平地では11月頃が紅葉の最盛期です。一方、山の上では早いところでは9月から紅葉を見られるようになります。紅葉の時期は山によって違い、標高や緯度が高いほど紅葉の時期が早くなります。つまり、東北やアルプスでは紅葉が早いということになります。
今回の記事では、これまでに筆者が登ってみて良かった紅葉登山と、紅葉適期を紹介します。
目次
北海道
羅臼岳~硫黄山縦走
羅臼岳は、北海道東部・知床半島の最高峰です。知床半島は世界自然遺産に登録されており、その真っただ中を登山することができます。羅臼岳から硫黄山に向かう途中のオッカバケ岳直下からは、紅葉越しに二つ池と硫黄山を見渡すことができます。
東北(北部)
東北(北部)の紅葉登山の紹介です。
月山
月山は、山形県中央部に位置する標高1,984mの火山です。東北には紅葉の見事な山が多いですが、月山もこの例も漏れず、山中からは一面の紅葉の絨毯を見ることができます。毎年10月上旬には紅葉の最盛期を迎えます。
登山口は7つほどありますが、メジャーなのは「月山スキー場」と、北側の「阿弥陀ヶ原」です。前者であれば、JR山形駅から登山口まで往復2時間、登山のコースタイムは約4時間となっており、比較的アクセスしやすく登りやすいです。
焼石岳
焼石岳は、岩手県にそびえる標高1,547mの山です。
この山域では日本100名山に選定されている栗駒山や早池峰山が有名ですが、焼石岳も全く負けてはいません。隠れた名山です。毎年9月下旬から10月上旬には、山一面に広がった美しい紅葉を見ることができます。
焼石岳では数多の池めぐりや複数ピークの周回など、様々な登山を楽しむことができます。栗駒山はコースタイム3時間程度で往復可能なのに対し、焼石岳は最短ルートでもコースタイム5時間はかかる、登りごたえのある山です。
東北(南部)
東北(南部)の紅葉登山の紹介です。
安達太良山
安達太良山は、福島県に位置する標高1,700mの活火山です。
ロープウェイで山頂から1時間手前の地点までアクセスできるため、比較的手軽に登頂することができます。山中からは、荒涼とした火山と紅葉のコラボレーションを楽しむことができます。余裕があれば、下山時にあだたら渓谷奥岳自然遊歩道を通ると良いでしょう。美しい渓谷、滝と紅葉が見事です。
磐梯山
磐梯山は、福島県に位置する活火山です。噴煙や温泉が湧きだす山としても有名です。
磐梯山には6つほど登山口があります。これらのうち、裏磐梯スキー場から登ると、金属イオンの溶け込んだ赤色の銅沼(あかぬま)と、紅葉のコラボレーションを見ることができます。
アルプス
アルプスの紅葉登山の紹介です。
木曽駒ケ岳、空木岳
木曽駒ケ岳と空木岳は、中央アルプスの盟主とも言える山です。ロープウェイを使うことで健脚の方であれば一泊二日で周回することができます。木曽駒ケ岳~空木岳の稜線上では紅葉だけではなく、宝剣山のスリリングな岩登りや、コースタイム8時間の絶景稜線ハイクを楽しむことができます。
立山
立山は、雄山、大汝山、富士ノ折立から成る標高3,000m峰です。立山三山を縦走しながら、紅葉の稜線ハイク登山を楽しむことができます。
ロープウェイで標高2,420mの室堂までアクセスできるため、比較的手軽に登ることができます。
関東・甲信越
関東甲信越の紅葉登山の紹介です。
小金沢連嶺
小金沢連嶺では、気持ちのいい標高2,000mの草原歩きを楽しめます。登りやアップダウンが少なく快適です。近場には大菩薩嶺という人気の山がありますが、小金沢連嶺では人が少ないため静かな山歩きを楽しむことができます。下山後には珍しい高アルカリ温泉に浸かるのも良いでしょう。
巻機山
巻機山は、新潟県に位置する標高1,967mの山です。なだらかな山容が美しく、登る季節により様々な顔を見せてくれる山です。秋冬場の積雪量が多いため森林限界が1,600m程度と低くなっており、登山道上部からは180度の展望と草紅葉を楽しむことができます。
西日本
西日本の紅葉登山の紹介です。
くじゅう連山
くじゅう連山には標高1,700m級の山々が連なっており、“九州の屋根”とも呼ばれています。くじゅう連山では場所によって山容が大きく異なります。木々の生い茂る大船山、噴煙の吹き出す荒涼とした硫黄山、九州最高峰の中岳、高層湖の御池など、紅葉だけではなく様々な姿で登山者を楽しませてくれます。
尚、記事中で紹介している紅葉適期はあくまでも目安で、年によって変わります。また、同じ山だったとしても標高によっても紅葉適期は変わります。最新の紅葉情報はヤマレコなどを参考にすると良いでしょう。
今回の記事は以上になります。