【テント盗難防止】切断不可能な鍵設置方法【ニーモ・タニの欠点を補う】

先日、雷鳥平でNEMO製のテントが他の道具と一緒に丸ごと盗難されるという痛ましい事件が起きました。世も末ですよね…。盗難にあった方はテント入口のジッパーにワイヤーロックで鍵をかけていたそうなのですが、どうやらジッパーの紐をはさみで切られるなどして盗難されたようです。NEMOに限らず、テントによっては紐にワイヤーロックを通すしかないものが多いです。

そこで、テントを改造し、金属製の紐を付けて、その上からワイヤーロックを掛けると良いです。この金属製の紐はハサミやニッパー程度では切断できないからです。(ワイヤーカッターがあれば切断できますが、このようなものをテント場で持っていれば目立ってしまいます)

そこで今回の記事では、テント入口のジッパーに切断しにくい金属製の紐を付ける改造方法を紹介します。

テント入口ジッパーの紐。はさみやナイフで簡単に切断できます。
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準備するもの

テントを改造するにあたり、以下の材料や工具を用意します。

ステンレスワイヤー

ステンレスワイヤーを用意します。

ステンレスワイヤーを適切な長さにカットしテントのジッパーに通すことで、金属製の紐として使います。尚、ステンレスワイヤーには、径がいくつかあります。テントのジッパーの大きさによって、ベストな径を選択しましょう。

nemoのTANI LS 2P(2016年モデル)。赤丸でかこった箇所にステンレスワイヤーを通します。1.0mmの細いステンレスワイヤーを選択しました。

mont-bellのステラリッジ3(2016年頃のモデル)。赤丸で囲った箇所にステンレスワイヤーを通します。太目のステンレスワイヤーでも挿入可能です。

カシメ

前述のステンレスワイヤーの径に合ったカシメを用意します。

ワイヤーカッター

前述のステンレスワイヤーをカットするためのワイヤーカッターを用意します。

ニッパーやペンチ程度ではステンレスワイヤーを切断することができません。無理やり切断できるかもしれませんが、破断部の断面積が広がることにより後の作業に大きな支障が出てきます。(筆者経験済み)

圧着工具

ステンレスワイヤーとカシメを接合するための圧着工具を用意します。

改造手順

以下に改造手順を紹介します。


①まず、ステンレスワイヤーを70mm程度にカットします。

ステンレスワイヤー 購入直後

ステンレスワイヤー カット後



②次に、テント入口のジッパーに①のステンレスワイヤーを挿入します。

テントの入り口ジッパーにカットしたステンレスワイヤーを通した図



③その次に、②のステンレスワイヤーにカシメをセットします。この際、カシメにステンレスワイヤーを通しにくい場合があります。この原因は、「ステンレスワイヤーの切断面が汚い」か「カシメのサイズを間違えている」のどちらかの可能性が高いです。前者の場合にはワイヤーを再切断し断面を綺麗にしましょう。

ステンレスワイヤーにカシメを挿入した図



④そして、③のカシメを圧着工具で押しつぶし、ステンレスワイヤーとカシメを圧着します。この際、確実にカシメを押しつぶすようにしましょう。圧着力が弱いと手で引っ張っただけで簡単にカシメが外れてしまい、防犯効果がありません。カシメたら、手で引っ張ってもワイヤーがカシメから抜けないことを必ず確認しましょう。

カシメ中。確実に押しつぶすように。


カシメ後



⑤最後に、もう1か所のジッパーについても①~④同様の作業を実施していきます。

二か所 作業後



以上で改造は終了です。

出来上がり

こうして出来た金属紐に、ワイヤーロックを通してみました。ステンレスワイヤーはとても頑丈で、はさみやナイフ程度では切断できません。もちろんワイヤーカッターを持っていれば切断できますが、テント場でそんなものを持っていれば目立つため、抑止効果があるでしょう。

ワイヤーロック

注意点

カシメの先端からステンレスワイヤーが飛び出ないようにしましょう。飛び出ていると、ステンレスワイヤーのカット端がテントを傷つけてテントに穴が空きます。穴が開くことでテントの価値が下がり、泥棒にも狙われなくなるかもしれませんが…。

ステンレスワイヤーのカット端がカシメから飛び出している悪例




今回の記事は以上となります。

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