより、副題の稜線を枠内に捉えることができました。

三分割後
主題=右上交点、天狗岳山頂
副題=左下交点、稜線
上横棒=空と山との境界

下の写真は、巻機山と、巻機山に向かう登山者を撮影した写真です。
この写真を三分割して解析してみましょう。

三分割前

上記写真を三分割したものを以下に示します。
この写真では、左上の交点上に位置する巻機山頂が主題、右下の交点に位置する稜線が副題となっています。上の横棒は空と地平線との境界に位置しています。

この写真におけるポイントは、登山者の進行方向の空間がひらけていることです。これによって、「登山者が、これから巻機山の山頂に向かう感じ」をイメージできるかと思います。

三分割後
主題=左上交点、巻機山頂
副題=右下交点、登山者
上横棒=空と山との境界

下の写真は、満月が照らす雪山でスケッチをするアーティストの写真です。
三分割して解析してみましょう。

三分割前

上記写真を三分割したものを以下に示します。
この写真では、右下の交点上に位置するアーティストが主題、左上の交点上に位置する木が副題となっています。なお、人は微妙に交点上から外れていますが、問題ありません。交点は大体の目安として考えればよいです。

三分割後
主題=右下交点、アーティスト
副題=左上交点、木

下の写真は、朝日が赤く照らすテント場の写真です。
三分割して解析してみましょう。

三分割前

上記写真を三分割したものを以下に示します。
この写真では、左下の交点上に位置するテントが主題、右上の交点付近に位置する遠景の山並みが副題となっています。 上の横棒は遠景の山並みと空との境界に位置しています。

朝日が昇ると、ついつい朝日とその周辺だけを切り取って撮影したくなります。
しかし、その前にあたりをよく見まわしてみましょう。
よく探すと、前景として最適な被写体が存在する場合があります。
この場合はテントが最適な前景でした。

三分割後
主題=左下交点、テント
副題=右上交点、遠景の山並み
上の横棒=山並みと空との境界

下の写真は、岩と氷の殿堂・剱岳を撮影したものです。
三分割して解析してみましょう。

三分割前

上記写真を三分割したものを以下に示します。
この写真では、左上の交点上に位置する剱岳が主題、右下の交点付近に位置する山小屋が副題となっています。

この撮影をした際は、登山道を進みながら剱岳と山小屋がちょうどいい位置関係になる場所を探しながら撮影しました。

三分割後
主題=左上交点、剱岳
副題=右下交点、山小屋

下の写真は、爺ヶ岳と月を撮影したものです。
三分割して解析してみましょう。

三分割前

上記写真を三分割したものを以下に示します。
この写真では、右下の交点上に位置する爺ヶ岳が主題、左上の交点付近に位置する月が副題となっています。
下の横棒は、空の色が変わる境界に位置しています。

月の位置は日時によって異なり、人にはコントロールできません。
もしも月が山のすぐ上に来ていたら、そのときはシャッターチャンスです。

三分割後
主題=右下交点、爺ヶ岳
副題=左上交点、月

下の写真は、火打山に向かう登山者を撮影したものです。
三分割して解析してみましょう。

三分割前

上記写真を三分割したものを以下に示します。
この写真では、左上の交点上に位置する火打山頂が主題、右下の交点付近に位置する登山者が副題となっています。
上の横棒は、山と空との境界に位置しています。

「登山者が、これから火打山の山頂に向かう感じ」をイメージできるかと思います。

三分割後
主題=左上交点、火打山頂
副題=右下交点、登山者

下の写真は、雪解けの二ノ池と御嶽山頂上を撮影したものです。
三分割して解析してみましょう。

三分割前

上記写真を三分割したものを以下に示します。
この写真では、右上の交点に位置する御嶽山頂が主題、左下の交点付近に位置する二ノ池が副題となっています。
上の横棒は、山と空との境界に位置しています。

三分割後
主題=右上交点、御嶽山頂
副題=左下交点、二ノ池

本記事は以上になります。

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