ED 12-100mm F4.0 IS PROを登山にオススメする5つの理由

先日、オリンパスの高倍率ズーム「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO」(以下、ED12-100mm)をレンタルし、登山にいってきました。

ED12-100mmは、1本のレンズで広い焦点距離をカバーする、高倍率ズームレンズです。(便利ズームと呼ばれることもあります)
高倍率ズームレンズは、レンズを頻繁に交換できない登山などで活躍することの多いレンズです。

(高倍率ズームレンズについての詳細は、以下を参照)

さて、前置きが長くなりましたが、ED12-100mmをレンタルした結果としては、登山中にレンズを交換することなく様々な写真を撮ることができ、しかも画質もとてもよく大満足でした。
(また防湿庫にレンズが1台増えそうな予感がしています。)

今回の記事では、ED12-100mmを登山にオススメする理由を5つ紹介します。

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広角側が換算24mmで、景色を広く撮れる

ED12-100mmのオススメポイント1つ目は、広角端の換算焦点距離が24mmとなっている点です。

普通の高倍率ズームは、広角端が27や28mmのことが多いです。
広角側では1mm違うだけでも写真の広さが大きく異なってきます。

以下に、換算焦点距離24mmと、それをトリミングすることで27mmにした写真の比較を示します。左側が24mm, 右側が27mmです。
(尚、本記事中でこの写真だけはED12-100mm以外のレンズで撮影しています)



左側の焦点距離24mmでは手前の稜線を広く撮れている一方で、右側の同27mmでは、手前の稜線が狭くなっていることがわかるかと思います。
このように、広角側では焦点距離が3mm変わるだけで、切り取れる写真の領域が大きく異なってきます。



以下に、ED12-100mmの広角端(換算24mm)で撮影した風景を数例示します。

以下は、塩見岳直下の急登を撮影したものです。
写真左下のトレースを写真に収めることで、「これから写真中央の塩見岳に登る登山者」をイメージできる写真となりました。

厳冬期・塩見岳直下の急登を撮影。
設定:fl 24mm, f8, ss1/500, iso200

以下は、塩見岳手前の天狗岩のトラバース道を撮影したものです。
トレースを写真手前にアップで収めることで、写真に奥行感が出ました。

厳冬期・天狗岩のトラバース道を撮影。
設定:fl 24mm, f8, ss1/1000, iso200

これらの写真は、いずれも換算24mmの焦点距離だからこそ撮影できた写真です。
27, 8mmのレンズでは、こうはいかなかったでしょう。

望遠側が換算200mmで、動物を撮れる

ED12-100mmのテレ端(換算焦点距離200mm)を使えば、野鳥などの動物をそれなりにアップで撮影可能です。
以下に、ホシガラスを撮影した写真を示します。

木の上で佇むホシガラス。
設定:fl 200mm, f4.5, ss1/500, iso500

木の上で佇むホシガラス。
設定:fl 200mm, f4.5, ss1/500, iso200

これでもいまいちズーム倍率が足りない…という方は、ED12-100mmの代わりにED12-200mmを使うか、オリンパスのカメラ本体に内蔵されているデジタルテレコン機能を使いましょう。
いずれも、換算400mmまでのズームが可能です。

換算50~200mmの望遠領域で、山を切り取れる

ED12-100mmにおいて、50~200mmの焦点距離を使うと、いろいろな構図を使い山を切り取って撮影可能です。
以下に、焦点距離を変えて山を撮影した写真を複数示します。

以下は、仙丈ケ岳を撮影したものです。
仙丈ケ岳だけを切り取ってしまうと味気がなかったため、中望遠領域の換算焦点距離88mmを使い、前景として木を取り入れました。

稜線上から、仙丈ケ岳を撮影。
設定:fl 88mm, f16, ss1/125, iso200

以下は、冠雪した塩見岳を撮影したものです。
やはり塩見岳のみを切り取ってしまうと味気がなかった為、換算焦点距離122mmを使って、白く染まった森林を前景として取り入れました。

