おすすめのヤマメシ用調理器具7選【登山】

山で自炊するご飯(通称:ヤマメシ)はとてもおいしいです。どこまでも青い空、さわやかに吹き抜ける風、360度の大展望…ヤマメシをすると登山がさらに楽しくなります。

ヤマメシにはガス缶やバーナー(五徳)といった調理器具が必要です。しかし、様々なメーカーから様々な調理器具が発売されており、どれを選んだらいいかは分かりにくいです。選び方が良くないと、さまざまなトラブルに見舞われます。バーナーに火が付かない、いつまでも水が沸かない、コッヘルをひっくり返す、などです。最悪、ご飯を食べられなくなります。

そこで今回の記事では、筆者がおすすめしたいヤマメシ用調理器具と、その理由を紹介します。

バーナー:Primus ウルトラバーナーP-153

Primus製のP-153ウルトラバーナーです。

このバーナーの特徴は2つです。

1つ目は、弱火調整できるので、料理を煮込みたい場合に重宝する点です。バーナーによっては強火でしか使えないものも多いです。

P153ウルトラバーナー
p-153のバーナーを弱火で調節した動画

2つ目の特徴は、面積が大きくコッヘルを倒しにくい点です。

集団で山にいくことを考えた場合、大型のコッヘルで調理をすることになります。その場合に面積の小さなバーナーを使っていると、コッヘルがバランスを崩してバーナーから落下することがあります。コッヘルの中身が水であれば、まだ軽傷です。中身がお湯だった場合、やけどをする可能性があります。食品や調味料が入っていた場合、食料を失ったり、あたりを汚してしまいます。そのような心配をしながらヤマメシをしては、楽しみも半減です。

PrimusのウルトラバーナーP-250にコッヘルを乗せ、下から撮影した。バーナーがコッヘル底面全域をカバーしており、安定感に優れる。

小サイズのバーナーにコッヘルを乗せ、下から撮影した参考写真。バーナーがコッヘル底面の中心部分しかカバーできておらず、安定感が悪い。傾いた斜面で調理をした場合、コッヘルがバーナーから滑り落ちる危険がある



このバーナーについての詳細は、以下記事にて紹介しています。

PRIMUSのP-153ウルトラバーナーを登山にオススメする3つの理由
山でご飯を食べる際、調理器具を持っていくと食事の選択肢が広がります。ドライフード(お湯を入れるだけで調理できる食事)はもちろんのこと、食材...

ガス缶:Primus ハイパワーガス

Primus製のハイパワーガスです。

Primusのガス缶には、春夏用のノーマルガスと、オールシーズン用のハイパワーガスの2種類があります。春夏であったとしてもハイパワーガスをオススメします。理由は、ハイパワーガスを使った場合には、水を沸かす時間が圧倒的に短くなる為です。例えば、水500mLを沸かした場合、ハイパワーガスであれば数分もあれば水は沸騰します。

ハイパワーガスのサイズには、容量の小さな250Tと、大きな500Tの2種類があります。個人的には250Tをおすすめします。理由は、クッカー内部にガス缶を収めることができ、荷物をコンパクトにできるためです。個人的な感覚としては、250Tの容量があればヤマメシ10回分以上をまかなうことができます。コスパを重視する場合は500Tでも良いでしょう。

ライター or チャッカマン

火をおこすためのライターやチャッカマンです。

バーナーには着火機能が付いていますが、高所ではこの着火機能がうまく働かないことの方が多いです。そこで、ライターやチャッカマンを使って着火する必要があります。チャッカマンにはメーカーによって着火機能の優劣があり、必ずしも値段が高いものが優れているとは限りません。例えば、某メーカーの2,000円以上するガス交換式の高価なチャッカマンがあるのですが、地上では着火できても、山では一度も着火できませんでした。東海製のチャッカマンは評判が良く、山で着火できなかったという話は聞いたことがありません。

コンパクトさを重視するのであればライターでも可ですが、この場合にはライターの手元の近くで火が挙がるので、少しだけ怖い思いをします。(慣れれば問題ないし、筆者はこの方法でやけどをしたこともありません)

ガスカートリッジホルダー

ガス缶を倒さないようにするためのガスカートリッジホルダーです。

山中には必ずしもテーブルがあるとは限らず、地面にガス缶を直置きすることの方が圧倒的に多いです。完全に水平で平らな地面というものは存在しないので、調理中にガス缶が倒れ、コッヘルとその中身を地面にこぼす可能性があります。筆者もこぼした経験があります。このガスカートリッジホルダーを使っておけば、コッヘルをこぼす心配はまずありません。

ガス缶にPrimusのガスカートリッジホルダーを付けた図
床面積が拡大し、転倒防止に絶大な効果を発揮する

コッヘル:Evernew

調理素材を入れるためのコッヘルです。

コッヘルの素材としてはチタンが最も優れており、軽量でしかも丈夫です。その代わりに価格が高いことが難点です。次点として安価のアルミ製のものもありますが、チタンよりは重く、さらにザックの中で潰されると変形することもあります。


小サイズのガス缶であれば、このコッヘル内部にガス缶をすっぽりと収めることができます。ヤマメシをする場合、荷物が大きくなりがちです。その中でも大きな容積を占めるものの1つがガス缶です。このコッヘルは、荷物容量削減にも大きな効果を発揮します。


mont-bellのスタックイン 野箸です。

この端は、柄の部分と料理をつかむ部分とがネジで分離できるようになっているため、コンパクトに収納できるようになっています。荷物を減らしたい登山では重宝します。

左:スタックイン野箸の使用時の図  右:収納図

スプーン

UNIFRAMEのシリコンスプーンです。

汁物を調理する際には、スプーンが必要になります。このスプーンは柔らかいシリコンでできているため、コッヘルの表面に残ったスープをほとんど残さずに最後まで食べることができます。また、コンパクトに折りたたむことができるため、ザックの中で場所を取りません。

シリコンスプーンを指で曲げた図。柔軟性があるためコッヘルに残ったスープをほとんど残さず食べることができる。柔らかいからといって食べにくいということはもちろん無い。


左:シリコンスプーンの使用時図  右:収納図



今回の記事は以上になります。

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