登山などのスポーツでは、汗の臭いや体臭に悩まされます。
特にシャワーやお風呂に入れないまま夜を超す、2泊以上の登山であればなおさらです。
友達などと一緒に登った時、まわりの人が顔をしかめていたら、それはもしかしたらあなたの汗の臭いが原因かもしれません。
筆者も汗の臭いはきつい方で、2泊以上で山に行った帰りには、自分でもわかるくらい臭いがきついです。
よく指摘されますし、指摘されなかったとしても心が痛いです。
温泉に向かうまでの車内は地獄です。
温泉に入れるならまだいいでしょう。公共交通機関で山にいった帰りには、家まで温泉に入れないことも多々あります。
困るのは臭いだけではなく、体中が蒸れて不快です。
しかし、いろんな対策をしたところ汗の量が減り、臭いもかなり軽減されました。
周りに気を使う必要が無くなり、しかも快適に過ごせるようになりました。
今回の記事では、登山等のスポーツ時の汗の臭いを減らす方法を5つご紹介します。
目次
臭いの原因
臭いを減らすためには、まず臭いが発生するメカニズムを知る必要があります。
実は、人間の汗自体は悪臭を発しません。
水分が汗の99%以上を占めるからです。
汗によって悪臭が発生するメカニズムは、以下の通りです。
汗をかく
→汗がその場にとどまる
→汗と皮脂がまじりあう
→細菌が皮脂を分解し、ニオイの原因物質が生成する
→周囲の人の鼻が、ニオイの原因物質を感知する
つまり、上記メカニズムのどこかに対して対策を実施すればいいことになります。
汗を逃がす対策
登山中にかいた汗を逃がすことができれば、体臭は発生しないことになります。
以下に、体の部位別に汗を逃がすための対策を3つ紹介します。
わきの下→ムダ毛を剃る
基本的なことですが、わきの下のムダ毛をそりましょう。
毛が長いままだと、そこに汗が留まるようになります。
背中→ザックの通気性をよくする
背中とザックの間には汗が留まりやすいです。
理由は、ザックが背中と密着するからです。
そこで、背中とザックの間に空間ができるタイプのザックを使うことで、汗を効率的に逃がすことができます。
このタイプのザックではGREGORY等が有名です。
以下にGREGORYのザックを背負った図を示します。
ザックと体の間に空間が出来ていることがわかると思います。
ただし、このタイプのザックには注意も必要です。
それは、ザックが背中から離れるため、背負うのに筋肉や体力を要することです。
登山に慣れていない場合や、荷物が重い場合にはこのタイプのザックは避けた方が無難でしょう。
全身→汗を地肌から遠ざける
体臭を軽減するためには、汗を地肌から遠ざけることも有効です。
汗を地肌から遠ざけるためのウェアとしては、finetrackのドライレイヤーが有名です。ドライレイヤーでは、かいた汗がドライレイヤーのメッシュを通して外側に逃げます。ドライレイヤーは撥水機能を持っているので、外側に逃げた汗は地肌に接触しないということになります。
臭いの原因菌や皮脂を少なくする対策
細菌が皮脂を分解することで、ニオイの原因物質が生成します。人によっては皮脂や原因菌を多く持っている人がいます。
また、湿った環境で過ごすことで、一時的に菌が増えてしまう場合もあります。
(例:水漏れした登山靴で歩き続ける、濡れた髪で過ごし続ける等)
この場合、皮脂を少なくしたり、殺菌できるソープを使うことが効果的です。(いわゆる薬用ソープ)
市販の安価なソープの場合、洗浄力が強すぎて皮脂を全部落とし切ってしまいます。その結果、体は皮脂を過剰に分泌するので逆に皮脂が増えてしまいます。
殺菌・制菌ソープの足用や脇の下用もあります。
足用については筆者も愛用していた時期があります。
北岳に二泊三日で登ったところ、足が蒸れてしまいその結果として1週間以上足が臭くなったことがあったのですが、デオナチュレ 足指さらさらクリームを使ったところ一晩で治りました。
香りで匂いをごまかす対策
裏技ですが、香りの強いアロマシャンプーを使うことで匂いをごまかせます。
人の鼻は意外といい加減に出来ています。
筆者も(以下の商品とは違うのですが)長期山行に出る前日にはアロマシャンプーを使っています。
このタイプのシャンプーを使うと、山の中で丸二日経っても頭からいい匂いがすると言われます。
しかし、そうすると「皮脂軽減・殺菌タイプのシャンプーとどちらを使えばいいのか?」という話になるでしょう。
筆者の提案としては、普段は皮脂や匂いの原因菌を無くすタイプのシャンプーを使い、登山の前日にいい香りのするシャンプーを使うのが良いと思います。
今回の記事は以上になります。