ソニー・α7シリーズの比較【風景撮影用途】

最近、ソニーのフルサイズミラーレスカメラ・α7シリーズに興味が出てきている筆者です。

α7シリーズは、最新モデルだけでも4機種がラインナップされており、それぞれ特徴が異なります。個人的に、それぞれの機種をおすすめする人を以下に示します。

  • α7RⅣ → 高画素機。夜景や暗所での撮影をあまりしない人、風景を緻密に撮影したい人向け
  • α7SⅢ → 高感度機。夜景撮影がメインの人、自撮りをしたい人向け
  • α7Ⅲ → 標準機。性能バランスの良さや、価格の安さを求める人向け
  • α7C → コンパクト機。性能バランス、価格の安さ、軽さを求める人、自撮りをしたい人向け

今回の記事では、これら4機種の特徴、メリット、デメリットを紹介します。

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α7RⅣ

α7RⅣは、有効画素数6,100万という高画素センサーを搭載したフルサイズミラーレスカメラです。
Rは、Resolution(高解像度)の頭文字です。

メリット

画素数の多いメリットは主に2つです。

1つ目は、緻密な写真を撮れるので、広角で風景を撮影した際に細部が繊細に写ることです。

焦点距離15mmの超広角域にて、雷鳥沢(北アルプス)を撮影。
超広角域では被写体が小さく写るため、画素数が多いほど緻密な写真となる。
(尚、写真は他社メーカーのカメラで撮影したイメージ図です。以下同様)



2つ目は、少しくらいトリミングしても画像が荒くならないことです。このトリミングは撮影後に行うこともできますし、あらかじめ「APS-Cモード」に設定をしておくことで、撮影の段階でセンサー中央部分の画素を使い1.5倍に拡大することもできます。

例えば、ソニーの誇る高倍率ズームレンズ「FE 24-240mm F3.5-6.3 OSS」を装着してAPS-Cモードを使用した場合、焦点距離の限界は360mmになります。

この焦点距離であれば、登山中に雷鳥に出会ったとしても、かなり拡大して撮影をすることができます。

焦点距離300mmにて雷鳥を撮影。



デメリット

一方、α7RⅣのデメリットは、何といっても高感度に弱いことです。一般的に画素数と高感度耐性はトレードオフ(反比例)の関係にあります。α7RⅣでは6,100万画素と高画素化をしていることの代償として高感度には弱く「ISO800までしか許容できない」という人もいます。

夜景撮影をメインで考えている人にとっては、α7RⅣはあまりオススメできないと言えるでしょう。

α7RⅣの特徴とメリットまとめ
・6,100万画素の高画素→広角の風景写真向き
・6,100万画素の高画素→トリミングしても画質が悪化しにくい
・1.5倍にクロップ可能→動物撮影向き

α7RⅣの特徴とデメリットまとめ
・高感度ノイズが出やすい→夜景撮影には不向き
・価格が高い

α7SⅢ

α7SⅢは、有効画素数を1,210万画素におさえることで高感度耐性を高めたフルサイズミラーレスカメラです。α7RⅣの対極に位置するカメラです。
Sは、Sensitivity(感度)の頭文字です。

メリット

α7SⅢのメリットは、前述の通りなんといっても高感度に強いことです。α7RⅣの拡張最高ISO感度が102,400なのに対し、α7SⅢのそれは脅威の409,600です。「FE 24mm F1.4 GM」などの明るい広角レンズと組み合わせることで、夜景撮影において右に出る機材は皆無でしょう。

α7SⅢのメリット2つ目は、液晶モニタがカメラ側を向くことです。風景を背景にして自撮りをしやすいです。

デメリット

α7SⅢのデメリットは、画素数が少ないためトリミング耐性が低い点です。例えば、フォトコンテストへ応募して入賞を目指す際には、写真中の不要な部分をトリミングする作業が必須となります。α7SⅢで撮影した写真をA3の大きさでプリントをする際に、トリミングをしすぎてしまうと画像の荒が目立ちやすくなります。

ただし、通常の用途で使う分には、1,210万画素であれば気になることはないでしょう。

α7SⅢの特徴とメリットまとめ
・高感度に強い→夜景撮影向き
・液晶がレンズ側を向く→自撮り・Youtuber向き

α7SⅢの特徴とデメリットまとめ
・画素数が1,210万画素で少ない→トリミングしすぎると画質が悪化する
・値段が高い

α7Ⅲ

α7Ⅲは、有効画素数2,420万画素のフルサイズミラーレスカメラです。

この画素数はフルサイズセンサーにとっては過不足のない画素数であり、画像の緻密さと高感度耐性のバランスに優れています。

α7Ⅲとα7RⅣとを比較すると、前者の方が2段ほど高感度耐性に優れていると言われています。(α7ⅢのISO6400と、α7RⅣのISO1600とでノイズの出方が同程度、ということです)

また、α7Ⅲは実売価格が20万円程度と比較的安いこともメリットです。α7RⅣやα7SⅢの実売価格は40万円前後です。

α7Ⅲの特徴とメリットまとめ
・画素数がある程度多く、高感度にも強い(α7RⅣと、α7SⅢの中間、いいところ取り)
・値段がリーズナブル

α7Ⅲの特徴とデメリットまとめ
・特になし

α7C

α7Cは、α7Ⅲの機能をほぼそのままにコンパクト、軽量化したフルサイズミラーレスカメラです。
Cは、Compactの頭文字です。

α7Cは、α7Ⅲと比べて体積比で19%、重量比で22%も小型化しており、その重量はわずか509gです。APS-Cミラーレスとほぼ同じ重さです。

α7Cの液晶モニタは、α7Ⅲとは異なりレンズ側を向くため、自撮りもしやすいです。

一方、望遠ズームレンズなど大型のレンズを付ける場合には、重心が前によってしまい撮影をしにくくなるでしょう。

α7Cの特徴とメリットまとめ
・そこそこ画素数が高く、高感度にも強い(α7RⅣと、α7SⅢの中間、いいところ取り)
・値段がリーズナブル
・α7Ⅲの機能はそのままに、重量を150gも軽量化

α7Cの特徴とデメリットまとめ
・望遠ズームレンズを付けるとバランスが悪くなりそう

まとめ

それぞれのカメラの比較を以下表に示します。

α7RⅢα7SⅢα7Ⅲα7C
有効
画素数
6100万画素1210万画素約2420万画素
重量バッテリーと
メモリーカード含
665g699g650g509g
本体のみ580g614g565g424g
ISO感度常用ISO100-32,000ISO80-102,400ISO100-51,200
拡張ISO50-102,400ISO40-409,600ISO50-204,800
液晶モニタの
チルト(傾き)
チルトバリアングルチルトバリアングル
手振れ補正
段数
5.5段5段

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