冠雪した塩見岳を撮影。
設定:fl 122mm, f8, ss1/1000, iso200

以下は、夕焼け(アーベントロート)に染まる塩見岳を撮影したものです。
テレ端に近い換算184mmの焦点距離を使い、塩見岳をアップで撮影しています。

アーベントロートに染まる塩見岳を撮影。
設定:fl 184mm, f8, ss1/200, iso320

このように、ED12-100mmでは、その広い焦点距離を用いて、様々な構図で山を撮影することができます。

6.5段分の超強力手振れ補正で、手持ち夜景撮影に強い

ED12-100mmのオススメポイント4つ目は、手振れ補正が強力な点です。
ED12-100mmとOM-D E-M1 MarkⅡを組み合わせると、6.5段分の強力な手振れ補正を有するカメラ一式となります。
(通常、他社では5~5.5段の手振れ補正が一般的です)

以下に、日の出前のマジックアワーを手持ち撮影した作例を示します。
中望遠領域で、尚且つシャッタースピード1/25と手振れが発生しやすい状況でしたが、全く手振れすることはありませんでした。

日の出前のマジックアワーを手持ち撮影。
設定:fl 62mm, f4, ss1/25, iso1600

防塵・防滴性能を有する

ED12-100mmのオススメポイント5つ目は、防塵性を有する点です。
防塵性のないズームレンズの場合、気を付けないとレンズ内にチリや埃が混入しやすいです。
この点、ED12-100mmはチリや埃の舞いやすい登山でも、安心して使うことができます。

また、ED12-100mmは防滴性を有します。
小雨程度であれば、問題なく撮影できるでしょう。

デメリットは、マイクロフォーサーズレンズにしては重いこと

と、ここまでいいことづくしのED12-100mmですが、1つだけデメリットが存在します。
それは、重量が561gと、マイクロフォーサーズ用レンズとしては重いレンズとなっている点です。これは、マイクロフォーサーズよりも1ランクセンサーサイズの大きい、APS-C用の高倍率ズームレンズとほぼ同等の重さです。
軽量コンパクトを売りにするマイクロフォーサーズの訴求ポイントからは、やや外れた位置にあるレンズということが言えそうです。

しかし、ED12-100mmには前述したとおり5つのメリットがあり、なおかつプロレンズとして申し分のない画質を誇ります。
個人的には、マイクロフォーサーズをメインカメラとしているのであれば、重さを許容してでも購入したいレンズです。

関連記事・備品の紹介

風景撮影では保護フィルターを装着することをオススメします。アウトドアのフィールドではレンズに埃が付着します。付着した埃をそのまま拭いてしまうとレンズに傷をつけてしまいます。保護フィルターを使うことでレンズを傷から守ることができます。よほど安いフィルターを付けない限りは、フィルター装着による画質の劣化はありません。個人的には、HAKUBA「XC-PRO」のコスパが高くオススメです。反射率がわずか0.3%で、防汚、撥水機能が付いており汚れにも強いです。



水面を取る場合にはPLフィルターもおすすめです。水の反射を取り除き、透き通った水の中を撮影できるようになります。



アウトドアフィールドでは気軽に充電できません。交換バッテリーモバイルバッテリーを持っていくと良いです。



アウトドアでレンズキャップを落とすと、レンズキャップが岩の隙間や崖下に転がってしまい回収できなくなることがあります。レンズキャップに紐を付けることをオススメします。



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今回の記事は以上になります。

コメント

  1. 小川珈琲店 より:

    はじめまして。EM-5で検索してこのページのファンになりました。昨年、定年でリタイアして今は第二の職場です。趣味が広すぎでコーヒー焙煎に東京産機TG-2を使い、ジムニーキャンプやハイエースにホンダグロムを積んでキャンプ計画中です。10月にハイエースで高ボッチ高原にこもって写真撮影とバイクツーリングを計画しています。

  2. 管理者 より:

    小川珈琲店さん

    はじめまして!コメントありがとうございます。
    TG-2…オリンパスのタフネスコンデジかと思いきや、コーヒーの焙煎機のようですね。
    当方も珈琲は好きなのでうらやましい限りです。
    高ボッチ高原は絶景で有名ですね。いい写真が撮れたらぜひ拝見したいです。

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